株式投資2026年10月10日

仕組債のしくみとリスク:「利率が高い債券」に見えて、中身は株価などのデリバティブ(プットの売り)を組み込んだ商品。金融庁は、EB債の実質コストは年率平均8〜10%程度と推定し、資産形成層向けには課題があると指摘

仕組債のしくみとリスクを、金融庁「顧客本位タスクフォース 事務局説明資料」(2022年9月26日)と「リスク性金融商品の販売会社による顧客本位の業務運営のモニタリング結果(概要版)」(2023年6月30日)でまとめました。仕組債には、株式や株価指数のプットの売りというデリバティブ取引の要素を組み込んだものがあり、損失率の裾野が広くリスクが相応に高いのに、安定して高めの利子が得られる債券と誤認されているとの指摘があります。金融庁は、EB債(他社株転換可能債)の実質コストは投資元本に対して年率平均8〜10%程度と推定し、リスクに見合うリターンとは言えないとしています。早期償還のあと同じ仕組債を勧められノックインした、などの苦情も紹介されています。2023年の報告では、仕組債の販売額は大幅に減少した一方、資産形成層向けの商品性としては課題があるとしました。

目次
  1. 仕組債とは
  2. 金融庁の指摘(2022年9月)
  3. その後(2023年6月)
  4. 勧められたら確かめたいこと
  5. まとめ

メル美銀行で「年8%の利率の債券がありますよ」って勧められたの。債券だから安全だよね?

プレ男預金よりずっと高い利率だね。どんなしくみで利率が高くなるんだろう

今回は、仕組債のしくみとリスクです。金融庁「顧客本位タスクフォース 事務局説明資料」(2022年9月26日)と、金融庁「リスク性金融商品の販売会社による顧客本位の業務運営のモニタリング結果(概要版)」(2023年6月30日)で確認しました。

仕組債は、証券会社や銀行などが販売している金融商品です。この記事では、しくみとリスク、金融庁が指摘しているコストや売り方の課題、買う前に確かめたいポイントを紹介します。特定の商品や金融機関を評価するものではなく、売買をすすめるものでもありません。

仕組債とは

よくある形(EB債の例)

メル美高い利率は、株価が大きく下がったときの損を引き受ける「見返り」なんだ

金融庁の指摘(2022年9月)

高いコスト

売り方

寄せられた声(金融庁の資料より)

その後(2023年6月)

勧められたら確かめたいこと

金融庁が求めている「すべての費用の開示」「ほかの商品との比較提案」をふまえた、買う前の確認のポイントです。

まとめ


参考文献

  1. 金融庁. 事務局説明資料(金融審議会 顧客本位タスクフォース、2022年9月26日 資料2). https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/kokyakuhoni_tf/siryou/20220926/02.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
  2. 金融庁. リスク性金融商品の販売会社による顧客本位の業務運営のモニタリング結果(概要版)(2023年6月30日). https://www.fsa.go.jp/news/r4/kokyakuhoni/fdreport/02.pdf (閲覧日:2026年10月10日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。