
メル美ニュースで「女性性器切除」という言葉を見たの。どういうことなのかな。

プレ男日本ではあまり聞かないけど、世界ではどのくらいあるんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、女性性器切除(FGM)の話です。世界保健機関(WHO)のファクトシート「Female genital mutilation」(2025年1月31日)をもとにまとめました。
FGMとは
WHOによると、
- FGMは、医療以外の理由で、女性の外性器の一部またはすべてを取り除く、または女性の性器を傷つけるすべての行為です
- 4つの型に分けられます。クリトリスの見える部分などを取り除くもの(1型)、それに加えて小陰唇などを取り除くもの(2型)、腟の入り口を切った組織でおおって狭くするもの(3型)、針で刺す・切る・焼くなどのそのほかの有害な行為(4型)です
世界で2億3,000万人以上
WHOによると、
- アフリカ・中東・アジアのFGMが行われている国々で、いま生きている2億3,000万人以上の女の子・女性がFGMを受けています
- 毎年400万人以上の女の子が、FGMを受ける危険にさらされていると推計されています
- 多くは、乳児から15歳までの女の子に行われます
- FGMの健康への影響の治療には、世界の保健医療で年に14億ドルかかると推計されています
健康上の利点はなく、害だけ
WHOによると、FGMには健康上の利点はまったくなく、健康でふつうの性器の組織を取り除いたり傷つけたりして、体の自然な働きをさまたげます。より重い型ほど、リスクが大きくなります。
- すぐに起こること:強い痛み、大出血、はれ、熱、破傷風などの感染症、尿のトラブル、傷の治りの問題、ショック、死亡
- 長く続くこと:排尿の痛みや尿路感染症、おりもの・かゆみ・細菌性腟症などの感染症、月経痛や月経血が出にくいこと、傷あと(ケロイド)、性交の痛み、出産の合併症(難産、大出血、帝王切開など)と赤ちゃんの死亡のリスクの上昇、のちの手術が必要になること、うつ・不安・心的外傷後ストレス障害(PTSD)などのこころの問題

WHOは、FGMには健康上の利点はまったくなく、害だけがあるとしています。そして、女の子と女性の人権の侵害だとしています。
なぜ続いているの?
WHOによると、
- 地域によって理由はちがい、家族や地域の社会的・文化的な理由がまじっています
- まわりと同じにしなければという社会的な圧力や、地域から受け入れられない不安が、続く大きな理由です
- 女の子を育てる「必要な一部」や、結婚への準備と考えられていることもあります
- 宗教の支えがあると考える人もいますが、FGMを定めた宗教の教えはありません
- 「医療者がやれば安全」と考えて、医療者がFGMを行う例もありますが、WHOは医療者にFGMを行わないよう強くうながしています
人権の侵害
WHOによると、FGMは国際的に、女の子と女性の人権の侵害とされています。男女の深い不平等を映すもので、ほとんどが未成年に行われるため、子どもの権利の侵害でもあります。WHOは2008年の世界保健総会の決議にもとづき、保健・教育・司法などの分野がいっしょに取り組むよう求めています。

プレ男受けた人を責めるんじゃなくて、なくしていくための取り組みが大事なんだね。
女性への暴力と健康については女性への暴力と健康を見てください。
まとめ
- FGMは、医療以外の理由で女性の外性器を取り除く・傷つけること
- 世界で2億3,000万人以上が受け、毎年400万人以上の女の子が危険にさらされている
- 多くは乳児から15歳の女の子に行われる
- 健康上の利点はなく、出血・感染症・出産の合併症・こころの問題などの害がある
- WHOは、女の子と女性の人権の侵害としている
参考文献
- World Health Organization. Female genital mutilation(Fact sheet, 31 January 2025). https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/female-genital-mutilation (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。