プレイヤーの法律THE RULEBOOK

RULE 01.11Consent

性犯罪の被害を届けたら、裁判で何が起きる?証言は、付添い・ついたて(遮へい)・別室からのビデオリンクで負担を軽くできる。氏名や住所は、逮捕状や起訴状でも加害者に知らせないしくみがある。録音・録画した聴取を証拠にできる規定も(2023年改正)。法テラスの「犯罪被害者等支援弁護士」も

2026年10月22日 時点

「被害を届けたら、法廷で加害者の前で話さなければいけないの?」「名前や住所を知られたら…」という不安は、届け出をためらう理由になります。刑事訴訟法には、証人に家族やカウンセラーが付き添う(157条の4)、ついたてなどで被告人や傍聴人から見えないようにする(157条の5)、別室からモニターで証言する(157条の6)しくみがあります。性犯罪などでは、裁判所は被害者の氏名や住所を公開の法廷で明らかにしない決定ができ(290条の2)、逮捕状や起訴状でも被害者の個人特定事項を加害者に知らせない方法があります(201条の2、271条の2)。2023年の改正では、一定の条件で録音・録画した被害者の供述を、被告人の同意がなくても証拠にできるようになりました(321条の3)。条文と法務省の案内で確かめました。

目次
  1. 法廷で証言するときの3つの配慮
  2. 録音・録画した聴取を、証拠にできる(2023年の改正)
  3. 名前や住所を、加害者に知らせないしくみ
  4. 裁判に参加する、弁護士の支援を受ける
  5. 相談先
  6. まとめ

メル美性被害にあった人が「警察に行っても、裁判で相手の前で話さなきゃいけないなら無理」って言ってた。名前や住所を知られるのもこわいって。

プレ男被害を受けた側が、さらにつらい思いをするのはおかしいよね。守るしくみはないのかな。

今回は、性犯罪の被害者を刑事手続の中で守るしくみです。刑事訴訟法の条文(e-Gov法令検索)と、法務省のパンフレット「犯罪被害者の方々へ」のウェブ版(2026年10月22日閲覧)で確かめました。

この記事は一般的な解説で、法律相談の代わりにはなりません。どの措置がとられるかは、裁判所などが事件ごとに判断します。不安なことは、担当の検察官や検察庁の被害者支援員に相談できます。

法廷で証言するときの3つの配慮

法務省の案内によると、性犯罪の被害を受けて証言することが不安な人のために、裁判所の判断で、次の3つの措置をとることができ、併用されることもあります。

措置 条文 どんなもの(法務省の説明)
証人への付添い 刑事訴訟法157条の4 証言している間、家族や心理カウンセラーなどが、証人のそばに付き添う
証人の遮へい 157条の5 証人と、被告人や傍聴人との間についたてなどを置き、視線を気にしないで証言できるようにする
ビデオリンク方式 157条の6 証人は別室にいて、法廷と別室をテレビカメラでつなぎ、モニターを通じて尋問する

プレ男別室から話せたり、ついたてで見えないようにできたりするんだ。知らなかった。

録音・録画した聴取を、証拠にできる(2023年の改正)

名前や住所を、加害者に知らせないしくみ

法務省の案内によると、性犯罪などの一定の事件では、捜査から判決後に至るまで、被害者の氏名や住所などの個人を特定させる情報(個人特定事項)を、被疑者・被告人などに秘匿して保護する制度があります。

段階 しくみ 条文
逮捕 被害者の個人特定事項の記載がない逮捕状の抄本などを被疑者に示す 201条の2
起訴 被害者の個人特定事項の記載がない起訴状の抄本などを被告人に送達する 271条の2
公開の法廷 被害者の氏名や住所などを公開の法廷で明らかにしない決定(被害者等の申出があり、相当と認めるとき) 290条の2

メル美名前を「Aさん」と呼ぶしくみがあるんだね。こわいことは、担当の検察官に相談すればいいんだ。

裁判に参加する、弁護士の支援を受ける

性犯罪などの裁判では、付添い、遮へい、ビデオリンクといった措置で、証言する人の負担を軽くすることができます。被害者の氏名などを公開の法廷で明らかにしない決定もできます。

相談先

まとめ


参考文献

  1. 刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)第157条の4、第157条の5、第157条の6、第201条の2、第271条の2、第290条の2、第321条の3. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 (閲覧日:2026年10月22日)
  2. 法務省. 犯罪被害者の方々へ 5.公判段階での被害者支援. https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji_keiji11-4.html (閲覧日:2026年10月22日)
  3. 法務省. 犯罪被害者の方々へ 3.犯罪被害者等に関する情報の保護. https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji_keiji11-11.html (閲覧日:2026年10月22日)
  4. 法務省. 犯罪被害者の方々へ(はじめに・目次). https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji_keiji11.html (閲覧日:2026年10月22日)
  5. 法務省. 犯罪被害者等支援弁護士制度. https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji07_00049.html (閲覧日:2026年10月22日)
  6. 内閣府男女共同参画局. 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター. https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/seibouryoku/consult.html (閲覧日:2026年10月22日)
  7. 警察庁. 性犯罪被害相談電話全国共通番号「#8103」. https://www.npa.go.jp/higaisya/seihanzai/seihanzai.html (閲覧日:2026年10月22日)
  8. 厚生労働省. その他の相談先(法テラス・サポートダイヤル). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/soudan_sonota.html (閲覧日:2026年10月22日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。