レーザーテックの強みとは:半導体関連装置の会社。2026年6月期は前期の受注減の影響で売上高2,305億円(−8.3%)だったが、受注高は2,375億円と前期の2倍以上に。営業利益率45.7%、2027年6月期は増収増益の予想
レーザーテックを、2026年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年8月6日、東証の適時開示)で分析しました。売上高2,305億円(−8.3%)、営業利益1,053億円(−14.3%、営業利益率45.7%)、経常利益1,079億円(−9.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益775億円(−8.5%)、ROE33.9%、自己資本比率73.3%。品目別の売上高は半導体関連装置1,681億円(−17.2%)、サービス586億円(+36.5%)、その他37億円。受注高は2,375億円(前期1,052億円)、受注残高は3,230億円。AIデータセンター向けの先端半導体の需要が背景。年329円の配当(配当性向38.1%)、2027年6月期は売上高2,900億円・営業利益1,250億円・年351円の予想。アドバンテスト・東京エレクトロンとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

メル美レーザーテックって、半導体の会社だよね。何をつくっているの?

プレ男決算短信だと「半導体関連装置」とサービスが中心なんだって。売上は減ったけど、注文は前の年の2倍以上に増えたみたい
企業分析の連載、254社目はレーザーテックです。2026年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年8月6日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のアドバンテストの強みとは・東京エレクトロンの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、レーザーテック株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
1. ひとことで言うと
半導体関連装置などの設計・製造と、その保守などのサービスを手がける会社。主な販売先は半導体業界
| 項目(日本基準・連結) | 2026年6月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 2,305億円 | −8.3% |
| 営業利益 | 1,053億円 | −14.3% |
| 営業利益率 | 45.7% | 前期 48.8% |
| 経常利益 | 1,079億円 | −9.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 775億円 | −8.5% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 33.9% | 前期 46.9% |
| 自己資本比率 | 73.3% | 前期 63.7% |
| 配当 | 年329円(配当性向38.1%) | 前期 329円 |
- 受注高は2,375億円で、前期の1,052億円から回復しました。ただし、前期の受注高の影響で、当期の売上高は減りました
- 会社は、主な販売先の半導体業界で、AIデータセンター向けの需要が高まり、CPU・GPU・HBM(広帯域メモリ)などの先端半導体の需要が市場を引っぱったとしています
2. 何で稼いでいるか
| 品目 | 販売高 | 受注高 | 受注残高 |
|---|---|---|---|
| 半導体関連装置 | 1,681億円(−17.2%) | 1,722億円(+208.5%) | 3,013億円 |
| その他の製品 | 37億円(−32.5%) | 35億円 | 43億円 |
| サービス | 586億円(+36.5%) | 618億円(+35.8%) | 173億円 |
| 合計 | 2,305億円(−8.3%) | 2,375億円(+125.7%) | 3,230億円 |
- 売上高の約73%が半導体関連装置、約25%がサービスです(計算値)
- 受注残高は3,230億円で、1年分の売上高を上回る水準です
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① とても高い利益率
- 営業利益率は45.7%、ROEは33.9%です
② 受注の回復と受注残
- 受注高は前期の2倍以上になり、受注残高は3,230億円あります
③ サービスの伸び
- 装置を使う顧客へのサービスの売上高は+36.5%でした。米国・韓国・台湾・中国などに、サービスを担う子会社があります
4. 弱み・リスク
① 受注の波
- 前期は受注高が1,052億円に減り、その影響で当期の売上高が減りました
② 半導体業界への依存
- 主な販売先は半導体業界です。会社は、2027年6月期について、中東情勢などの地政学リスクによるエネルギー価格の変動や主要国の政策の動きで、不確実性の高い状況が続くとしています
③ 前期より下がった利益率
- 営業利益率は前期の48.8%から45.7%に下がりました
5. ライバルとの比較
半導体の製造装置・検査装置の会社と並べます。会計基準(アドバンテストはIFRS)と決算期が違うので、おおまかな比較です。
| レーザーテック(2026年6月期) | アドバンテスト(2026年3月期) | 東京エレクトロン(2026年3月期) | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,305億円(−8.3%) | 1兆1,286億円(+44.7%) | 2兆4,435億円(+0.5%) |
| 営業利益 | 1,053億円(−14.3%) | 4,991億円(+118.8%) | 6,249億円(−10.4%) |
| 営業利益率 | 45.7% | 44.2% | 25.6% |
| ROE | 33.9% | 57.6% | 29.6% |
| 自己資本(親会社所有者帰属持分)比率 | 73.3% | 67.9% | 71.5% |
- 規模は小さいものの、営業利益率は3社でいちばん高い水準です(→アドバンテストの強みとは、東京エレクトロンの強みとは)。半導体の材料はSUMCOの強みとはも
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
レーザーテックの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年6月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 受注高 | 2,375億円 | 決算短信(品目別受注高) |
| 受注残高 | 3,230億円 | 決算短信(品目別受注残高) |
| 営業利益率 | 45.7% | 決算短信のサマリー |
| 会社の業績予想 | 2027年6月期 売上高2,900億円、営業利益1,250億円、当期純利益900億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年329円、2027年6月期予想351円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

メル美注文が増えたから、次の年は売上が増える予想なのね。受注の波があることも覚えておこう
まとめ
- レーザーテックは、半導体関連装置とサービスの会社
- 2026年6月期は売上高2,305億円(−8.3%)、営業利益率45.7%
- 受注高は2,375億円(前期の2倍以上)、受注残高は3,230億円
- 背景はAIデータセンター向けの先端半導体の需要
- 2027年6月期は売上高2,900億円・営業利益1,250億円・年351円の予想
参考文献
- レーザーテック. 2026年6月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年8月6日). https://www2.jpx.co.jp/disc/69200/140120260806511603.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- アドバンテスト. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年4月27日). https://www.advantest.com/ja/news/2026/a81o6o0000000heh-att/J_FR_FY2025_FN.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 東京エレクトロン. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月30日). https://www.tel.co.jp/ir/library/report/jngpc500000000l6-att/fy26q4tanshin-j.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。