
メル美妊婦健診でGBSの検査があるって聞いたけど、赤ちゃんがGBSで重い病気になることって、どのくらいあるの?

プレ男研究班が10年分のデータをまとめたんだって。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、赤ちゃんのGBS(B群溶血性レンサ球菌)の重い感染症の話です。国立健康危機管理研究機構の「病原微生物検出情報(IASR)」2025年9月号の「小児侵襲性B群レンサ球菌感染症の罹患率推移:2015〜2024」をもとにまとめました。北海道、福島、新潟、千葉、三重、岡山、高知、福岡、鹿児島、沖縄の10道県で、15歳未満の子どもの、血液や髄液からGBSが見つかった重い感染症(侵襲性感染症)を調べた研究です。
10年間で356例、ほとんどが1歳未満
- 2015〜2024年の10年間に、356例が報告されました
- 5歳未満では、髄膜炎が137例、敗血症などが216例でした
- 351例(98.6%)は1歳未満で起こっていました
- 生まれた赤ちゃん1,000人あたりでみると、生後0〜6日(早発型)が0.02〜0.04、生後7〜89日(遅発型)が0.06〜0.19、生後90日以降が0.00〜0.04でした
亡くなる・後遺症が残ることも
- 10例(2.8%)が亡くなり、26例(7.3%)に神経の後遺症が残りました
- 2014年までの報告とくらべて、減る傾向はみられませんでした

赤ちゃんの重いGBS感染症は、10道県の10年間で356例あり、2.8%が亡くなり、7.3%に神経の後遺症が残りました。2014年までとくらべて減っていません。
お母さんの検査と、お産のときの抗菌薬
- 赤ちゃんのGBSは、おもにお産のときにお母さんからうつるとされます
- 日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会のガイドラインでは、すべての妊婦にGBSの検査を行い、陽性ならお産のときに抗菌薬を使うことがすすめられています
- しかし、1歳未満で発症した例で、お母さんがGBSの検査を受けていたのは73.5%(258例)で、そのうち29.8%が陽性、陽性だったお母さんで抗菌薬を受けたのは76.6%でした
- 研究は、ガイドラインをきちんと守ることに加えて、抗菌薬を使っても発症する例があるため、お母さんに打つGBSのワクチン(いま臨床試験の段階)の早い導入が望まれるとしています

プレ男妊婦健診のGBSの検査をきちんと受けて、結果をお産のときに伝えることが大事なんだね。
GBSの検査そのものは妊婦健診の「GBS」、妊婦健診の流れは妊婦健診で何をする?、生まれたあとの赤ちゃんの気をつけたいサインは生後1か月までの赤ちゃん、こんなときはすぐ受診を見てください。
まとめ
- 赤ちゃんの重いGBS感染症は、10道県の10年間で356例、98.6%が1歳未満
- 2.8%が亡くなり、7.3%に後遺症。2014年までとくらべて減っていない
- お母さんの検査を受けていたのは73.5%、陽性で抗菌薬を受けたのは76.6%
- GBSのワクチンはまだない。妊婦健診のGBSの検査を大切に
参考文献
- 菅秀ほか. 小児侵襲性B群レンサ球菌感染症の罹患率推移:2015〜2024(IASR Vol.46 p185-186: 2025年9月号). https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/iasr/pathogens/vol46/547/547r06.html (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。