アシックスの強みとは:ランニングシューズの「パフォーマンスランニング」に、スニーカーの「スポーツスタイル」と「オニツカタイガー」。2025年12月期は売上高8,109億円・営業利益1,425億円(+42.4%)で4年連続の過去最高、営業利益率17.6%
アシックスを、2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月13日)で分析しました。売上高8,109億円(+19.5%)、営業利益1,425億円(+42.4%、営業利益率17.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益987億円(+54.7%)、ROE39.1%で、売上高・営業利益とも4年連続の過去最高。カテゴリー別の売上高とカテゴリー利益は、パフォーマンスランニング3,635億円・860億円、スポーツスタイル1,413億円・413億円(+53.8%)、オニツカタイガー1,365億円・515億円(+58.7%、利益率37.7%)、コアパフォーマンススポーツ860億円・168億円、アパレル・エクィップメント421億円・59億円。地域別の売上高は欧州2,258億円、日本2,042億円(インバウンド売上+84%)、北米1,412億円、中華圏1,205億円など、全地域で増収増益。2024年7月に1株→4株の株式分割。年28円の配当、2026年12月期は営業利益1,710億円・年38円の予想。ナイキとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男マラソン大会でアシックスのシューズをはいてる人、多いよね

メル美オニツカタイガーのお店に、海外の観光客が行列してるのを見たよ。あれもアシックスなんだって
企業分析の連載、60社目はアシックスです。2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月13日)で確認しました。比較には、米国のナイキの2026年5月期の決算発表を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、アシックス株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の商品をすすめるものでもありません。
1. ひとことで言うと
ランニングシューズを中心に、テニスなどのスポーツ用品、スニーカーの「スポーツスタイル」、ファッションブランドの「オニツカタイガー」を世界で売る会社
| 項目(日本基準・連結) | 2025年12月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 8,109億円 | +19.5% |
| 営業利益 | 1,425億円 | +42.4% |
| 営業利益率 | 17.6% | 前期 14.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 987億円 | +54.7% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 39.1% | 前期 29.1% |
| 自己資本比率 | 46.3% | 前期 44.9% |
| 配当 | 年28円(配当性向20.3%) |
- 売上高・営業利益とも4年連続で過去最高です。カテゴリー別・地域別でも、すべてで増収増益でした
- 2024年7月1日に1株→4株の株式分割をしています(→株式分割と投資単位)
2. 何で稼いでいるか
カテゴリー別
| カテゴリー | 売上高 | カテゴリー利益 | 前期比(利益) |
|---|---|---|---|
| パフォーマンスランニング | 3,635億円(+11.2%) | 860億円 | +21.6% |
| オニツカタイガー | 1,365億円(+43.0%) | 515億円(利益率37.7%) | +58.7% |
| スポーツスタイル | 1,413億円(+43.6%) | 413億円(利益率29.3%) | +53.8% |
| コアパフォーマンススポーツ | 860億円(+9.4%) | 168億円 | +18.9% |
| アパレル・エクィップメント | 421億円(+10.5%) | 59億円 | +36.9% |
- いちばん大きいのはランニング、いちばん伸びて利益率が高いのはオニツカタイガーです。スポーツスタイルとオニツカタイガーは、売上高が初めて1,000億円を超えました
地域別(セグメント)
| 地域 | 売上高 | セグメント利益 |
|---|---|---|
| 欧州 | 2,258億円(+25.9%) | 367億円 |
| 日本 | 2,042億円(+22.7%) | 447億円(+61.7%) |
| 北米 | 1,412億円(+4.6%) | 160億円 |
| 中華圏 | 1,205億円(+19.9%) | 251億円 |
| 東南・南アジア | 498億円(+33.4%) | 109億円 |
| オセアニア | 496億円(+15.5%) | 79億円 |
- 日本では、インバウンド(訪日客)の売上が+84%と大きく伸びたとしています
3. 強み
会社の資料で確かめられる事実から、強みと考えられる点を挙げます。
① ランニング
- パフォーマンスランニングは、欧州と東南・南アジアで好調でした。会社は主要マラソン大会でのシェアNo.1を目指すとしています
② オニツカタイガーのブランド
- バルセロナ・ロンドン・パリなどに大規模な直営店を開き、会社は「日本発のラグジュアリーライフスタイルブランドとしてのポジションを確立し始めている」としています。利益率は37.7%です
③ 世界中で伸びている
- 全地域で増収増益。インド・ニューデリーにも初めての直営店を開きました
4. 弱み・リスク
① 北米の伸び
- 北米は、ECの販売商品を戦略的に絞り込んだこともあり、+4.6%と他の地域より低い伸びでした
5. ライバルとの比較
世界最大級のスポーツ用品メーカー、米国のナイキと比べます。決算期(ナイキは5月期)・会計基準・通貨が違うので、おおまかな比較です。
| アシックス(2025年12月期) | ナイキ(2026年5月期) | |
|---|---|---|
| 売上 | 8,109億円(+19.5%) | 464億ドル(前期並み、為替の影響を除くと−2%) |
| 伸び | 4年連続で過去最高 | 横ばい |
- 規模はナイキがはるかに大きい一方、伸び率はアシックスが大きく上回りました
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
アシックスの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2025年12月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| カテゴリー別の売上高・利益 | ランニング3,635億円・860億円など | 決算短信(カテゴリー別) |
| 地域別のセグメント利益 | 日本447億円、欧州367億円など | 決算短信(セグメント) |
| 営業利益率 | 17.6% | 決算短信のサマリー |
| 会社の業績予想 | 2026年12月期 売上高9,500億円、営業利益1,710億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年28円、2026年12月期予想38円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ。服の会社はファーストリテイリングの強みとは、インバウンドで伸びる小売はパン・パシフィック・インターナショナルHD(ドン・キホーテ)の強みとはも

プレ男ランニングシューズだけじゃなくて、オニツカタイガーやスニーカーが大きく伸びているんだ。利益率も高いね
靴の専門店の会社はエービーシー・マートの強みとはも参考にしてください。
まとめ
- アシックスは、ランニングを中心に、スポーツスタイルとオニツカタイガーを世界で売る会社
- 2025年12月期は営業利益1,425億円(+42.4%)、4年連続の過去最高、ROE39.1%
- 伸びたのはオニツカタイガー(利益+58.7%)とスポーツスタイル(+53.8%)
- 全地域で増収増益、日本はインバウンド売上+84%
- 2026年12月期は営業利益1,710億円・年38円の予想
参考文献
- アシックス. 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月13日). https://assets.asics.com/system/libraries/4131/2025%E5%B9%B412%E6%9C%88%E6%9C%9F%20%E6%B1%BA%E7%AE%97%E7%9F%AD%E4%BF%A1%E3%80%94%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9F%BA%E6%BA%96%E3%80%95%EF%BC%88%E9%80%A3%E7%B5%90%EF%BC%89.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
- NIKE, Inc. NIKE, Inc. Reports Fiscal 2026 Fourth Quarter and Full Year Results(Form 8-K Exhibit 99.1). https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/0000320187/000032018726000076/q4fy26exhibit991er.htm (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。