企業分析2026年10月6日

ソフトバンクグループの強みとは:投資会社としての顔と、通信・半導体の事業会社の顔をもつ。2026年3月期の純利益は5兆23億円、そのうち投資利益の大半はOpenAIの評価益(6兆7,304億円)。利益は投資先の値動きで大きく揺れ、借入れも大きい

ソフトバンクグループを、2026年3月期決算短信〔IFRS〕と2027年3月期第1四半期決算短信で分析しました。売上高7兆7,987億円、親会社の所有者に帰属する純利益5兆23億円(前期は1兆1,533億円)。投資損益は7兆2,865億円で、そのうちOpenAIへの出資に係る投資利益が6兆7,304億円(439億米ドル)。OpenAIへの累計投資額は346億米ドル、公正価値は796億米ドル(2026年3月末)、2026年2月にさらに300億米ドルの追加出資をコミット。報告セグメントは持株会社投資事業、SVF事業、ソフトバンク事業、AIコンピューティング事業(Arm・Ampereなど)。財務費用は7,718億円、ブリッジローンや保有株を使った資金調達も。バークシャー・ハサウェイ(2025年)との比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

プレ男ソフトバンクグループの利益が5兆円!? スマホってそんなにもうかるの?

メル美ほとんどは投資先の値上がりらしいよ。ChatGPTのOpenAIとか

企業分析の連載、8社目はソフトバンクグループ(SBG)です。2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月13日)と2027年3月期 第1四半期決算短信(2026年8月6日)で確認しました。比較にはバークシャー・ハサウェイの2025年の決算発表(2026年2月28日)を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、SBG株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

1. ひとことで言うと

世界のテクノロジー企業に投資する「投資会社」と、通信のソフトバンク(株)や半導体のArmを子会社にもつ「事業会社」の両方の顔をもつ。いまはOpenAIへの投資が最大の柱

項目(IFRS・連結) 2026年3月期 前期
売上高 7兆7,987億円 7兆2,438億円
投資損益 7兆2,865億円 3兆7,011億円
税引前利益 6兆1,349億円 1兆7,047億円
親会社の所有者に帰属する純利益 5兆23億円 1兆1,533億円
親会社所有者帰属持分比率 29.0% —
資産合計 60兆7,495億円 —

2. 何で稼いでいるか

SBGの報告セグメントは4つです(2026年3月期に「AIコンピューティング事業」を新設)。

セグメント 中身
持株会社投資事業 SBG本体と子会社による投資(Tモバイル、アリババなどの株式を含む)
ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)事業 SVF1・SVF2などのファンドによる投資
ソフトバンク事業 通信のソフトバンク(株)(個人・法人向けなど)
AIコンピューティング事業 Arm、Graphcore、Ampere(2025年11月に65億米ドルで100%子会社化)などの半導体関連

利益の中身:投資利益が大半

投資損益の内訳 2026年3月期
持株会社投資事業 2,181億円
SVF事業 6兆6,386億円
その他 4,298億円
合計 7兆2,865億円

3. 強み

会社の資料で確かめられる事実から、強みと考えられる点を挙げます。

① AIの中心企業への大きな投資

② 半導体の設計(Arm)と通信の事業

③ 資金を集める力

4. 弱み・リスク

① 利益が投資先の評価で大きく揺れる

② OpenAIへの集中

③ 借入れと財務費用

④ 為替

5. ライバルとの比較

株式などへの投資の利益が大きい会社として、バークシャー・ハサウェイ(米国)と比べます(SBGは2026年3月期・IFRS、バークシャーは2025年12月期・米国会計基準)。

SBG(2026年3月期) バークシャー(2025年)
純利益(株主に帰属) 5兆23億円 669億6,800万ドル(前年889億9,500万ドル)
投資の利益 投資損益 7兆2,865億円 投資利益 307億3,700万ドル
本業の利益 — 営業利益(operating earnings) 444億8,600万ドル

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

SBGの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2026年3月期 どこに書いてある
投資損益と、その内訳(とくにOpenAI) 7兆2,865億円(OpenAI 6兆7,304億円) 決算短信
OpenAIの累計投資額と公正価値 346億米ドル・796億米ドル 決算短信
財務費用・借入れの動き 財務費用7,718億円 決算短信
保有資産の売却・資金化 Tモバイル株162.5億米ドル売却 など 決算短信
親会社所有者帰属持分比率 29.0% 決算短信のサマリー
ソフトバンク事業・AIコンピューティング事業の売上 7兆409億円・6,403億円 決算短信のセグメント情報

プレ男5兆円の利益の正体は、まだ売っていない株の値上がりなんだ。下がったら逆に大きな損になるかもしれないのか

通信大手のライバルはKDDIの強みとはへ。

まとめ


参考文献

  1. ソフトバンクグループ. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月13日). https://group.softbank/media/Project/sbg/sbg/pdf/ir/financials/financial_reports/financial-report_q4fy2025_01_ja.pdf (閲覧日:2026年10月6日)
  2. ソフトバンクグループ. 2027年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年8月6日). https://group.softbank/media/Project/sbg/sbg/pdf/ir/financials/financial_reports/financial-report_q1fy2026_01_ja.pdf (閲覧日:2026年10月6日)
  3. Berkshire Hathaway Inc. News Release(2026年2月28日). https://www.berkshirehathaway.com/news/feb2826.pdf (閲覧日:2026年10月6日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。