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RULE 03.16Age 18

判例で学ぶ「淫行条例」18歳未満との関係で有罪になった最高裁の大法廷判決(1985年)。「付き合っていた」は通るのか?東京都の条例は2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金

2026年9月30日 時点

18歳未満の人と性的な関係をもつと、各都道府県の青少年保護育成条例(いわゆる淫行条例)で処罰されることがあります。最高裁の大法廷判決(1985年10月23日)は、「淫行」とは、心身の未熟さにつけこんだ不当な手段による性行為や、相手を単に自分の性的欲望を満たす対象として扱っているとしか認められない性行為をいうと判断し、「一応付合いと見られるような関係」があった事件でも有罪としました。婚約中など真摯な交際は処罰の対象になりにくいとされる一方、東京都の条例の罰則は2年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金。16歳未満の相手には、刑法の不同意性交等罪が成立することもあります。

目次
  1. 結論:有罪(上告棄却)
  2. 事件の概要(最高裁 1985年10月23日 大法廷判決)
  3. 最高裁の判断:「淫行」とは何か
  4. 「付き合っていた」事件で、有罪になった
  5. 3人の裁判官の反対意見:「無罪にすべきだ」
  6. 東京都の条例では?
  7. 16歳未満なら、刑法の犯罪にも
  8. 学べること
  9. まとめ

プレ男SNSで知り合った子が、会ってみたら17歳だった…。本人も「いいよ」って言ってたし、付き合ってるなら問題ないよね?

メル美それ、実際に最高裁まで争って有罪になった事件があるんだよ。判決を見てみよう。

こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、実際の裁判から学ぶシリーズです。いわゆる「淫行条例」について、最高裁判所の判決と東京都の条例をもとにまとめました。

この記事について:判決文は公開されている資料をもとにし、当事者を特定できる情報は書いていません。記事は法律の一般的な説明で、個別の事件の相談は弁護士にしてください。

結論:有罪(上告棄却)

事件の概要(最高裁 1985年10月23日 大法廷判決)

最高裁の判断:「淫行」とは何か

最高裁は、条例の「淫行」を、青少年に対する性行為の全部ではなく、次のように限定して解釈しました。

  1. 青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し(だまし)又は困惑させる等、その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交や、性交に類似した行為
  2. 青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交や、性交に類似した行為

プレ男じゃあ、付き合っていればセーフってこと?

「付き合っていた」事件で、有罪になった

3人の裁判官の反対意見:「無罪にすべきだ」

この判決には、伊藤正己、谷口正孝、島谷六郎の3人の裁判官が反対意見を書いています。3人とも、条例の「淫行」という言葉は、あいまいすぎて憲法31条(罪刑法定主義)に違反し無効で、被告人は無罪だと考えました。

裁判官 反対意見のポイント
伊藤正己 処罰すべきなのは、誘惑・威迫・だますなど不当な手段を使った場合に限られる。でも、それを「淫行」という言葉から読みとるのは、ふつうの人には無理で、解釈の限界を超えている。また、当時は都道府県ごとに規制がバラバラ(当時、東京都・千葉県には処罰規定がなかった。東京都には今は規定がある)で、国の法律との整合性にも問題がある
谷口正孝 「単に性的欲望を満足させるための対象として扱っている」という基準はあいまいで、何でもあてはまってしまう。16歳未満くらいの年少の人への性行為を一律に処罰するのは合理的だが、16歳以上くらいの年長の青少年との自由な意思にもとづく関係まで一律に処罰するのは、性的自由への不当な干渉になる
島谷六郎 「淫行」が何を指すのかはなはだ不明確。何が処罰されるのかわからなければ、人は行動の基準を知れず、捜査機関の取締りが行きすぎる危険もある

プレ男最高裁の中でも、意見が分かれてたんだ。でも結論は有罪なんだね。

メル美「真摯な交際」かどうかは、本人の言い分じゃなくて、年齢や経緯、付き合い方から判断されるんだね。

東京都の条例では?

16歳未満なら、刑法の犯罪にも

最高裁は、「一応付合いと見られるような関係」があった事件でも、年齢や経緯などの事情から、条例違反の「淫行」にあたると判断しました。18歳未満の人との関係には、十分に注意してください。

学べること

プレ男「付き合ってるから大丈夫」は通用しないんだ。年齢がわからない相手とは、関係をもたないようにする。

まとめ


参考文献

  1. 最高裁判所大法廷. 昭和60年10月23日判決(昭和57年(あ)第621号 福岡県青少年保護育成条例違反被告事件). 判決文は京都産業大学の判例資料ページ https://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~suga/hanrei/62-3.html (閲覧日:2026年9月30日)で確認
  2. 東京都. 東京都青少年の健全な育成に関する条例(第18条の6、第24条の3). https://www.reiki.metro.tokyo.lg.jp/reiki/reiki_honbun/g101rg00002150.html (閲覧日:2026年9月30日)
  3. e-Gov法令検索. 刑法 第177条. https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045 (閲覧日:2026年9月30日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。