社債と信用格付けのしくみ:会社にお金を貸して利息を受け取る債券。個人向けは100万円程度から。会社が倒れると元本が返らない「信用リスク」、金利が上がると値下がりする「価格変動リスク」、売りにくい「流動性リスク」がある。格付けは目安で、金融庁に登録した格付会社は7社
社債と信用格付けのしくみを、日本証券業協会「個人向け社債の特徴やリスク、価格情報の入手方法」、金融商品取引法66条の27(e-Gov)、金融庁「信用格付業者登録一覧」(令和8年1月13日現在)でまとめました。社債は企業が事業資金を集めるために発行する債券で、機関投資家向けは最低1億円程度、個人向け社債は100万円程度に小口化されたものです。発行企業が倒産すると元本・利息が払われない信用リスク、金利が上がると市場価格が下がる価格変動リスク、売りたいときに買い手が見つからない流動性リスクがあります。格付けは格付機関が利息・元本を予定通り払う信用度を評価したもので、一定の目安。金融庁に登録している信用格付業者は7社です。

メル美「利率年3%の社債」って案内が来た。国債より高いけど、なにがちがうの?

プレ男「AAA」とか「BBB」って、成績表みたいなのがついてるらしいよ
今回は、社債と信用格付けです。日本証券業協会「個人向け社債の特徴やリスク、価格情報の入手方法」、金融商品取引法66条の27(e-Gov法令検索)、金融庁「信用格付業者登録一覧」(令和8年1月13日現在)で確認しました。
この記事はしくみとリスクの説明です。特定の社債や証券会社をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
社債とは
日本証券業協会によると、
- 社債は、企業が設備投資などの事業資金を集めるために発行する債券です。買った人は、企業にお金を貸して、利息を受け取り、満期に元本が返ってきます
- 社債の多くは機関投資家向けで、最低購入単位は1億円程度
- 個人でも買えるように、最低購入単位を100万円程度に小口化したものが「個人向け社債」です
国が発行する債券(国債)については個人向け国債のしくみへ。
3つのリスク(日本証券業協会)
| リスク | 内容 |
|---|---|
| 信用リスク | 発行企業が倒産した場合などに、元本や利息が払われないことがある |
| 価格変動リスク | 景気・金融政策・為替・海外の金利などで、社債の市場価格は毎日変わる。一般に、金利が上がると価格は下がり、金利が下がると価格は上がる |
| 流動性リスク | 途中で売ることはできるが、市況の悪化や信用リスクが表に出たときは、買い手が見つからず、証券会社も買い取れない、またはかなり安い値段でしか買い取れないことがある |
- 社債は原則として、満期まで持てば元本が返ってきます(倒産などの場合を除く)。途中で売るときは時価になるので、値下がりして損をすることがあります
- 日本証券業協会は、購入するときに今後の資金の予定をよく確かめ、自分に合った社債を選ぶよう案内しています

プレ男国債は国が額面で買い取ってくれたけど、社債は途中で売ると値段が変わるんだ
信用格付けとは
- 日本証券業協会によると、債券には多くの場合、第三者である格付機関が「格付け」をつけています。社債の発行者が利息や元本を予定どおり払うかの信用度を評価したものです
- ただし、「あくまでも格付け機関が考える評価ですので、格付けのみで判断できるものではありませんが、一定の目安にはなる」とされています
- 一般に、AAA、AA、A、BBB…のように記号で示され、上ほど信用度が高いとされます
金融庁に登録した格付会社
- 金融商品取引法66条の27により、信用格付業を行う法人は、内閣総理大臣の登録を受けることができます
- 金融庁の「信用格付業者登録一覧」(令和8年1月13日現在)には7社が載っています
| 登録番号 | 業者名 |
|---|---|
| 第1号 | 日本格付研究所 |
| 第2号 | ムーディーズ・ジャパン |
| 第3号 | ムーディーズSFジャパン |
| 第5号 | S&Pグローバル・レーティング・ジャパン |
| 第6号 | 格付投資情報センター |
| 第7号 | フィッチ・レーティングス・ジャパン |
| 第8号 | S&PグローバルSFジャパン |
発行企業を自分でも見る
- 日本証券業協会は、信用リスクをチェックするには、発行企業について関心を持つことが必要とし、目論見書や有価証券報告書、適時開示の情報を見るよう案内しています(→決算短信・有価証券報告書の読み方)
- 発行企業が上場会社なら、株価も参考になります。同じ業種のほかの会社と比べて株価が大きく下がっているときは、経営や財務に変化が起きているおそれがある、とされています
値段はどこで見る?
- 社債は、取引所ではなく、投資家と証券会社の相対取引です。取引中の証券会社に、店頭での取引提示価格を聞くことができます
- 日本証券業協会は、額面100万円程度の売買の参考になる「個人向け社債等の店頭気配情報」を公表しています。あくまで参考値で、その値段での売買を約束するものではありません
気をつけたいこと
- 「元本保証で高利回り」とうたう私募債・社債の勧誘には注意してください。未公開の会社の社債を「あとで高く買い取る」と持ちかける詐欺もあります(→未公開株・社債の勧誘に注意)
株式なのに社債に似た商品は社債型種類株式のしくみへ。
まとめ
- 社債は、会社にお金を貸して利息を受け取る債券。個人向けは100万円程度から
- リスクは、信用リスク(倒産)、価格変動リスク(金利が上がると値下がり)、流動性リスク(売りにくい)
- 満期まで持てば元本は返る(倒産などを除く)。途中で売るなら時価
- 格付けは信用度の目安。金融庁に登録した格付会社は7社(2026年1月13日現在)
- 発行企業の有価証券報告書や株価も自分で確かめる
参考文献
- 日本証券業協会. 個人向け社債の特徴やリスク、価格情報の入手方法. https://www.jsda.or.jp/anshin/risk/shasai/index.html (閲覧日:2026年10月10日)
- e-Gov法令検索. 金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第66条の27. https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000025 (閲覧日:2026年10月10日)
- 金融庁. 信用格付業者登録一覧(令和8年1月13日現在). https://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/shinyoukakuduke.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。