
メル美遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)ってわかったら、食べ物とか生活で気をつけることはあるのかな。

プレ男ワクチンや献血はだいじょうぶなのかも気になるね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)と毎日の生活の話です。日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構(JOHBOC)の患者・市民向けガイドブック「遺伝性乳がん卵巣がんを知ろう!」(2022年版)のQ53・Q54をもとにまとめました。HBOCそのものについては遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)を見てください。
生活習慣は、一般の人と同じ
ガイドブックによると、HBOCだけに特別に悪い影響がある生活習慣は、今のところ知られていません。一般の人と同じく、次のことが、がんの予防に大切だとされています。
- 禁煙:たばこは、HBOCに関係するがんだけでなく、ほかのがんや病気にも大きく影響します。吸わない人も、たばこの煙をできるだけさけましょう
- 適正な体重:肥満は、HBOCでも乳がんのリスクを高める可能性があると報告されています。とくに体重の増加に気をつけることが大切です
- バランスのよい食事:HBOCに特別に悪い食事は報告されていません。野菜・果物の不足や塩分のとりすぎはがんのリスクを高めます。サプリメントや健康食品でがんのリスクが下がるというデータはなく、HBOCのがん予防を目的にとることはすすめられていません
- 節度ある飲酒:HBOCでの関係ははっきりしていませんが、お酒でがんのリスクが高まることは知られています
- 体を動かす:仕事や家事をふくめて、体を動かす量を少しでもふやし、運動の習慣をもつことがすすめられています

HBOCと診断されたこと自体で、日常生活を制限する必要はありません。生活習慣は、一般の人と同じく、禁煙・適正な体重・バランスのよい食事・節度ある飲酒・体を動かすことが大切です。
日常生活の疑問
ガイドブックによると、HBOCと診断されたこと自体で、日常生活を制限する必要はありません。
- 放射線:BRCA遺伝子は遺伝子の修復にかかわるため、放射線にはある程度の注意が必要です。乳がんの定期検査(サーベイランス)には、被ばくがなく見つけやすい造影MRIがすすめられています。ただし、検査はメリットとデメリットのバランスで決め、必要なCT検査などは定期的に受けます
- ワクチン:新型コロナやインフルエンザなどの予防接種は、受けて問題ありません。HPVワクチンも子宮頸がんの予防のために受けられます
- 献血:献血の血液は遺伝情報をもたない成分に分けられるため、基本的にHBOCの有無は影響せず、日本赤十字社の献血の基準にも遺伝性の病気は書かれていません。ただし、がんの治療中や治療後5年たっていない人は献血できません
- 骨髄ドナー:日本骨髄バンクの基準では、遺伝性の病気と診断されている場合は登録できないため、むずかしいとされています

プレ男特別な生活をしなくていいんだね。たばこをやめたり、体を動かしたりするのは、だれにとっても大事なことなんだ。
家族に伝えるときは遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)を家族や子どもに伝えるとき、卵管・卵巣をとる手術はHBOCの「リスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)」を見てください。
まとめ
- HBOCだけに特別に悪い生活習慣は、今のところ知られていない
- 禁煙・適正な体重・バランスのよい食事・節度ある飲酒・体を動かす
- がん予防の目的でサプリメントをとることはすすめられていない
- 日常生活の制限は不要。放射線にはある程度注意(乳がんの検査は造影MRI)
- ワクチンは受けて問題なし
参考文献
- 日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構. 遺伝性乳がん卵巣がんを知ろう!みんなのためのガイドブック 2022年版 Q53 生活習慣で気をつけるべきことはありますか? https://johboc.jp/guidebook_g2022/q53/ (閲覧日:2026年10月12日)
- 同 Q54 日常生活で避けるべきことや、注意が必要なことはありますか? https://johboc.jp/guidebook_g2022/q54/ (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。