外貨預金のしくみと注意点:金利が高く見えても、円高になれば円に戻したとき元本割れ。為替の手数料もかかり、預金保険の保護の対象外(銀行が破綻すると一部カットされることも)。為替差益に税金がかかる場面も
外貨預金のしくみと注意点を、預金保険機構「保護の範囲」と、国税庁の質疑応答事例「預け入れていた外貨建預貯金を払い出して外貨建MMFに投資した場合の為替差損益の取扱い」でまとめました。外貨預金は、円を米ドルなどの外貨に替えて預ける預金で、円預金より金利が高いことがありますが、円に戻すときに円高になっていれば、受け取る円が預けた円を下回ることがあります。円と外貨を交換するたびに為替の手数料がかかります。預金保険制度では、決済用預金は全額、一般預金等は元本1,000万円までと利息が保護されますが、外貨預金は対象外で、銀行が破綻した場合は財産の状況に応じて支払われ、一部カットされることがあります。為替差益は所得として課税される場合があります。

メル美銀行で「米ドル定期預金、年◯%」って見たの。円の預金よりずっと金利が高い! これなら損しないよね?

プレ男預金なら安全そう。でも「外貨」ってところが気になるな
今回は、外貨預金のしくみと注意点です。預金保険機構「保護の範囲」と、国税庁の質疑応答事例で確認しました。
この記事はしくみの説明です。特定の金融機関や外貨預金の商品をすすめるものではありません。為替の見通しも書きません。
外貨預金とは
- 円を米ドルやユーロなどの外貨に替えて預ける預金です
- 円の預金より金利が高いことがありますが、受け取る円の金額は為替レートで変わります
注意点① 為替で元本割れすることがある
あくまで仮の計算です(為替の手数料と税金は考えません)。
| 円安(1ドル=160円)で戻す | 変わらない(1ドル=150円) | 円高(1ドル=135円)で戻す | |
|---|---|---|---|
| 預けた円 | 150万円(1ドル=150円で1万ドル) | 150万円 | 150万円 |
| 1年後のドル(金利4%) | 1万400ドル | 1万400ドル | 1万400ドル |
| 円に戻すと | 166万4,000円 | 156万円 | 140万4,000円(元本割れ) |
- 金利が4%でも、為替が10%円高になれば元本割れします

プレ男金利より為替の動きのほうがずっと大きいんだ…
注意点② 為替の手数料
- 円→外貨、外貨→円と交換するたびに為替の手数料がかかります。手数料の分だけ、為替が動かなくても損から始まることになります
- 手数料は金融機関や通貨によって違います
注意点③ 預金保険の対象外
預金保険機構によると、銀行などが破綻したとき、預金は次のように扱われます。
| 預金の種類 | 保護の範囲 |
|---|---|
| 決済用預金(当座預金、利息のつかない普通預金など) | 全額保護 |
| 一般預金等(利息のつく普通預金、定期預金など) | 1金融機関ごとに合算して、元本1,000万円までと破綻日までの利息等 |
| 外貨預金、譲渡性預金など | 預金保険の対象外。破綻した金融機関の財産の状況に応じて支払われ、一部カットされることがある |
- 「預金」という名前でも、外貨預金は円の預金と同じようには守られません
注意点④ 税金
- 外貨預金の利息には税金がかかります
- 為替の動きで出た為替差益も、所得として課税されることがあります。国税庁の質疑応答事例では、米ドル預金を引き出して外貨建MMFに投資したとき、預けたときより円安になっていた分(為替差益)を所得として認識する必要があるとしています(1ドル=90円で預け、105円のときに投資した10万ドルなら150万円)
ほかの選択肢とのちがい
- 為替の値動きで大きく取引するFXはFXのしくみとリスク、外国の株は外国株と為替へ
- 元本割れしにくい円の商品としては個人向け国債のしくみもあります
外貨で運用する保険は外貨建て一時払い保険の注意点へ。
まとめ
- 外貨預金は、金利が高く見えても円高になれば元本割れする
- 交換のたびに為替の手数料がかかる
- 預金保険の対象外。銀行が破綻すると一部カットされることがある
- 利息や為替差益に税金がかかる場合がある
参考文献
- 預金保険機構. 保護の範囲(まんがでわかる預金保険制度). https://www.dic.go.jp/yokinsha/page_000016.html (閲覧日:2026年10月10日)
- 国税庁. 質疑応答事例「預け入れていた外貨建預貯金を払い出して外貨建MMFに投資した場合の為替差損益の取扱い」. https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/02/43.htm (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。