金融商品は「重要情報シート」で比べる:投資信託・保険・債券など業態のちがう商品を、同じ形の1枚で比較するための資料(2021年の「顧客本位の業務運営に関する原則」改訂で導入)。リスク、費用、解約の条件、販売会社の利益相反まで書かれる
「重要情報シート」の見方を、金融庁「『重要情報シート』を作成・活用する際の手引き」(2021年5月12日)でまとめました。2021年1月15日の「顧客本位の業務運営に関する原則」の改訂で、原則5(重要な情報の分かりやすい提供)への対応として「重要情報シート」の活用が期待されています。簡潔な情報提供に加え、業態の枠を超えた多様な商品の比較を容易にすることがねらいです。個別商品編には、商品の組成に携わる事業者が想定する購入層、損失が生じるリスクの内容、過去1年・5年の収益率、費用、換金・解約の条件(償還期限、解約手数料、換金の制限)、「当社の利益とお客様の利益が反する可能性」(販売会社に支払われる手数料、組成会社との関係、営業職員の業績評価上の扱い)などが書かれます。勧められた商品をほかの商品と比べるときの使い方も。

メル美銀行で投資信託と保険と債券を勧められたんだけど、資料の形がみんなバラバラで、どれがいいのか比べられないの…

プレ男同じ形の「成績表」みたいなのがあれば比べやすいのにね
今回は、「重要情報シート」の見方です。金融庁「『重要情報シート』を作成・活用する際の手引き」(2021年5月12日)で確認しました。
この記事は資料の見方の説明です。特定の商品や金融機関をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
重要情報シートとは
- 2021年1月15日に、金融庁の「顧客本位の業務運営に関する原則」が改訂されました。この原則を採択した金融事業者には、原則5(重要な情報の分かりやすい提供)への対応として、「重要情報シート」の活用が期待されています
- ねらいは、
- お客さんへの簡潔な情報提供
- 業態の枠を超えた多様な商品の比較を容易にすること(投資信託・保険・債券などを同じ形で比べる)
- 作るのは、基本的に商品を売る会社・仲介する会社です
書かれていること(個別商品編)
| 項目 | 中身(手引きから) |
|---|---|
| 1. 商品等の内容 | 想定する購入層(投資目的、リスク許容度)、パッケージ化の有無(何を組み合わせたか、個別に買えるか) |
| 2. リスクと運用実績 | 損失が生じるリスクの内容(市場・信用・為替・流動性など。レバレッジやデリバティブで値動きが大きい場合はその旨)、過去1年・5年の収益率 |
| 3. 費用 | 費用の額または算定式 |
| 4. 換金・解約の条件 | 償還期限、解約手数料・解約清算金などの不利益、換金が制限される場合 |
| 5. 当社の利益とお客様の利益が反する可能性 | 販売会社に払われる手数料・報酬、組成会社との関係、営業職員の業績評価上の扱い |
- 商品によっては、最悪のシナリオを想定した最大損失の試算を書くことも考えられるとしています
- 「該当なし」の項目も、比べやすくするため、できるだけ項目を消さないことが望ましいとされています

プレ男「売った人の成績にどう関係するか」まで書くんだ! これは聞きにくいから助かる
どう使う?
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勧められた商品の重要情報シートを並べて、リスク・費用・解約の条件を比べる
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「利益が反する可能性」の欄で、販売会社がその商品でいくら受け取るかを確かめる
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シートには質問例が書かれていて、その場で営業担当に聞くことが想定されています。ネット販売では、質問例と回答を別紙にまとめることなどが考えられるとしています
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投資信託なら、あわせて投資信託の目論見書の見方も。「利率が高い」商品は仕組債のしくみとリスク、おまかせ運用はファンドラップのしくみとコストへ
勧誘のときの法律のルールは金融商品の勧誘のルールへ。
まとめ
- 重要情報シートは、業態の違う商品を同じ形で比べるための1枚
- 2021年の「顧客本位の業務運営に関する原則」の改訂で導入
- 想定購入層・リスク・過去の収益率・費用・解約条件・利益相反が書かれる
- 勧められたら、シートを並べて比べ、販売会社の受け取る手数料も確かめる
参考文献
- 金融庁. 「重要情報シート」を作成・活用する際の手引き(2021年5月12日). https://www.fsa.go.jp/policy/kokyakuhoni/3jyuyoujyouhousheet.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
- 金融庁. 顧客本位の業務運営に関する原則(2017年3月30日策定、2021年1月15日改訂). https://www.fsa.go.jp/news/r2/singi/20210115-1/02.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。