
プレ男今度の週末、学生のとき以来のフットサルに誘われたんだ!いきなり全力で走っても平気かな?

メル美久しぶりの運動って、けがとか体調とか、ちょっと心配だよね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、運動中のけがや事故の予防の話です。厚生労働省の「e-ヘルスネット」の記事「運動実施時のけが・事故」「運動実施時のけが・事故の予防と対策」(慶應義塾大学スポーツ医学研究センター・平田昂大氏、小熊祐子氏、2023年3月29日更新)をもとにまとめました。
まず前提:運動の効果は、リスクを上回る
- 運動中にけがや事故が起こることはありますが、運動の効果は、そのリスクを上回ると考えられています
- けがや事故の発生は少数で、適切な運動内容であれば大きなリスクはないこともわかっています。大切なのは適切に運動することです
- 運動中のけが・事故には、筋肉の損傷、心臓の病気、転倒、熱中症などが報告されています
急な「高強度」には要注意
- スポーツのけがには、1回の強い力で突然起こるスポーツ外傷と、使いすぎでだんだん起こるスポーツ障害があります。多くの種目で、足首やひざなど下半身のけがが多いことがわかっています
- 競技スポーツでは、運動の負荷(量・頻度・強度)を急に上げることでけがが起こることがわかっていて、過去数週間とくらべて急に増やさないよう注意が必要です
- 一般の人でも、体を動かしていない人が急に高強度の運動(ランニング、球技、水泳、登山など)をするときは要注意。運動習慣のない人が高強度の運動をしたときの急性心筋梗塞のリスクは、ふだんから活動的な人(1回約1時間の運動を週5回以上)とくらべて、最大で50倍高いという研究もあります

プレ男50倍…!「学生のときはできた」は通用しないんだね。
運動する前に
- 健康診断で自分の体の状態を知っておく。病気があっても気づいていない人は少なくありません。たとえばメタボリックシンドロームは、40代男性では強く疑われる人と予備群をあわせて40%を超えています
- 病気がわかっている場合は、医学的な管理を受けたうえで運動を
- 当日の体調を確認してから運動する。日本スポーツ協会の資料をもとにした、当日の体調や天気についての15項目のセルフチェックリストもあります
こんな症状が出たら、すぐに中止
運動中に次のような症状や異変があれば、すぐに運動をやめてください。症状が続くときは医療機関を受診しましょう。
| 自分で感じる症状 | まわりから見てわかる変化 |
|---|---|
| 胸の痛み | 顔色が青白い |
| 息苦しさ | 冷や汗 |
| 疲労感 | 唇が紫色 |
| 吐き気 | 動きが不安定 |
| めまい | 呼吸が激しい |
| 頭痛 | 運動のスピードが落ちる |
| 手足・関節の痛み | 足がもつれる |
| 脈が急に速くなる |
- 運動中は体の水分が不足しやすくなります。脱水は熱中症、脳梗塞、心筋梗塞などのリスクになるので、こまめな水分補給を。夏は暑さ指数(WBGT)も確かめましょう
- 胸の痛みや、脳卒中・心筋梗塞のサインについては脳卒中と心筋梗塞のサインの記事もどうぞ

運動中に胸の痛み、息苦しさ、めまいなどがあれば、すぐに運動を中止してください。症状が続くときは医療機関を受診しましょう。
激しい運動の前後は、ウォームアップとクールダウン
- 高強度の運動を定期的にする場合は、15分程度のウォームアップを。目的は、けがや体調の急変の予防、パフォーマンスの向上、気持ちの準備、体調の把握です
- 高強度の運動を急にやめると、めまいや不整脈が起こることがあります。運動のあとは、軽〜中くらいの強さで動き続けるクールダウンを5〜10分ほど行うのが望ましいとされています
- 持病があるなど医学的な確認が必要な人は、医療機関と連携しやすく、健康運動指導士などの専門家がいる施設での運動が勧められています

メル美当日までに少しずつ体を慣らして、当日は15分アップしてから入ったら?

プレ男そうする。まずは今週、軽く走るところから始めるよ。
まとめ
- 運動の効果はリスクを上回る。大切なのは適切に運動すること
- 運動習慣のない人の急な高強度の運動は、心筋梗塞のリスクが最大50倍という研究も。負荷は少しずつ上げる
- 健康診断で体を知る、当日の体調をチェック
- 胸の痛み・息苦しさ・めまいなどがあればすぐ中止。こまめに水分補給
- 激しい運動はウォームアップ15分、クールダウン5〜10分
参考文献
- 平田昂大, 小熊祐子. 運動実施時のけが・事故. 厚生労働省 e-ヘルスネット(2023年3月29日更新). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-06-001.html (閲覧日:2026年9月29日)
- 平田昂大, 小熊祐子. 運動実施時のけが・事故の予防と対策. 厚生労働省 e-ヘルスネット(2023年3月29日更新). https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/exercise/s-06-002.html (閲覧日:2026年9月29日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。