企業分析2026年10月10日

KDDIの強みとは:au・UQ mobile・povoの通信に、金融・データセンターなどの「グロース領域」を重ねる。2026年3月期は売上高6兆719億円・営業利益1兆991億円。営業利益の約76%は個人向け。子会社の架空循環取引で有価証券報告書を訂正

KDDIを、2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月12日)で分析しました。売上高6兆719億円(+4.1%)、営業利益1兆991億円(+1.1%、営業利益率18.1%)、親会社の所有者に帰属する当期利益7,071億円(+7.9%)。セグメントはパーソナル(au・UQ mobile・povoの通信、金融など。売上高4兆8,127億円、営業利益8,283億円、−2.1%)とビジネス(IoT・データセンターなどのグロース領域が伸び、営業利益2,639億円、+12.2%)。2027年3月期は売上高6兆4,100億円、調整後営業利益1兆2,100億円の予想。子会社ビッグローブ・ジー・プランの広告代理事業で架空循環取引が認められ、2026年3月31日に有価証券報告書の訂正報告書を出しています。ソフトバンクとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

メル美KDDIって、auの会社だよね。スマホ代だけで、そんなに稼げるの?

プレ男最近は銀行とか電気とか、いろいろやってるイメージ

企業分析の連載、12社目はKDDIです。2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月12日)で確認しました。比較にはソフトバンク株式会社の2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月11日)を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、KDDI株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

1. ひとことで言うと

「au」「UQ mobile」「povo」の通信を土台に、金融・エネルギー・データセンターなどのサービスを重ねていく会社

項目(IFRS・連結) 2026年3月期 前期比
売上高 6兆719億円 +4.1%
営業利益 1兆991億円 +1.1%
営業利益率 18.1% 前期 18.6%
親会社の所有者に帰属する当期利益 7,071億円 +7.9%
親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE) 14.0% 前期 12.8%
親会社所有者帰属持分比率 26.6% 前期 30.1%
有利子負債残高 5兆3,754億円 前期 4兆4,376億円

2. 何で稼いでいるか

セグメント 中身(決算短信の記載から) 売上高 営業利益 前期比(営業利益)
パーソナル 個人向け。au・UQ mobile・povoのモバイル通信、金融事業など 4兆8,127億円 8,283億円 −2.1%
ビジネス 法人向け。IoT関連サービス・データセンターなどの「グロース領域」など 1兆5,279億円 2,639億円 +12.2%

3. 強み

会社の資料で確かめられる事実から、強みと考えられる点を挙げます。

① 3つのブランドの通信

② 通信に重ねる金融

③ 法人向けのグロース領域

4. 弱み・リスク

① 子会社の架空循環取引

② 個人向けの比重が大きい

③ 借入れの増加

5. ライバルとの比較

同じ通信大手のソフトバンク株式会社(携帯の「ソフトバンク」などの会社。ソフトバンクグループの子会社)と比べます。どちらもIFRS・2026年3月期です。

KDDI ソフトバンク
売上高 6兆719億円(+4.1%) 7兆387億円(+7.6%)
営業利益 1兆991億円(+1.1%) 1兆426億円(+5.4%)
営業利益率 18.1% 約14.8%
親会社の所有者に帰属する当期利益 7,071億円 5,508億円
主な柱 パーソナル・ビジネス コンシューマ、エンタープライズ、ディストリビューション、メディア・EC、ファイナンス

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

KDDIの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2026年3月期 どこに書いてある
パーソナルの営業利益 8,283億円(−2.1%) 決算短信(セグメント別)
ビジネスの営業利益 2,639億円(+12.2%) 決算短信(セグメント別)
調整後営業利益(会社が予想に使う指標) 実績1兆1,518億円、2027年3月期予想1兆2,100億円 決算短信のサマリー
有利子負債残高 5兆3,754億円 決算短信(財政状態)
配当 年80円(分割後)、2027年3月期予想84円 決算短信
再発防止策の進み具合 — 適時開示・有価証券報告書

メル美稼ぎの中心はスマホだけど、伸びているのは法人向けのデータセンターなんだね

ほかの通信会社はNTTの強みとはと楽天グループの強みとはへ。

まとめ


参考文献

  1. KDDI. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月12日). https://newsroom.kddi.com/ir-news/assets/2026/kddi_ir-1148_4471/kddi_2026_4qc_PsXBu3.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
  2. ソフトバンク. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月11日). https://www.softbank.jp/corp/set/data/ir/documents/financial_reports/fy2025/pdf/sbkk_financial_report_20260511.pdf (閲覧日:2026年10月10日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。