企業分析2026年10月5日

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の強みとは:2026年3月期の純利益は2兆4,272億円(前期比30.3%増)。稼ぎ頭は大企業向けの銀行業務と海外の投資銀行業務、モルガン・スタンレーの持分利益も8,455億円。弱みは景気・金利・為替と、海外の大きな事業のリスク

三菱UFJフィナンシャル・グループを、決算短信(2026年3月期)と有価証券報告書(第21期)で分析しました。親会社株主に帰属する当期純利益は2兆4,272億円、連結業務純益は2兆3,772億円(前期比7,860億円増)。円金利の上昇による資金利益の増加、手数料収入の増加、海外の買収の貢献が増益の要因。事業本部別の営業純益では、コーポレートバンキング(7,070億円)とグローバルCIB(5,803億円)が大きい。モルガン・スタンレーの議決権の23.9%を持ち、持分法による投資利益は8,455億円。2027年3月期は純利益2兆7,000億円を目標とし、業績予想は出していません。三井住友フィナンシャルグループとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

メル美銀行って、預金を集めて貸して、利息の差で稼ぐんだよね? 金利が上がるともうかるの?

プレ男三菱UFJって、アメリカのモルガン・スタンレーの大株主なんだって!

企業分析の連載、5社目は三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)です。2026年3月期 決算短信(2026年5月15日)、有価証券報告書(第21期、2025年4月1日〜2026年3月31日)、2027年3月期 第1四半期 決算短信(2026年8月3日)で確認しました。比較には三井住友フィナンシャルグループの2026年3月期 決算短信を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、MUFG株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

1. ひとことで言うと

銀行・信託銀行・証券・クレジットカードなどを持つ日本最大級の金融グループ。国内の個人・企業向けに加えて、海外の銀行業務や投資銀行業務、アジアの銀行、モルガン・スタンレーとの提携で稼ぐ

項目(日本基準・連結) 2026年3月期 前期比
経常収益 14兆6,208億円 +7.3%
連結業務粗利益 5兆9,444億円 +1兆1,251億円
連結業務純益 2兆3,772億円 +7,860億円
経常利益 3兆4,101億円 +27.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 2兆4,272億円 +30.3%
自己資本当期純利益率(ROE) 11.3% 前期 9.3%
総資産 431兆7,315億円 —

2. 何で稼いでいるか

決算短信のセグメント情報(2026年3月期)です。営業純益は、粗利益から経費(人件費・物件費)を引いたものです。

事業本部 粗利益 営業純益 顧客部門の営業純益に占める割合
リテール・デジタル(個人) 1兆646億円 2,859億円 11.3%
法人・ウェルスマネジメント(中堅中小企業・富裕層) 8,669億円 4,080億円 16.2%
コーポレートバンキング(大企業) 1兆1,259億円 7,070億円 28.0%
グローバルコマーシャルバンキング(アジアなどの銀行) 9,042億円 3,876億円 15.4%
受託財産(資産運用・管理) 6,218億円 1,525億円 6.0%
グローバルCIB(海外の大企業・投資銀行業務) 1兆815億円 5,803億円 23.0%
市場(有価証券の運用など) 3,069億円 −355億円 —

増益の理由(決算短信)

3. 強み

会社の資料で確かめられる事実から、強みと考えられる点を挙げます。

① 国内の大企業とのつながり

② 海外:アジアの銀行と投資銀行業務

③ モルガン・スタンレーとの戦略的提携

④ 金利上昇の恩恵

4. 弱み・リスク

有報の「事業等のリスク」には、次のような項目が並んでいます。

数字で見ると、

5. ライバルとの比較

同じ3メガバンクの三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)と比べます(どちらも2026年3月期、日本基準)。

MUFG SMFG
経常収益 14兆6,208億円 10兆7,908億円
経常利益 3兆4,101億円 2兆3,033億円
親会社株主に帰属する当期純利益 2兆4,272億円(+30.3%) 1兆5,829億円(+34.4%)
自己資本当期純利益率(ROE) 11.3% 10.4%
総資産 431兆7,315億円 328兆5,111億円
持分法による投資損益 8,455億円 1,377億円

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

MUFGの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2026年3月期 どこに書いてある
連結業務純益(本業のもうけ) 2兆3,772億円 決算短信
事業本部別の営業純益 コーポレート7,070億円、グローバルCIB5,803億円 など 決算短信のセグメント情報
与信関係費用 3,558億円 決算短信
持分法による投資利益(モルガン・スタンレー) 8,455億円 決算短信
ROE 11.3% 決算短信のサマリー
純利益の目標と進み具合 2027年3月期の目標2兆7,000億円。第1四半期は8,094億円 決算短信
配当と配当性向 年86円(配当性向40.3%)、2027年3月期予想96円 決算短信

プレ男金利が上がって利ざやが増えた年なんだね。でも貸し倒れや、モルガン・スタンレーの業績しだいの部分もあるのか

保険の会社は東京海上ホールディングスの強みとはへ。

ほかのメガバンクはみずほフィナンシャルグループの強みとはも参考にしてください。

まとめ


参考文献

  1. 三菱UFJフィナンシャル・グループ. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月15日). https://www.mufg.jp/dam/ir/fs/2025/pdf/summary2603_ja.pdf (閲覧日:2026年10月5日)
  2. 三菱UFJフィナンシャル・グループ. 有価証券報告書 第21期(2025年4月1日〜2026年3月31日). https://www.mufg.jp/dam/ir/report/security_report/pdf/yu_mufg26.pdf (閲覧日:2026年10月5日)
  3. 三菱UFJフィナンシャル・グループ. 2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年8月3日). https://www.mufg.jp/dam/ir/fs/2026/pdf/summary2606_ja.pdf (閲覧日:2026年10月5日)
  4. 三井住友フィナンシャルグループ. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結). https://www.smfg.co.jp/investor/financial/latest_statement/2026_3/2026_fy_01.pdf (閲覧日:2026年10月5日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。