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メル美友だちのバイト先、「遅刻1回3,000円」「当日欠勤は罰金1万円」って決まりがあって、本当に給料から引かれたんだって。そんなのあり?

プレ男ぼくも前のバイトで「お皿を割ったら弁償ね」って言われたことある…。
今回は、給料からの「罰金」と労働基準法です。労働基準法の条文(e-Gov法令検索)と、広島県の労働相談Q&A、厚生労働省の総合労働相談コーナーの案内の原文で確かめました。
この記事は一般的な解説で、法律相談の代わりにはなりません。雇われて賃金を受け取る「労働者」(労働基準法9条)についてのルールです。厚生労働省は、労働基準法上の「労働者」にあたるかどうかは「契約の形式や名称にかかわらず、実態を勘案して総合的に判断されます」と説明しています(業務委託で働く人の法律はフリーランス・事業者間取引適正化等法の記事で)。困ったときは、下の「相談先」へ。
ルール1:罰金や損害賠償額を「先に決める」契約は禁止(16条)
- 労働基準法16条:「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない」
- 違反した使用者は、6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金(119条1号)
- 「遅刻したら○円」「急に休んだら○円払う」のように、あらかじめ金額を決めておく約束は、この「違約金」「損害賠償額の予定」にあたりうるものです

プレ男契約書にサインしていても、法律で禁止されている約束なんだ。
ルール2:就業規則の「減給の制裁」には上限がある(91条)
会社が就業規則で、規律違反への制裁として給料を減らす(減給の制裁)と定めることはあります。ただし、91条で上限が決まっています。
| 上限 | 条文の言葉 |
|---|---|
| 1回の額は、平均賃金の1日分の半額まで | 「一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え…てはならない」 |
| 総額は、1回の給料の支払い期間(1賃金支払期)の賃金総額の10分の1まで | 「総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない」 |
- 違反すると30万円以下の罰金(120条1号)
- 広島県の労働相談Q&Aは、「減給」とは、仕事のなまけや職場の規律違反への制裁として、本来受けるべき賃金から一定額を差し引くことで、「減給、過怠金、罰金など名称は問いません」と説明しています
- 同じQ&Aは、1回の上限は「1回の事案」について平均賃金の1日分の半額以内という意味で、1回の事案について半額を何日にもわたって減らしてよいという意味ではない、としています
- 1つの支払い期間に複数の事案があっても、合計は賃金総額の10分の1まで。それを超える分は、次の支払い期間に延ばさなければならない、としています
ルール3:給料は「全額」を払うのが原則(24条)
- 24条:「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」
- 例外として給料から差し引けるのは、法令に別段の定めがある場合と、労働者の過半数で組織する労働組合(ない場合は過半数を代表する者)との書面による協定がある場合です
- 違反すると30万円以下の罰金(120条1号)
ルール4:借金と給料の「相殺」も禁止(17条)
- 17条:「使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない」
- 「先に貸したお金を、働いて返してもらう」として給料から勝手に差し引くことはできません。違反は6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金(119条1号)

メル美罰金の決まりがあっても、そのまま払う前に、条文と相談先を確かめるのが大事だね。

労働基準法16条は、労働契約の不履行について違約金を定めたり、損害賠償額を予定したりする契約を禁止しています。
相談先
- 総合労働相談コーナー(厚生労働省):各都道府県労働局や全国の労働基準監督署内などに設置。解雇、賃金の引下げ、いじめ・嫌がらせなどあらゆる分野の労働問題が対象で、予約不要・無料。労働者・事業主のどちらの相談も受けます
- 労働基準法などに違反している疑いがあれば、労働基準監督署などの担当部署に取り次ぐ、と案内されています
- 給料の額そのものは最低賃金の記事、残業代は残業代の記事、やめたいときは退職の記事もどうぞ
まとめ
- 「遅刻○円」「欠勤○円」など、違約金や損害賠償額を先に決める契約は禁止(労働基準法16条。違反は6月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金)
- 就業規則の減給の制裁は、1回は平均賃金の1日分の半額まで、総額は1賃金支払期の賃金総額の10分の1まで(91条)。名前が「罰金」でも同じ(広島県Q&A)
- 給料は全額払いが原則。差し引けるのは法令の定めや労使の書面協定がある場合(24条)
- 前借金と給料の相殺は禁止(17条)
- 困ったら総合労働相談コーナー(予約不要・無料)
参考文献
- 労働基準法(昭和22年法律第49号)第9条、第16条、第17条、第24条、第91条、第119条、第120条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049 (閲覧日:2026年10月22日)
- 広島県(わーくわくネットひろしま). 労働相談Q&A 4-6 賃金カット(制裁罰としての減給)はどこまで可能か. https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/work2/wn500070.html (閲覧日:2026年10月22日)
- 厚生労働省. 総合労働相談コーナーのご案内. https://www.mhlw.go.jp/general/seido/chihou/kaiketu/soudan.html (閲覧日:2026年10月22日)
- 厚生労働省. フリーランスとして業務を行う方・フリーランスの方に業務を委託する事業者の方等へ(「フリーランスであっても、働き方によっては「労働者」に当たる可能性があります」). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/zaitaku/index_00002.html (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。