パン・パシフィック・インターナショナルHD(ドン・キホーテ)の強みとは:ドン・キホーテとユニー(アピタ・ピアゴ)の国内事業に、北米・アジアの店舗。2026年6月期は売上高2兆4,453億円・営業利益1,748億円で増収増益。免税売上高は過去最高
パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)を、2026年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年8月18日)で分析しました。売上高2兆4,453億円(+8.8%)、営業利益1,748億円(+7.7%、営業利益率7.2%)、親会社株主に帰属する当期純利益1,101億円(+21.6%)、ROE16.8%、自己資本比率44.0%。セグメントは国内事業(売上高2兆682億円、営業利益1,658億円、+4.9%)、北米事業(2,779億円、35億円、+53.2%)、アジア事業(991億円、55億円、+186.0%)。国内は価格戦略と販促で既存店の客数が伸び、IPコンテンツ商品・トレンド商品が好調、免税売上高は東南アジア・欧米からの客の増加で過去最高、25店舗を新規出店、新業態「ロビン・フッド」を5店舗出店。総店舗数は799店舗。2025年10月に1株→5株の株式分割、2026年7月に株式交換でOlympicグループを子会社化。年9.5円の配当、2027年6月期は営業利益1,790億円・年10円の予想。セブン&アイとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男ドンキって夜中まで開いてて、なんでも売ってるよね。外国の観光客もすごく多い!

メル美会社の名前は「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」なんだって。スーパーのアピタも同じグループらしいよ
企業分析の連載、58社目はパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)です。2026年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年8月18日)で確認しました。比較には、この連載のセブン&アイ・ホールディングスの強みとはで確認したセブン&アイの数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、PPIH株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の店での買い物をすすめるものでもありません。
1. ひとことで言うと
ドン・キホーテなどのディスカウントストアと、ユニーの総合スーパーを日本で展開し、北米・アジアにも店を持つ小売の会社
| 項目(日本基準・連結) | 2026年6月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 2兆4,453億円 | +8.8% |
| 営業利益 | 1,748億円 | +7.7% |
| 営業利益率 | 7.2% | 前期 7.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,101億円 | +21.6% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 16.8% | 前期 15.8% |
| 自己資本比率 | 44.0% | 前期 40.1% |
| 配当 | 年9.5円(配当性向25.8%) | 前期 35円(分割前) |
- 総店舗数は、2026年6月末で国内676店舗・海外123店舗の799店舗です
- 2025年10月1日に1株→5株の株式分割をしたので、配当は前期と単純に比べられません(→株式分割と投資単位)
2. 何で稼いでいるか
| セグメント | 中身(決算短信の記載から) | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|---|
| 国内事業 | ドン・キホーテなど、ユニー(UNY事業) | 2兆682億円(+9.1%) | 1,658億円(+4.9%) |
| 北米事業 | ハワイ・カリフォルニアなどのディスカウントストア・スーパー | 2,779億円(+7.1%) | 35億円(+53.2%) |
| アジア事業 | アジアのDON DON DONKI | 991億円(+8.7%) | 55億円(+186.0%) |
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利益のほとんどは国内事業です
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2026年6月期から、国内事業(総合スーパー)の名前を国内事業(UNY事業)に変え、商品の区分も変えています
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決算短信のセグメントの説明では、国内事業は「ドン・キホーテ」「MEGAドン・キホーテ」「MEGAドン・キホーテUNY」と、総合スーパーの「アピタ」「ピアゴ」など、アジア事業は「DON DON DONKI」を展開しています
3. 強み
会社の資料で確かめられる事実から、強みと考えられる点を挙げます。
① 客数を伸ばす価格戦略
- 消費者の節約志向が高まるなか、価格戦略や販促で既存店の客数が伸びました。IPコンテンツ商品やトレンド商品も好調でした
② 免税売上(インバウンド)
- 免税売上高は過去最高です。会社は「一カ国に依存しないインバウンド戦略」で、東南アジアや欧米からの客が増えたとしています
③ 出店と新しい業態
- 国内で25店舗を新規出店。ユニーの生鮮の調達力とドン・キホーテの非食品の強みを組み合わせた新業態「ロビン・フッド」を、2026年4〜6月に5店舗出しました
- 2026年7月1日には、株式交換でOlympicグループを子会社にしました
4. 弱み・リスク
① 人件費などの費用
- 新規出店や業態転換の費用、報酬改定や最低賃金の上昇による人件費の増加などで、販管費が増えています
② 海外事業の規模
- 北米・アジアの営業利益は合わせて90億円で、まだ小さい規模です。北米では山火事による店舗の焼失もありました
③ 2027年6月期の見通し
- 営業利益は1,790億円(+2.4%)の予想ですが、経常利益は−1.2%、上期(第2四半期累計)の純利益は−7.3%の予想です
5. ライバルとの比較
小売大手のセブン&アイ・ホールディングスと比べます。決算期(セブン&アイは2月期)と業態(コンビニ中心)が違うので、おおまかな比較です。
| PPIH(2026年6月期) | セブン&アイ(2026年2月期) | |
|---|---|---|
| 売上(営業収益) | 2兆4,453億円(+8.8%) | 10兆4,303億円(−12.9%) |
| 営業利益 | 1,748億円(+7.7%) | 4,230億円(+0.5%) |
| 営業利益率 | 7.2% | 4.1% |
| ROE | 16.8% | 7.6% |
- 規模はセブン&アイが大きく、利益率とROEはPPIHが高いです(→セブン&アイ・ホールディングスの強みとは)。家具・インテリアの小売はニトリホールディングスの強みとはへ
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
PPIHの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年6月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 国内事業の営業利益 | 1,658億円 | 決算短信(セグメント) |
| 免税売上高 | 過去最高(金額は決算短信のこの部分には記載なし) | 決算短信・決算説明資料 |
| 店舗数 | 799店舗(国内676・海外123) | 決算短信 |
| 会社の業績予想 | 2027年6月期 売上高2兆6,870億円、営業利益1,790億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年9.5円、2027年6月期予想10円 | 決算短信 |
- Olympicグループの子会社化(2026年7月)で、2027年6月期から数字の中身が変わります
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男観光客の免税売上が過去最高で、日本のお客さんも増えたんだ。でも人件費も上がっているから、利益率を見ておきたいね
インバウンドで伸びるスポーツ用品の会社はアシックスの強みとはへ。
工場用の間接資材をネットで販売する会社はMonotaROの強みとはも参考にしてください。
業務スーパーの会社は神戸物産の強みとはも参考にしてください。
まとめ
- PPIHは、ドン・キホーテとユニーの国内事業に、北米・アジアの店舗を持つ小売の会社
- 2026年6月期は売上高2兆4,453億円、営業利益1,748億円、ROE16.8%
- 強みは客数を伸ばす価格戦略、過去最高の免税売上、出店と新業態
- 課題は人件費などの費用、インバウンドの変動、海外事業の規模
- 2026年7月にOlympicグループを子会社化
参考文献
- パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス. 2026年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年8月18日). https://ppih.co.jp/ir/library/earnings/pdf/PPIH_FY2026_Q4_Financial_Results_J.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
- セブン&アイ・ホールディングス. 2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月9日). https://www.7andi.com/ir/file/library/kt/pdf/2026_0409kt.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。