「やせる注射・飲み薬」の注意:糖尿病の薬をダイエット目的に使うことに、厚労省が注意を呼びかけ
糖尿病の治療薬として承認されたGLP-1受容体作動薬などが、美容やダイエットの目的で使われていることに、厚生労働省が注意を呼びかけています。承認された目的以外での安全性と有効性は確かめられておらず、低血糖や急性膵炎などの副作用もあります。知っておきたいことを中立にまとめました。

プレ男打つだけでやせる注射があるって聞いたんだけど、ほんと?

メル美もとは糖尿病の薬なんだって。国が注意を呼びかけてるって聞いたよ。
こんにちは、Dr. Taro です。 「メンズメディカル」のサイトでは、見た目の悩みを、医学の根拠にもとづいて中立にお伝えします。今回は、いわゆる「やせる注射・飲み薬」の話です。
※この記事は、特定の治療をすすめたり、否定したりするものではありません。
どんな薬?
- 話題になっているのは、GLP-1受容体作動薬などとよばれる薬です
- これらは、もともと2型糖尿病の治療薬として国に承認された薬です
- 一部には、肥満症の治療薬として承認されたものもありますが、使える患者さんの条件や医療機関が決められています
厚生労働省の注意喚起
厚生労働省は、2023年12月の「医薬品・医療機器等安全性情報」で、次のように注意を呼びかけています。
- 一部の医療機関で、2型糖尿病の治療以外の、美容や痩身(ダイエット)を目的に使われている実態がある
- 承認された目的以外で使われた場合の安全性と有効性は確認されていない
- 使ったときには、低血糖(力が抜ける、強い空腹感、冷や汗、動悸、ふるえ、頭痛、めまいなど)や、急性膵炎などの重い副作用がおこりうる
- ダイエット目的の使用が増えたことで、一時、本来必要な糖尿病の患者さんへの供給に支障が出たこともありました

プレ男低血糖や膵炎…。気軽に打つものじゃないんだね。
体重を落としたいなら
- まずは、食事・運動・睡眠の見直しから。体づくりは筋トレの始め方、睡眠の基本もどうぞ
- 体重や健康のことで気になることがあれば、医師に相談しましょう。肥満症の治療が必要かどうかも、医師が判断します(肥満症の注射薬が保険で使える条件は肥満症の注射薬が保険で使える条件)
まとめ
- 「やせる注射・飲み薬」の多くは、2型糖尿病の治療薬として承認された薬
- 厚生労働省は、美容・ダイエット目的の使用に注意を呼びかけている
- 承認外の使用の安全性と有効性は確認されていない。低血糖・急性膵炎などの副作用も
- まずは食事・運動・睡眠。気になれば医師に相談
参考文献
- 厚生労働省. 医薬品・医療機器等安全性情報 No.406(2023年12月) GLP-1受容体作動薬及びGIP/GLP-1受容体作動薬の適正使用について(PDF). https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/001177708.pdf (閲覧日:2026年9月27日)
- 厚生労働省. GLP-1受容体作動薬の適応外使用に関する注意喚起の状況及び供給状況について(第21回医薬品等行政評価・監視委員会 資料、2025年9月10日)(PDF). https://www.mhlw.go.jp/content/10601000/001556050.pdf (閲覧日:2026年9月27日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。