ミネベアミツミの強みとは:ボールベアリングなどのプレシジョンテクノロジーズが営業利益の約半分。モーター、半導体・機構部品、自動車のドアラッチなども。2026年3月期は売上高1兆6,644億円(+9.3%)・営業利益1,040億円(+10.1%)
ミネベアミツミを、2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月12日、東証の適時開示)で分析しました。売上高1兆6,644億円(+9.3%)、営業利益1,040億円(+10.1%、営業利益率6.2%)、税引前利益1,338億円(+61.9%、保有する金融資産の公正価値評価による評価益)、親会社の所有者に帰属する当期利益990億円(+66.6%)、ROE12.1%、親会社所有者帰属持分比率49.5%。セグメントの営業利益は、プレシジョンテクノロジーズ622億円(+11.8%、ボールベアリングはデータセンターのサーバー向けと航空機向けが堅調)、モーター・ライティング&センシング269億円(+6.1%、ファンモーター)、セミコンダクタ&エレクトロニクス267億円(+36.0%、機構部品)、アクセスソリューションズ171億円(+7.3%)。2025年10月にミネベアリニアモーションを取得。年50円の配当、2027年3月期は売上高1兆6,900億円・営業利益1,200億円・年60円の予想。村田製作所・TDKとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男ミネベアミツミって、何をつくっている会社なの?

メル美決算短信を見ると、ボールベアリングから、モーター、半導体、車のドアラッチまで、とても幅広いんだって。利益の約半分はベアリングなどの事業みたい
企業分析の連載、176社目はミネベアミツミです。2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月12日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載の村田製作所の強みとは・TDKの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、ミネベアミツミ株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
1. ひとことで言うと
ボールベアリングなどの「プレシジョンテクノロジーズ」、各種モーター・バックライトなどの「モーター・ライティング&センシング」、半導体デバイス・機構部品・電源部品の「セミコンダクタ&エレクトロニクス」、自動車のキーセット・ドアラッチなどの「アクセスソリューションズ」を手がける会社
| 項目(IFRS・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1兆6,644億円 | +9.3% |
| 営業利益 | 1,040億円 | +10.1% |
| 営業利益率 | 6.2% | 前期 6.2% |
| 税引前利益 | 1,338億円 | +61.9% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | 990億円 | +66.6% |
| ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率) | 12.1% | 前期 8.2% |
| 親会社所有者帰属持分比率 | 49.5% | 前期 46.9% |
| 配当 | 年50円(配当性向20.3%) | 前期 45円 |
- 税引前利益には、保有する金融資産の公正価値評価による評価益が含まれます(金融収益は409億円)
- 2025年10月3日に取得したミネベアリニアモーションの損益も含まれます
2. 何で稼いでいるか
| セグメント | 主な製品(決算短信の記載) | 売上高 | 営業利益 |
|---|---|---|---|
| プレシジョンテクノロジーズ | ボールベアリング、ロッドエンドベアリング、HDD用ピボットアッセンブリー、航空機用のねじ | 2,812億円(+10.0%) | 622億円(+11.8%) |
| モーター・ライティング&センシング | バックライトなどの電子デバイス、各種モーター、センシングデバイス | 4,565億円(+6.9%) | 269億円(+6.1%) |
| セミコンダクタ&エレクトロニクス | 半導体デバイス、光デバイス、機構部品、電源部品 | 5,903億円(+16.1%) | 267億円(+36.0%) |
| アクセスソリューションズ | キーセット・ドアラッチ・ドアハンドルなどの自動車部品、産業機器用部品 | 3,322億円(+1.3%) | 171億円(+7.3%) |
- 4つのセグメントの営業利益の合計1,329億円のうち、プレシジョンテクノロジーズが約47%です。売上高では約17%なので、利益率の高い事業です(計算値)
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① ボールベアリング
- 主力のボールベアリングは、データセンターのサーバー向けと航空機向けの需要が堅調でした。プレシジョンテクノロジーズの営業利益は622億円(+11.8%)です
② 幅広い製品
- ベアリング、モーター、半導体、自動車部品など、多くの分野の製品をもっています。会社は、生産性の改善やコスト削減、高付加価値製品の拡販に取り組んだとしています
③ 増配
- 配当は45円→50円、2027年3月期は60円の予想で、連結配当性向30%程度を目安に決めるとしています
4. 弱み・リスク
① 低めの利益率
- 営業利益率は6.2%です。売上の大きいセミコンダクタ&エレクトロニクスやモーター・ライティング&センシングは、利益率が低めです(計算値)
② 一度きりの利益
- 2026年3月期の当期利益には、金融資産の評価益が含まれます。2027年3月期の当期利益は830億円(−16.2%)の予想です
③ 中国・東南アジアの景気
- 会社は、中国の不動産市場の低迷の長期化や、東南アジアの景気回復の足取りの緩やかさを挙げています
5. ライバルとの比較
電子部品の大手と比べます。3社ともIFRS・2026年3月期です。
| ミネベアミツミ | 村田製作所 | TDK | |
|---|---|---|---|
| 売上(売上収益) | 1兆6,644億円(+9.3%) | 1兆8,309億円(+5.0%) | 2兆5,048億円(+13.6%) |
| 営業利益 | 1,040億円(+10.1%) | 2,818億円(+0.8%) | 2,724億円(+21.5%) |
| 営業利益率 | 6.2% | 15.4% | 10.9% |
| ROE | 12.1% | 8.8% | 9.8% |
| 親会社所有者帰属持分比率 | 49.5% | 85.0% | 49.5% |
- 利益率は村田製作所が高く、ROEはミネベアミツミが高い水準です(→村田製作所の強みとは、TDKの強みとは)。ベアリングを手がける会社はジェイテクトの強みとはも
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
ミネベアミツミの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| プレシジョンテクノロジーズの営業利益 | 622億円 | 決算短信(セグメント別の業績) |
| セミコンダクタ&エレクトロニクスの営業利益 | 267億円 | 決算短信(セグメント別の業績) |
| 金融収益(評価益) | 409億円 | 決算短信(損益計算書) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 売上高1兆6,900億円、営業利益1,200億円、当期利益830億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年50円、2027年3月期予想60円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男売上は半導体やモーターが大きいけど、利益はベアリングが支えているんだね。営業利益が1,200億円に届くかを見ておこう
まとめ
- ミネベアミツミは、ベアリング・モーター・半導体・自動車部品の会社
- 2026年3月期は営業利益1,040億円(+10.1%)
- 営業利益の約47%がボールベアリングなどのプレシジョンテクノロジーズ
- 当期利益には金融資産の評価益が含まれる
- 2027年3月期は営業利益1,200億円・年60円の予想
参考文献
- ミネベアミツミ. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月12日). https://www2.jpx.co.jp/disc/64790/140120260512523965.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- 村田製作所. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年4月30日). https://corporate.murata.com/-/media/corporate/about/newsroom/news/irnews/irnews/2026/0430/25q4-j-fls.ashx?la=ja-jp&cvid=20260430013812000000 (閲覧日:2026年10月12日)
- TDK. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年4月28日). https://www2.jpx.co.jp/disc/67620/140120260427512388.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。