エービーシー・マートの強みとは:「ABC-MART」などの靴の専門店を国内1,107店・海外398店で展開。売上の約57%がスポーツの靴。2026年2月期は営業利益633億円(+1.2%)、営業利益率16.7%、自己資本比率87.5%
エービーシー・マートを、2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月8日)で分析しました。売上高3,786億円(+1.7%)、営業利益633億円(+1.2%、営業利益率16.7%)、経常利益672億円(+3.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益463億円(+2.2%)、ROE12.1%、自己資本比率87.5%。国内は売上高2,732億円(+5.4%)・セグメント利益564億円(+6.3%)で、既存店売上+4.6%、ハンズフリーシューズやスポーツアパレルが好調、免税売上は1割以上増加。海外は売上高1,114億円(−4.5%)・セグメント利益70億円(−25.8%)で、韓国は政治の混乱で上期の需要が減少、米国は関税政策の影響。品目別ではスポーツ2,139億円。年75円の配当(配当性向40.1%)、2027年2月期は営業利益656億円・年80円の予想。しまむらとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

メル美ABCマートって、どこの駅前にもある靴屋さんだよね

プレ男決算短信を見ると、国内だけで1,100店以上、韓国にも320店あるんだって。営業利益率は16%台で、小売りとしてはかなり高いみたい
企業分析の連載、235社目はエービーシー・マートです。2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月8日)で確認しました。比較には、この連載のしまむらの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、エービーシー・マート株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の店や商品をすすめるものでもありません。
1. ひとことで言うと
「ABC-MART」「GRAND STAGE」「ABC-MART SPORTS」「OSHMAN’S」などの店で、靴やスポーツアパレルを売る会社。韓国・台湾・米国などでも店を展開
| 項目(日本基準・連結) | 2026年2月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,786億円 | +1.7% |
| 営業利益 | 633億円 | +1.2% |
| 営業利益率 | 16.7% | 前期 16.8% |
| 経常利益 | 672億円 | +3.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 463億円 | +2.2% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 12.1% | 前期 12.8% |
| 自己資本比率 | 87.5% | 前期 87.7% |
| 配当 | 年75円(配当性向40.1%) | 前期 70円 |
- 国内事業が売上を引っぱりました。店舗数は国内外で1,505店です
- 海外の子会社は12月決算なので、海外の数字は2025年1〜12月の分です
2. 何で稼いでいるか
| セグメント | 主な動き(決算短信の記載) | 売上高 | セグメント利益 |
|---|---|---|---|
| 国内 | ハンズフリーシューズやスニーカー・アパレルが好調、既存店+4.6%、免税売上は1割以上増加 | 2,732億円(+5.4%) | 564億円(+6.3%) |
| 海外 | 韓国は上期に需要が減少、米国は関税政策の影響、台湾は増収 | 1,114億円(−4.5%) | 70億円(−25.8%) |
- 売上高の約72%、セグメント利益の約89%が国内です(計算値)
| 品目 | 売上高 | 前期比 |
|---|---|---|
| スポーツ | 2,139億円 | +2.4% |
| レザーカジュアル | 520億円 | −3.3% |
| キッズ | 310億円 | +11.1% |
| ウェアその他 | 288億円 | +17.9% |
| サンダル | 197億円 | −3.3% |
| レディース | 174億円 | −3.4% |
| ビジネス | 88億円 | −5.6% |
- 売上高の約57%がスポーツです(計算値)
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 高い利益率
- 営業利益率は16.7%です
② 店の業態を広げる
- スポーツアパレルの売上を伸ばすため、大型の「GRAND STAGE」(127店)と「ABC-MART SPORTS」(131店)の出店を強め、2つ以上の業態を合わせた店は142店になりました
③ 自社ブランドと品ぞろえ
- ナショナルブランドに加えて、自社ブランドのハンズフリーシューズや、自社のダナーブランドのブーツなどを展開しています
④ とても厚い財務
- 自己資本比率は87.5%、現金及び現金同等物は2,072億円です
4. 弱み・リスク
① 海外の不振
- 海外のセグメント利益は−25.8%でした。韓国(売上高695億円、−4.5%)は政治の混乱で上期の需要が減り、米国(290億円、−7.3%)は関税政策などの影響を受けました
② 節約志向
- 会社は、物価の上昇が続いて消費者の節約志向がはっきりしてきたとしています
③ 減収の品目
- 売上の半分以上がスポーツです。一方、レザーカジュアル・ビジネス・レディース・サンダルは減収でした
5. ライバルとの比較
衣料品の専門店のしまむらと並べます。売っているもの(靴と衣料品)が違うので、おおまかな比較です。どちらも2026年2月期です。
| エービーシー・マート | しまむら | |
|---|---|---|
| 売上高 | 3,786億円(+1.7%) | 7,000億円(+5.2%) |
| 営業利益 | 633億円(+1.2%) | 615億円(+3.8%) |
| 営業利益率 | 16.7% | 8.8% |
| ROE | 12.1% | 9.0% |
| 自己資本比率 | 87.5% | 88.1% |
- 売上はしまむらの半分ほどですが、営業利益はほぼ同じです(→しまむらの強みとは)。スポーツ用品のメーカーはアシックスの強みとは、衣料品はファーストリテイリング(ユニクロ)の強みとはも
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
エービーシー・マートの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年2月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 国内の既存店売上高 | 前期比+4.6% | 決算短信(セグメントの業績) |
| 海外のセグメント利益 | 70億円(−25.8%) | 決算短信(セグメントの業績) |
| 店舗数 | 国内1,107店、海外398店 | 決算短信(セグメントの業績) |
| 会社の業績予想 | 2027年2月期 売上高4,008億円、営業利益656億円、当期純利益464億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年75円、2027年2月期予想80円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

メル美国内はハンズフリーの靴やインバウンドで好調なのね。韓国や米国が持ち直すかも見ておきたいな
まとめ
- エービーシー・マートは、国内外1,505店の靴の専門店の会社
- 2026年2月期は営業利益633億円(+1.2%)、営業利益率16.7%
- 利益の約9割が国内、既存店は+4.6%
- 海外は韓国・米国の不振で減益
- 2027年2月期は営業利益656億円・年80円の予想
参考文献
- エービーシー・マート. 2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月8日). https://www.abc-mart.co.jp/ir/pdf/2026/kessan04.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- しまむら. 2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年3月30日). https://www2.jpx.co.jp/disc/82270/140120260329592096.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。