
メル美潰瘍性大腸炎で治療中の友だちが、「赤ちゃんがほしいけど、薬は飲んでて大丈夫?」って悩んでるの。

プレ男若い人に多い病気なんだよね。妊娠のこと、気になるよね。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、潰瘍性大腸炎・クローン病(炎症性腸疾患)があって妊娠を考えたときの話です。日本産婦人科医会の研修ノート「No111 合併症妊娠」の「炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎とクローン病)」(医師向け)をもとにまとめました。
若い世代に多い病気
研修ノートによると、
- 炎症性腸疾患は、10代後半から30代前半に多く、悪くなったり落ちついたりをくり返す病気です
- 腹痛、下痢、血便などが続くときは、専門医に紹介するとされています
病気そのものについては、下痢・血便・腹痛が続く若い人は「炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)」のこともを見てください。
寛解期の妊娠が望ましい
研修ノートによると、
- 病気が活動している時期や、手術を受けたことがある場合は、妊娠しにくいことがあります
- 活動している時期の妊娠は、低出生体重児や早産などが起こりやすくなります
- 一方、落ちついている時期(寛解期)では、特別な管理がいらないことも多いとされ、寛解期での妊娠が望ましいとされています
- 妊娠についての情報は、就職などのタイミングで事前に伝えておくとよいとされています

炎症性腸疾患があるときは、病気が落ちついている時期の妊娠が望ましいとされています。薬を自己判断でやめると悪化することがあるので、妊娠を考えはじめたら、主治医に相談してください。
薬は自己判断でやめない
研修ノートによると、
- 基本的には治療が優先で、自己判断で薬をやめて悪化させないようにすることが大切です
- 5-ASA(5-アミノサリチル酸)製剤や、高用量でないプレドニゾロンは、妊娠中・授乳中も比較的安全に使えるとされています
- メトトレキサートは、妊娠中は避けます
- サラゾスルファピリジンを飲んでいる人には、葉酸の補充がすすめられています
- 栄養療法を受けている人は、とくに妊娠初期にビタミンAのとりすぎに注意します
- 妊娠22週以降に一部の生物学的製剤(抗TNFα抗体製剤)を使っていた場合は、生まれた赤ちゃんのBCGなどの生ワクチンの時期を遅らせることについて、主治医と相談します

プレ男薬をやめて悪くなるほうが、妊娠にはよくないんだね。
妊娠中とお産
研修ノートによると、
- 妊娠中に悪くなることがあるため、いくつもの診療科が連携できる施設でお産をすることがすすめられています
- お産の方法(経腟分娩か帝王切開か)は、手術を受けたことがあるか、肛門の病変があるかなどをもとに、本人もふくめて話し合って決めます
膠原病がある人の妊娠については膠原病があって妊娠を考えたら、妊娠前からできることは「プレコンセプションケア」って?を見てください。
まとめ
- 炎症性腸疾患は10代後半〜30代前半に多い
- 寛解期の妊娠が望ましい。活動期は早産などのリスク
- 薬は自己判断でやめない。妊娠中も比較的安全に使える薬もある
- メトトレキサートは妊娠中は避ける
- 妊娠中に悪くなることもあるので、連携できる施設でお産を
参考文献
- 公益社団法人日本産婦人科医会. 研修ノート No111 合併症妊娠「(2)炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎とクローン病)」. https://www.jaog.or.jp/notes/note20015/ (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。