
メル美父が糖尿病の予備群って言われて、運動を始めるみたい。でも、どのくらいやればいいのかわからないって。

プレ男オレも血糖値がちょっと高めって言われたんだ。一緒に知っておきたいな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、血糖を下げるための運動の話です。厚生労働省の「e-ヘルスネット」の記事「糖尿病を改善するための運動」(立命館大学・家光素行教授、2022年12月6日更新)をもとにまとめました。
糖尿病の治療は、運動・食事・薬の3本柱
- 「令和元年国民健康・栄養調査」では、糖尿病が強く疑われる人の割合は男性19.7%、女性10.8%でした
- 生活習慣が主な原因で増えているのは2型糖尿病で、糖尿病全体の約9割を占めています
- 治療は、運動療法・食事療法・薬物療法の3本柱。日本糖尿病学会の指針では、主に2型糖尿病で、血糖の乱れが中くらい以下なら、まず食事療法と運動療法を行い、2〜3か月ほど続けても目標に届かない場合に薬を使う、とされています
運動で、なぜ血糖が下がる?
- 運動で使われた筋肉が糖や脂肪を使うので、血糖コントロール、インスリンの効き、脂質の代謝がよくなり、血圧の低下、心肺機能の改善も得られます
- 有酸素運動では、内臓の脂肪細胞が小さくなり、インスリンの働きをじゃまする物質が減ります
- 筋トレ(レジスタンス運動)では、筋肉が増えて糖を処理する力が高まります
- 有酸素運動と筋トレを組み合わせると、それぞれ単独より効果的だと報告されています
どんな運動を、どのくらい?
| 項目 | 有酸素運動 | 筋トレ(レジスタンス運動) |
|---|---|---|
| 例 | 速歩、ジョギング、水泳など、大きな筋肉を使う全身運動 | 腹筋、ダンベル、腕立て伏せ、スクワットなど |
| 強さ | 中くらい。自分で「ややきつい」または「楽である」くらい。心拍数なら50歳未満で100〜120拍/分、50歳以降で100拍/分以内 | 合併症がある人や高齢者は、強すぎる・急に増やすのは避ける |
| 時間・頻度 | 1回20分以上、週150分以上、週3回以上 | 連続しない日に週2〜3回 |
- 糖の代謝がよくなる効果は、運動のあと12〜72時間続きます。だから、運動しない日が2日以上続かないようにしましょう
- 歩く場合は、1回15〜30分を1日2回、1日約10,000歩が適当とされています
- 時間がないときも、通勤で歩く、階段を使うなど、生活の中で体を動かしましょう
- 水中運動は有酸素運動と筋トレの両方ができ、ひざへの負担が少ないので、太っている人にも安全で効果的です
- 高齢の人は、片足立ちなどのバランス運動も役に立ちます(バランス能力とトレーニング)

プレ男効果が12〜72時間続くから、「2日以上休まない」なんだね。
いつ運動する?
- 生活の中でできる時間なら、いつでもOK
- とくに食後1時間ごろに行うと、食後の高血糖が改善されます

運動による糖の代謝の改善は12〜72時間続くとされています。運動しない日が2日以上続かないようにして、有酸素運動と筋トレを組み合わせましょう。
始める前と、運動中の注意
- まずメディカルチェックを受けて、運動してよいかを確認し、体力・年齢・体重・健康状態に合わせて運動量を決めましょう
- 最初は歩く時間を増やすことから。好みに合った運動を段階的に取り入れて、楽しみながら続けることが大切です
- 運動の前後に5分ほどの準備運動・整理運動を
- 血糖がコントロールされていない1型糖尿病の人、空腹時血糖が250mg/dL以上、尿ケトン体が陽性の人は、運動中にかえって高血糖になることがあるので注意
- インスリンや飲み薬(とくにスルホニル尿素薬)で治療している人は、低血糖になりやすいため、運動量が多いときは補食をとる、運動前後のインスリンを減らす、などの注意が必要です。主治医に相談しましょう

メル美夕飯のあと、父と一緒に30分散歩するのを日課にしてみようかな。
まとめ
- 糖尿病の治療は運動・食事・薬の3本柱
- 有酸素運動:「ややきつい」くらいで1回20分以上、週150分以上、週3回以上
- 筋トレ:連続しない日に週2〜3回。組み合わせるとより効果的
- 効果は12〜72時間。休みは2日以上続けない。食後1時間の運動で食後高血糖も改善
- 始める前にメディカルチェック。薬を使っている人は低血糖に注意
参考文献
- 家光素行. 糖尿病を改善するための運動. 厚生労働省 e-ヘルスネット(2022年12月6日更新). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-05-005.html (閲覧日:2026年9月29日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。