IPO(新規上場)のしくみ:会社が初めて東証に上場すること。公開価格は「ブックビルディング」で需要を見て決まる。2026年1〜9月の東証のIPOはスタンダード13社・グロース18社。上場後に公開価格を下回ることもある
IPO(新規株式公開)のしくみを、日本取引所グループ(JPX)の「新規上場基本情報」(市場構成・上場スケジュール・最近のIPOの状況)と用語集(ブックビルディング方式)でまとめました。IPOは、ほかの取引所に上場していない会社が東証に初めて上場すること。公開価格は、機関投資家などの意見で仮条件(価格帯)を決め、投資家の需要を見て決めるブックビルディング方式が使われます。上場申請までに直前2期分の監査証明が必要で、グロース市場の審査期間は2か月。2026年1〜9月の東証のIPOはスタンダード13社・グロース18社、TOKYO PRO Marketが36社。グロース市場は「相対的にリスクが高い企業向けの市場」とされています。

プレ男IPOって、上場した日に値段が何倍にもなるんでしょ? 当たったらラッキーだよね!

メル美上がる話ばかり聞くけど、下がることもあるんじゃない? そもそも値段ってどうやって決まるの?
今回は、IPO(新規株式公開)です。日本取引所グループ(JPX)「新規上場基本情報」(市場構成、上場スケジュール、最近のIPOの状況・2026年10月1日更新)と、JPX用語集「ブックビルディング方式」で確認しました。
この記事はしくみの説明です。特定のIPO銘柄や証券会社をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
IPOとは
- JPXによると、東証に初めて上場することを新規上場といいます
- そのうち、ほかの取引所に上場していない会社が上場することを「IPO(新規株式公開)」や「直接上場」といいます
- ほかの取引所にすでに上場している会社が東証に上場するのは「経由上場」で、これもIPOと同じ基準で審査されます
どの市場に上場する?
| 市場 | JPXの説明(要約) |
|---|---|
| プライム | 多くの機関投資家の投資対象になりうる規模の時価総額、より高いガバナンス水準 |
| スタンダード | 一定の時価総額、上場企業としての基本的なガバナンス水準 |
| グロース | 高い成長可能性がある一方、事業実績の観点から相対的にリスクが高い企業向け |
| TOKYO PRO Market | 2008年の金融商品取引法改正による「プロ向け市場」。J-Adviser が審査とサポートを行う |
上場までの流れ
- 証券会社や監査法人などのアドバイスを受けて社内体制を整えます
- 上場申請までに、申請直前2期間分の監査証明が必要です
- 申請後、東証が書類(「Ⅰの部」「Ⅱの部」)・質問への回答・ヒアリングで審査します。グロース市場の審査期間は2か月です
公開価格の決まり方:ブックビルディング方式
JPXの用語集によると、
- 発行会社は、証券投資の専門性が高い機関投資家などの意見をもとに、価格帯(仮条件)を決めて投資家に示す
- 仮条件をもとに、投資家の需要を把握する
- 市場の動向にあった発行価格(公開価格)を決める
- 個人がIPO株を公開価格で買うには、ふつう、引受けをする証券会社に申し込みます。申し込みが多いと抽選になることがあります
最近のIPOの数(東証、2026年)
JPX「最近のIPOの状況」(2026年10月1日更新)の1〜9月の合計です。
| 市場 | 社数 |
|---|---|
| プライム | 0社 |
| スタンダード | 13社 |
| グロース | 18社 |
| TOKYO PRO Market | 36社 |
| 合計 | 67社 |
- 新しく上場する会社の多くは、グロース市場か TOKYO PRO Market です
注意したいこと
- 上場した日の最初の値段(初値)が、公開価格を上回るとは限りません。下回ることもあります
- 上場後も、株価は業績や市場の動きで大きく変わります。グロース市場は、JPX自身が「相対的にリスクが高い企業向けの市場」としています
- 上場前の株主(創業者・ベンチャーキャピタルなど)が、上場後に株を売ることで、株価が下がることもあります
- 「上場前の株を特別に」と電話やSNSで売りつけてくる話は、典型的な詐欺です(→未公開株・社債の勧誘に注意)。上場の予定は、EDINETで有価証券届出書を見れば確かめられます

プレ男当たっても「必ずもうかる」わけじゃない。そして「上場前に特別に」は詐欺の入口なんだね
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新規上場の数の推移は東証のIPO(新規上場)は何社?も参考にしてください。
まとめ
- IPOは、ほかの取引所に上場していない会社が初めて上場すること
- 公開価格はブックビルディング方式(仮条件→需要の把握→決定)で決まる
- 上場申請には直前2期分の監査証明、グロース市場の審査は2か月
- 2026年1〜9月のIPOはスタンダード13社・グロース18社(TOKYO PRO Market 36社)
- 初値が公開価格を下回ることもある。「上場前に特別に」は詐欺に注意
参考文献
- 日本取引所グループ. 新規上場基本情報 市場構成(2026年2月18日更新). https://www.jpx.co.jp/equities/listing-on-tse/new/basic/index.html (閲覧日:2026年10月5日)
- 日本取引所グループ. 新規上場基本情報 上場スケジュール(2022年4月3日更新). https://www.jpx.co.jp/equities/listing-on-tse/new/basic/02.html (閲覧日:2026年10月5日)
- 日本取引所グループ. 新規上場基本情報 最近のIPOの状況(2026年10月1日更新). https://www.jpx.co.jp/equities/listing-on-tse/new/basic/04.html (閲覧日:2026年10月5日)
- 日本取引所グループ. 用語集 ブックビルディング方式. https://www.jpx.co.jp/glossary/ha/394.html (閲覧日:2026年10月5日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。