プレイヤーの法律THE RULEBOOK

RULE 01.01Consent

不同意性交等罪とは?「同意のない性行為」は犯罪。お酒・16歳未満・夫婦の間まで、知っておきたい2023年の法改正

2026年9月26日 時点

2023年7月、性犯罪の法律が大きく変わり「不同意性交等罪」ができました。どんなときに罪になるのか、お酒を飲んでいたら、16歳未満の相手、夫婦の間、時効まで。遊びを楽しむ大人が必ず知っておきたいルールをまとめました。

目次
  1. 何が変わったの?
  2. どんなときに罪になる?
  3. 夫婦・恋人の間でも成立する
  4. 16歳未満の相手とは、同意があっても罪になる
  5. そのほかに知っておきたいこと
  6. 被害を受けたときは
  7. まとめ

こんにちは、Dr. Taro です。 今回は医療の話ではなく、性行為と法律の話です。2023年7月13日、性犯罪についての法律が大きく変わり、「不同意性交等罪」ができました。恋愛もセックスも楽しむために、相手を傷つけないため、そして自分が加害者にならないために、必ず知っておきたいルールです。

※この記事は、法律の条文や国の公開資料をもとにまとめた法律の一般論で、弁護士の監修は受けていません。実際にどうなるかは、一人ひとりの事情によって変わります。困ったときは、弁護士や相談窓口にご相談ください。 ※この記事のねらいは、リスクを知ったうえで、大人としてちゃんと振る舞うためのヒントをお届けすることです。

何が変わったの?

以前の「強制性交等罪」では、基本的に暴行や脅迫があることが必要でした。 2023年の改正で、「同意しない意思を形成し、表明し、または全うすることが困難な状態」で性交等をすることが、罪になると整理されました(刑法177条)。

法務省の説明では、次の3つの場面があるとされています。

どんなときに罪になる?

刑法176条では、同意しない意思を示すのが難しい状態になる原因として、8つが例としてあげられています。

  1. 暴行や脅迫を受けた
  2. 心身の障害がある
  3. アルコールや薬物の影響がある
  4. 眠っているなど、意識がはっきりしていない
  5. 同意しない意思を示すひまがない(いきなり、など)
  6. 予想外のことに直面して、恐怖や驚きで固まっている(フリーズ)
  7. 虐待による心理的な反応がある
  8. 仕事や立場の上下関係などで、断ると不利益があると心配している

これらに当てはまる状態や、これに似た状態で性交等をすると、不同意性交等罪になりえます。刑罰は、5年以上の有期拘禁刑です(刑法177条)。

お酒を飲んでいたら?

酔って判断できない相手との性行為は、罪になりえます。 法務省の説明でも、アルコールの影響で同意しない意思を示せない状態は、処罰の対象に含まれるとされています。 「お酒の席でノリで」「相手も飲んでいたから」は、言い訳として通らない可能性があります。

「同意があった」と思っていても?

形のうえで「いいよ」と言っていても、上の8つのような状態のもとでの同意であれば、罪になることがあります(法務省)。

相手が酔っている、眠そう、断りにくい立場にある…そんなときは、しないのがいちばん。迷ったらやめる、が自分と相手を守ります。

夫婦・恋人の間でも成立する

刑法177条には、「婚姻関係の有無にかかわらず」と書かれています。 夫婦や恋人の間でも、同意のない性交等は罪になりえます。

16歳未満の相手とは、同意があっても罪になる

16歳未満の人に、会うことを求めるのも罪

わいせつな目的で、16歳未満の人に対して、だましたり、お金などを約束したり、しつこく求めたりして会おうとすることも罪になります(刑法182条、16歳未満の者に対する面会要求等罪)。性的な画像や映像を送らせようとすることも罪です。

そのほかに知っておきたいこと

監護者による性交等

18歳未満の人に対して、親など、その人を現に監護する人が、その影響力を利用して性交等をすると、不同意性交等罪と同じように処罰されます(刑法179条)。

時効が延びた

不同意性交等罪の公訴時効(罪に問えなくなるまでの期間)は15年、不同意わいせつ罪は12年になりました(刑事訴訟法250条)。 被害を受けたときに18歳未満だった場合は、18歳になるまでの期間が加算されます。法務省の例では、12歳で被害を受けた場合、33歳になるまで時効が完成しません。

撮影も罪に

同意のない性的な撮影や、その画像・動画を人に渡したり広めたりすることも、2023年にできた性的姿態撮影罪などで処罰されます。くわしくは撮影罪とリベンジポルノをご覧ください。

被害を受けたときは

まとめ


参考文献

  1. 刑法(明治40年法律第45号)第176条、第177条、第179条、第182条(e-Gov法令検索). https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045 (閲覧日:2026年9月26日)
  2. 刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)第250条(e-Gov法令検索). https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 (閲覧日:2026年9月26日)
  3. 法務省. 性犯罪関係の法改正等 Q&A. https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji12_00200.html (閲覧日:2026年9月26日)
  4. 内閣府男女共同参画局. 性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター. https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/seibouryoku/consult.html (閲覧日:2026年9月26日)
  5. 警察庁. 性犯罪被害相談電話全国共通番号「#8103」. https://www.npa.go.jp/higaisya/seihanzai/seihanzai.html (閲覧日:2026年9月26日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。