冬のストーブ・ファンヒーターは「距離」と「点検」:暖房器具の事故は5年で596件、12月がピーク。洗濯物を乾かさない、去年の灯油を使わない、給油は火を消してから【NITE】
NITE(製品評価技術基盤機構)によると、2020〜2024年の5年間に通知された主な暖房器具の事故は596件で、約8割は電気と石油のストーブ・ファンヒーター。毎年11月ごろから増えて12月がピークです。電気暖房器具は電源コード・プラグの傷み、転倒したら止まる機能、リコール対象かを点検。石油暖房器具は、ほこりの掃除、揺れで消える装置の確認、去年の灯油を使わない、ガソリンとの取りちがえに注意、給油口のふたをしっかり閉める。使うときは壁や燃えやすいものから距離をとり、洗濯物を乾かさない。4+1のポイントをまとめました。

プレ男そろそろ寒くなってきたから、押し入れの石油ファンヒーターを出そうと思って。去年の灯油もポリタンクに残ってるし、ちょうどいい!

メル美去年の灯油って、使って大丈夫なの?
こんにちは、Dr. Taro です。
今回は、冬の暖房器具の話です。NITE(製品評価技術基盤機構)の注意喚起「ストーブとの程よい距離感が大切です 『電気』『石油』暖房器具の事故を防ぐ4+1のポイント」(2025年10月30日)をもとにまとめました。
暖房器具の事故は、毎年100件前後
NITE に通知された製品事故のうち、2020〜2024年の5年間の主な暖房器具の事故は596件でした。
- 毎年100件前後起きていて、8割以上が火災
- 11月ごろから急に増えて、12月がピーク。4月にかけて少なくなります
- 電気ストーブ・電気ファンヒーター(電気暖房器具)と石油ストーブ・石油ファンヒーター(石油暖房器具)で、約8割をしめます
- 電気暖房器具の事故は208件(うち死亡18件)、石油暖房器具の事故は263件(うち死亡45件)でした

プレ男石油暖房器具は、亡くなる事故がこんなに…。
「電気」暖房器具の4つの点検ポイント
- 電源コードやプラグが変形・破損していないか、たこ足配線になっていないか。使っているときに焦げくさいにおいや、異常に熱いところがないか
- 本体に変色や変形などがないか
- 転倒時オフ機能(倒れたらヒーターが止まる機能)が正しく働くか。スイッチを入れた直後に、ヒーター側を上にして倒し、加熱が止まるか確かめる(ヒーターの近くは熱いので、やけどに注意)
- リコール対象の製品ではないか。電気暖房器具では、リコール対象なのに対応していない製品の事故が多くなっています
- 原因がわかった電気暖房器具の事故では、内部配線の異常発熱がいちばん多く、次がリコール対象製品、電源コードの断線でした
- 2017年7月に電気用品安全法が改正され、それ以降に作られた製品は、倒れた状態ではヒーターが加熱されません。古い製品には、転倒時オフ機能がないものもあります
コードやコンセントの点検は、家電が増えたら、コンセントまわりを点検へ。
「石油」暖房器具の4つの点検ポイント
- ほこりを取る。使い始める前と、シーズン中も定期的に。石油ストーブにほこりがたまると、燃え方が悪くなったり、炎が逆流してほこりに燃え移ったりするおそれがあります
- 対震自動消火装置(揺れたら火が消える装置)が正しく働くか。取扱説明書の方法で確かめる
- 新しい灯油を使う。去年の灯油は使わない。灯油は劣化するので、持ち越すと異常燃焼や一酸化炭素がたくさん出るおそれがあります。残っていたら、灯油を買った販売店に処分を相談
- カートリッジタンクの給油口のふたが確実に閉まっているか、漏れがないかを確かめる。給油するときは、必ず先に火を消す
- 原因がわかった石油暖房器具の事故では、給油口のふたの閉め忘れ・締めつけ不足で漏れた灯油への引火(30件)、燃えやすいものの接触(20件)、ガソリンの誤給油(19件)が多くなっています
- ガソリンや混合燃料は、少し混ざっただけでも火災のおそれがあります。灯油は灯油用ポリタンク、ガソリンは消防法に合った金属製の携行缶に入れ、別の場所に保管し、ラベルで区別しましょう

メル美去年の灯油、やっぱり使っちゃダメなんだ。一酸化炭素も出るなんて。
+1:使うときは「距離」を
- 暖房器具は、壁や家具、衣類などから、取扱説明書で決められた距離をとる
- カーテンや布団など、燃えやすくて動くものにも注意
- 洗濯物を乾かさない。NITE の事故例では、石油ストーブの上のほうにかけていたタオルが落ちて、火災になりました
- 冬は重ね着で、服が熱くなっても気づきにくいことがあります

暖房器具の事故は12月がピークです。使い始める前に点検を。石油ストーブには去年の灯油を使わず、給油は火を消してから。ストーブのまわりで洗濯物は乾かさないようにしましょう。
あわせて
- 電気毛布・電気あんか・電気カーペットの注意は、電気毛布で冬をあたたかくへ
- 地震のときの暖房器具とブレーカーは、地震のあとの「通電火災」を防ぐへ
- リコールは、消費者庁の「リコール情報サイト」や NITE の「NITE SAFE-Lite」で調べられます

プレ男去年の灯油は、買ったお店に相談する。ファンヒーターのほこりも掃除してから使おう。

メル美うちの電気ストーブ、倒したら止まるか確かめてみる。
雪国の冬の機械の事故は、除雪機の事故は10年で38件へ。
屋外のガス給湯器のまわりの事故と点検は、ベランダのガス給湯器のそばに洗濯物を干すとへ。
まとめ
- 暖房器具の事故は5年で596件、8割以上が火災、12月がピーク
- 電気:コード・プラグ、本体の変形、転倒時オフ機能、リコールを点検
- 石油:ほこり、対震自動消火装置、去年の灯油は使わない、ガソリンと分けて保管、給油は火を消してから
- 使うときは、壁や燃えやすいものから距離を。洗濯物は乾かさない
参考文献
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE). ストーブとの程よい距離感が大切です
「電気」「石油」暖房器具の事故を防ぐ 4+1 のポイント(2025年10月30日). https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2025fy/prs251030.html (閲覧日:2026年10月4日) - 同 発表資料(PDF). https://www.nite.go.jp/data/000159473.pdf (閲覧日:2026年10月4日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。