企業分析2026年10月7日

東京エレクトロンの強みとは:半導体をつくる「製造装置」の会社。2026年3月期の売上高2兆4,435億円、営業利益率25.6%、ROE29.6%。今期の第1四半期は売上+33.3%。弱みは半導体メーカーの設備投資の波と地政学(中国など)

東京エレクトロンを、2026年3月期決算短信〔日本基準〕、決算説明会資料(2026年4月30日)、2027年3月期第1四半期決算短信でまとめました。売上高2兆4,435億円(前期比+0.5%)、営業利益6,249億円(−10.4%、営業利益率25.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益5,744億円(+5.6%)、ROE29.6%、自己資本比率71.5%。研究開発費は2,778億円(+11.1%)、設備投資2,160億円。会社は2026〜2027年のWFE(前工程の半導体製造装置)市場を年1,500億〜1,700億ドル(2025年比20%以上増)と見て、地政学的リスクは要注視としています。2027年3月期第1四半期は売上高7,323億円(+33.3%)、営業利益2,114億円(+46.1%)。配当性向は50.1%。アプライド・マテリアルズとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

プレ男東京エレクトロンって、半導体のチップをつくってる会社?

メル美チップじゃなくて、チップをつくる「機械」をつくってるんだって。AIブームで注目されてるよ

企業分析の連載、10社目は東京エレクトロンです。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)、2026年3月期 決算説明会のプレゼンテーション資料(2026年4月30日)、2027年3月期 第1四半期 決算短信で確認しました。比較にはアプライド・マテリアルズの2025年度決算発表(米国SEC提出資料)を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、東京エレクトロン株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

1. ひとことで言うと

半導体メーカーが工場で使う「半導体製造装置」(SPE)をつくって売る会社。成膜・エッチング・洗浄・コータ/デベロッパなどの装置と、売ったあとの保守などのサービス(フィールドソリューション)で稼ぐ

項目(日本基準・連結) 2026年3月期 前期比
売上高 2兆4,435億円 +0.5%
営業利益 6,249億円 −10.4%
営業利益率 25.6% 前期 28.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 5,744億円 +5.6%
ROE(自己資本当期純利益率) 29.6% 前期 30.3%
自己資本比率 71.5% —

2. 何で稼いでいるか

3. 強み

会社の資料で確かめられる事実から、強みと考えられる点を挙げます。

① AI向けの半導体投資の追い風

② 高い利益率と資本効率

③ 研究開発と生産の投資

4. 弱み・リスク

① 設備投資の波(シリコンサイクル)

② 地政学

③ 利益率の低下

5. ライバルとの比較

世界最大級の半導体製造装置メーカー、アプライド・マテリアルズ(米国)と比べます。決算期(AMATは10月期)・会計基準・通貨が違うので、おおまかな比較です。

東京エレクトロン(2026年3月期) アプライド・マテリアルズ(2025年度)
売上 売上高 2兆4,435億円(+0.5%) 売上高 283億7,000万ドル(+4%、過去最高)
1株当たり利益 1,254.57円 GAAP EPS 8.66ドル(過去最高)

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

東京エレクトロンの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 最新の数字 どこに書いてある
四半期ごとの売上高・営業利益の伸び 2027年3月期1Q:売上高7,323億円(+33.3%)、営業利益2,114億円(+46.1%) 四半期決算短信
営業利益率・売上総利益率 25.6%・45.3%(2026年3月期) 決算短信・説明資料
会社のWFE市場の見通し 年1,500億〜1,700億ドル(2026年4月時点) 説明資料
用途別(メモリ・ロジック)・地域別の売上 — 説明資料
研究開発費・設備投資 2,778億円・2,160億円 説明資料
配当(配当性向50%) 2026年3月期 年628円(配当性向50.1%) 決算短信

プレ男半導体メーカーが工場にお金をかける年は伸びて、かけない年は落ちる。波が大きい会社なんだね

半導体の材料をつくる会社は信越化学工業の強みとはへ。

半導体の検査装置の会社はアドバンテストの強みとはへ。

半導体製造装置の会社はSCREENホールディングスの強みとはも参考にしてください。

まとめ


参考文献

  1. 東京エレクトロン. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月30日). https://www.tel.co.jp/ir/library/report/jngpc500000000l6-att/fy26q4tanshin-j.pdf (閲覧日:2026年10月7日)
  2. 東京エレクトロン. 2026年3月期 決算説明会 プレゼンテーション資料(2026年4月30日). https://www.tel.co.jp/ir/library/report/jngpc500000000l6-att/fy26q4presentations-j.pdf (閲覧日:2026年10月7日)
  3. 東京エレクトロン. 2027年3月期 第1四半期 決算短信〔日本基準〕(連結). https://www.tel.co.jp/ir/library/report/negqvb0000000eqw-att/fy27q1tanshin-j.pdf (閲覧日:2026年10月7日)
  4. Applied Materials, Inc. Applied Materials Announces Fourth Quarter and Fiscal Year 2025 Results(Form 8-K Exhibit 99.1, 2025年11月13日). https://www.sec.gov/Archives/edgar/data/6951/000162828025051998/exhibit991q42025earningsre.htm (閲覧日:2026年10月7日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。