企業分析2026年10月10日

ニトリホールディングスの強みとは:家具・インテリアを自社で企画・製造・物流・販売する「製造物流IT小売業」。2026年3月期は売上収益9,122億円(−1.8%)・営業利益1,255億円(+6.7%)。国内既存店の客数は92.8%に減少、島忠は黒字化

ニトリホールディングスを、2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月14日)で分析しました。売上収益9,122億円(−1.8%)、営業利益1,255億円(+6.7%、営業利益率13.8%)、親会社の所有者に帰属する当期利益893億円(+8.1%)。ニトリ事業はセグメント利益1,184億円(−0.5%)で、国内既存店の客数が前期比92.8%、売上が95.8%。会社は新商品の開発が十分に進まなかったことを要因とし、商品部の体制を変えたとしています。島忠事業はPB商品の拡大とコストの見直しで、セグメント利益が前期の13億円の損失から72億円の黒字に。海外は30店舗を出店、中国大陸は収益性が大幅に改善。2025年10月1日に1株を5株に分割。2027年3月期は営業利益1,303億円の予想。良品計画との比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

プレ男一人暮らしを始めるとき、家具は全部ニトリでそろえたよ。安いのに、どうやって利益を出してるんだろう

メル美ホームセンターの島忠もニトリのグループなんだって

企業分析の連載、26社目はニトリホールディングスです。2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月14日)で確認しました。比較には良品計画の2026年8月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年7月10日)を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、ニトリ株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

1. ひとことで言うと

家具・インテリア用品を自分たちで企画し、つくり、運び、売る会社。会社は自らを「製造物流IT小売業」と呼んでいる

項目(IFRS・連結) 2026年3月期 前期比
売上収益 9,122億円 −1.8%
営業利益 1,255億円 +6.7%
営業利益率 13.8% 前期 12.7%
親会社の所有者に帰属する当期利益 893億円 +8.1%
ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率) 9.4% 前期 9.5%
親会社所有者帰属持分比率 62.9% 前期 59.2%

2. 何で稼いでいるか

セグメント 中身 売上収益 セグメント利益
ニトリ事業 家具・インテリア用品の開発・製造・販売、不動産賃貸など 8,162億円(−0.6%) 1,184億円(−0.5%)
島忠事業 家具・インテリア雑貨・ホームセンター商品の販売 1,103億円(−7.8%) 72億円(前期 −13億円)

3. 強み

会社の資料で確かめられる事実から、強みと考えられる点を挙げます。

① つくる・運ぶ・売るを一貫

② 島忠の立て直し

③ 海外の出店と中国の改善

4. 弱み・リスク

① 国内の客数の減少

② コストの上昇

③ 耐久消費財の買い控え

④ 為替

5. ライバルとの比較

生活雑貨・家具も扱う良品計画(無印良品)と比べます。決算期(良品計画は8月期)と会計基準(日本基準)が違い、良品計画は第3四半期までの9か月の数字なので、おおまかな比較です。

ニトリHD(2026年3月期・通期) 良品計画(2026年8月期・第3四半期累計)
売上(営業収益) 9,122億円(−1.8%) 6,908億円(+16.9%)
営業利益 1,255億円(+6.7%) 808億円(+36.0%)
営業利益率 13.8% 約11.7%
通期の会社予想 2027年3月期 営業利益1,303億円 2026年8月期 営業利益980億円(上方修正後)

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

ニトリの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2026年3月期 どこに書いてある
国内既存店の客数・売上 客数92.8%、売上95.8% 決算短信、月次の国内売上高前年比
ニトリ事業のセグメント利益 1,184億円 決算短信(セグメント情報)
島忠事業のセグメント利益 72億円 決算短信(セグメント情報)
会社の業績予想 2027年3月期 売上収益9,570億円、営業利益1,303億円 決算短信のサマリー
配当 2027年3月期予想 年32円(分割後) 決算短信

メル美利益は増えたけど、お店に来る人は減っている。新しい商品で客数が戻るかが見どころなんだね

家電量販店の会社はヤマダホールディングスの強みとはも参考にしてください。

ホームセンターの会社はDCMホールディングスの強みとは・コーナン商事の強みとは・アークランズの強みとはも参考にしてください。

まとめ


参考文献

  1. ニトリホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月14日). https://www.nitorihd.co.jp/ir/items/IFRS202603_4Q_tanshin_20260212.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
  2. 良品計画. 2026年8月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年7月10日). https://ssl4.eir-parts.net/doc/7453/tdnet/2850018/00.pdf (閲覧日:2026年10月10日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。