
メル美姉が妊婦健診で「GBS陽性」って言われたんだって。性病なのかな、赤ちゃんは大丈夫なのかなって心配してた。

プレ男GBSって、初めて聞いた。どんな菌なんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、妊婦健診で調べるGBS(B群溶血性レンサ球菌)の話です。「陽性」と言われると驚きますが、ありふれた菌で、お産のときの対策で赤ちゃんを守れます。英国NHSの資料をもとにまとめました。
GBSってどんな菌?
NHSによると、
- GBSはレンサ球菌という細菌の一種で、男性にも女性にもよく見られます
- ふだんは直腸(おしり)や腟にいて、ほとんどの人は害がなく、持っていることに気づきません
- 問題になるのは、主に妊娠中(赤ちゃんにうつるおそれ)、生まれたばかりの赤ちゃん、高齢の人や重い病気の人です
GBSは性感染症ではありません。持っていることは、だれのせいでもありません
日本の妊婦健診では、妊娠33〜37週に調べる
- 日本の国の基準では、妊婦健診でGBSを妊娠33〜37週に1回調べます(妊婦健診で調べる感染症)
- なお、英国では全員を調べる検査はすすめられていません(とてもありふれた菌で、検査では赤ちゃんが感染するかを予測できないため)。国によって考え方がちがいます
妊娠中にGBSがあると
NHSによると、
- 赤ちゃんはふつう元気に生まれます
- お産のときに赤ちゃんにうつって病気になるリスクが少しあり、約1,750件の妊娠に1件とされています
- 流産や死産につながるリスクは、きわめて小さい

メル美陽性でも、赤ちゃんはふつう元気に生まれるんだね。少し安心した。
陽性だったら:お産のときの対策
NHSによると、GBSが見つかったときや、前に赤ちゃんがGBSで病気になったことがあるときは、
- お産の計画を医師や助産師と相談する(病院でのお産がすすめられることも)
- 陣痛が始まったら、破水したら、すぐに連絡する
- お産の間に、点滴で抗菌薬を使う。赤ちゃんが病気になるリスクを大きく減らせます
- 生まれたあと、赤ちゃんの様子を見るために、少なくとも12時間入院することがある

GBSはありふれた菌で、陽性でも赤ちゃんはふつう元気に生まれます。お産のときに点滴の抗菌薬を使えば、赤ちゃんが病気になるリスクを大きく減らせます。
生まれたあとに気をつけたい、赤ちゃんのサイン
NHSによると、GBSの感染は生まれてすぐに起こることが多いですが、生後3か月までに症状が出ることもあります。
- ぐったりしている、反応がいつもとちがう
- うなるような呼吸、胸やおなかを大きく動かして苦しそうに息をする
- 呼吸がとても速い、または遅い
- 体温がとても高い、または低い
- 顔色が悪い、まだらになる
- 飲みが悪い、ミルクを吐く
- 心拍がとても速い、または遅い
こうしたサインがあれば、すぐに救急車を呼ぶか救急外来へ。治療すれば多くの赤ちゃんは回復しますが、敗血症や髄膜炎になり、難聴や視力の障害が残ったり、命にかかわったりすることもあります。
まとめ
- GBSは、男女ともによく見られる、直腸や腟にいる菌。ほとんどは害がない
- 日本の妊婦健診では、妊娠33〜37週に調べる
- 陽性でも赤ちゃんはふつう元気。お産のときに赤ちゃんが病気になるのは約1,750件に1件
- 陽性なら、陣痛・破水ですぐ連絡、お産のときに点滴の抗菌薬
- 生後3か月までは、ぐったり、呼吸が苦しそう、熱、飲みが悪いなどのサインに注意
参考文献
- NHS. Group B strep(Page last reviewed: 19 April 2024). https://www.nhs.uk/conditions/group-b-strep/ (閲覧日:2026年10月5日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。