企業分析2026年10月10日

アドバンテストの強みとは:できあがった半導体が正しく動くかを調べる「テスタ」の会社。AI向けの高性能半導体の需要で、2026年3月期は売上高1兆1,286億円(+44.7%)・営業利益4,991億円(+118.8%)、営業利益率44.2%。海外売上は97.8%

アドバンテストを、2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年4月27日)で分析しました。売上高1兆1,286億円(+44.7%)、営業利益4,991億円(+118.8%、営業利益率44.2%)、当期利益3,754億円(+132.9%)、ROE57.6%で、いずれも過去最高。テストシステム事業(SoCテストシステム、メモリテストシステム)は売上高1兆194億円・セグメント利益5,188億円で、データセンター向けのHPCデバイスやAI関連半導体向けのテスタが大幅に伸びました。自動車・産業機器向けなど成熟半導体向けは軟調。海外売上比率97.8%で、顧客の所在地ではアジア(台湾・中国・韓国など)が約92%。自己株式の取得に1,143億円。2027年3月期は売上高1兆4,200億円・営業利益6,275億円の予想。米テラダインとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

メル美アドバンテストの利益が1年で2倍以上になったんだって! 何をつくってる会社なの?

プレ男半導体を「テストする機械」らしいよ。AIのブームと関係あるのかな

企業分析の連載、33社目はアドバンテストです。2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年4月27日)で確認しました。比較には、米国の半導体テスタ大手テラダインの2025年の決算発表を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、アドバンテスト株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

1. ひとことで言うと

できあがった半導体が設計どおりに動くかを調べる装置「半導体テスタ」をつくり、世界の半導体メーカーに売る会社

項目(IFRS・連結) 2026年3月期 前期比
売上高 1兆1,286億円 +44.7%
営業利益 4,991億円 +118.8%
営業利益率 44.2% 前期 29.3%
当期利益 3,754億円 +132.9%
ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率) 57.6% 前期 34.4%
親会社所有者帰属持分比率 67.9% 前期 59.3%
配当 年59円(配当性向11.5%) 前期 39円

2. 何で稼いでいるか

2026年3月期から、セグメントは2つになりました。

セグメント 中身 売上高 セグメント利益
テストシステム SoCテストシステム、メモリテストシステム 1兆194億円(+49.3%) 5,188億円(+97.9%)
サービス他 サポート・サービス、テスト用インタフェースボードなどの消耗品 1,092億円(+12.7%) 88億円(前期 −161億円)
地域(顧客の所在地) 売上高 割合
アジア(台湾・中国・韓国・マレーシアなど) 1兆359億円 約92%
米州 445億円 約4%
日本 251億円 約2%
欧州 231億円 約2%

3. 強み

会社の資料で確かめられる事実から、強みと考えられる点を挙げます。

① AI向け半導体の需要

② 供給能力

③ 高い利益率と株主還元

4. 弱み・リスク

① AI関連への依存

② アジアへの集中

③ 半導体の波

④ 中東情勢・為替

5. ライバルとの比較

半導体テスタの大手、米国のテラダイン(Teradyne)と比べます。決算期(テラダインは12月期)・会計基準(米国基準)・通貨が違うので、おおまかな比較です。

アドバンテスト(2026年3月期) テラダイン(2025年12月期)
売上 1兆1,286億円(+44.7%) 31.9億ドル(+13%)
事業 半導体テスタが中心 半導体テスト、製品テスト、ロボティクス

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

アドバンテストの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2026年3月期 どこに書いてある
テストシステムの売上高・セグメント利益 1兆194億円・5,188億円 決算短信(セグメント)
営業利益率 44.2% 決算短信のサマリー
地域別売上(アジアの割合) 約92% 決算短信(地域別売上高)
会社の業績予想 2027年3月期 売上高1兆4,200億円、営業利益6,275億円 決算短信のサマリー
配当 年59円(2027年3月期は未定) 決算短信

プレ男AIの半導体は複雑だから、テストも大変になる。だからテスタがたくさん売れたんだね。でも、その分AIの波に左右されやすい

半導体の露光装置もつくる会社はキヤノンの強みとはへ。

半導体の精密加工装置の会社はディスコの強みとはへ。

自動車・産業向けの半導体の会社はルネサスエレクトロニクスの強みとはへ。

半導体関連装置の会社はレーザーテックの強みとはも参考にしてください。

まとめ


参考文献

  1. アドバンテスト. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年4月27日). https://www.advantest.com/ja/news/2026/a81o6o0000000heh-att/J_FR_FY2025_FN.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
  2. Teradyne. Teradyne Reports Fourth Quarter and Full Year 2025 Results. https://investors.teradyne.com/news-events/press-releases/detail/433/teradyne-reports-fourth-quarter-and-full-year-2025-results (閲覧日:2026年10月10日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。