NISAとiDeCoの使い分け:NISAはいつでも引き出せる非課税口座、iDeCoは掛金が所得控除になるかわりに原則60歳まで引き出せない年金。2026年12月からiDeCoの上限が上がり(企業年金のない会社員は月6万2,000円)、70歳まで掛けられるように
NISAとiDeCoのちがいと使い分けの考え方を、金融庁のNISA特設ウェブサイト、国民年金基金連合会のiDeCo公式サイト、厚生労働省「iDeCoがパワーアップします!」でまとめました。NISAは18歳以上が使える、売却益・配当が非課税の口座で、いつでも売って引き出せます。iDeCoは自分で掛金を出して運用する私的年金で、掛金は全額所得控除、運用益は非課税ですが、原則60歳までは引き出せず、手数料がかかり、所得のない人は控除の効果がありません。2026年12月から、iDeCoの拠出限度額は企業年金のない会社員で月2万3,000円から6万2,000円に、自営業者などは月7万5,000円に上がり、70歳になるまで掛金を出せるようになります。税金のくわしい話は税金の話の記事へ。

プレ男NISAとiDeCo、どっちも「税金がお得」って聞くけど、どっちをやればいいの?

メル美iDeCoは60歳まで引き出せないって聞いたよ。結婚とか家を買うときのお金にはならないのかな
今回は、NISAとiDeCoの使い分けです。金融庁「NISA特設ウェブサイト」、国民年金基金連合会「iDeCo公式サイト」、厚生労働省「iDeCoがパワーアップします!」で確認しました。
この記事は制度のちがいの説明です。どちらを使うか、いくら掛けるかは、収入や家計、将来の予定によって変わります。特定の金融機関や商品をすすめるものではありません。
ひと目でわかるちがい
| NISA | iDeCo | |
|---|---|---|
| どんな制度 | 投資の利益が非課税になる口座 | 自分で掛金を出して運用する私的年金 |
| 使える人 | 18歳以上(口座を開く年の1月1日時点) | 基本的に20歳以上65歳未満の公的年金の被保険者(2026年12月から70歳まで掛金を出せる) |
| 引き出し | いつでも売って引き出せる | 原則60歳まで引き出せない |
| 掛けるときの税金 | 控除はない | 掛金は全額所得控除(所得のない人は効果なし) |
| 運用中の利益 | 非課税 | 非課税 |
| 受け取るとき | 非課税 | 一時金・年金として受け取り、退職所得控除・公的年金等控除の対象 |
| 上限 | 年360万円・生涯1,800万円 | 働き方で違う(下の表) |
| 手数料 | 口座の手数料は金融機関しだい | 口座の管理などの手数料がかかる |
| 商品 | 株・投資信託など | 投資信託・元本確保型の商品など |
iDeCoの注意点(iDeCo公式サイト)
- 原則として60歳になるまで、資産を引き出すことはできません。受け取れる年齢は、加入していた期間に応じて決まります
- 受け取る額は運用成績で変わります。元本が確保されていない商品もあります
- 手数料がかかります(金融機関によって異なる)
- 課税所得がない人は、掛金の所得控除を受けられません。また、所得控除は本人の所得からだけで、配偶者の所得からは引けません
- 障害の状態になった場合や亡くなった場合は、60歳前でも給付金を受け取れます

プレ男iDeCoは「老後専用の財布」なんだね。途中で使いたいお金はNISAか貯金か
2026年12月からiDeCoが変わる(厚生労働省)
厚生労働省によると、2026年(令和8年)12月から次のように変わります。
| 加入する人 | 拠出限度額(月額) |
|---|---|
| 自営業者など(第1号被保険者・任意加入被保険者) | 7万5,000円 |
| 会社が企業年金を実施していない会社員 | 2万3,000円 → 6万2,000円 |
- 70歳になるまで掛金を出せるようになります。たとえば50歳で始めても、最大20年間掛けられます
- 掛金の所得控除はそのまま続くので、掛金を増やせば控除も大きくなります
使い分けの考え方
制度のちがいから考えると、次のような整理ができます。
-
数年以内に使うかもしれないお金(結婚、引っ越し、車、家の頭金など)は、いつでも引き出せるNISA、または預金
-
老後のためのお金で、所得税・住民税を払っている人は、所得控除のあるiDeCoも選択肢に。ただし60歳まで引き出せないことを前提に、無理のない額で
-
所得がない・少ない人(専業主婦・主夫、学生など)は、iDeCoの所得控除の効果がない(小さい)ため、NISAが使いやすい
-
どちらも元本保証ではありません(iDeCoの元本確保型を除く)。すぐ使うお金は投資に回さないのが基本です
-
長く積み立てる考え方は長期投資とインデックス投資、元本割れのない国債は個人向け国債のしくみ
まとめ
- NISA=いつでも引き出せる非課税の口座。所得控除はない
- iDeCo=掛金が全額所得控除になる私的年金。原則60歳まで引き出せない、手数料がかかる
- 2026年12月から、iDeCoの上限が上がる(企業年金のない会社員は月6万2,000円、自営業者などは月7万5,000円)。70歳まで掛けられる
- 近いうちに使うお金はNISA・預金、老後のお金で税金を払っている人はiDeCoも選択肢
参考文献
- 金融庁. NISAを知る(NISA特設ウェブサイト). https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/index.html (閲覧日:2026年10月5日)
- 国民年金基金連合会. iDeCo(イデコ)の特徴(iDeCo公式サイト). https://www.ideco-koushiki.jp/guide/ (閲覧日:2026年10月10日)
- 厚生労働省. iDeCoがパワーアップします!(令和8年12月から). https://www.mhlw.go.jp/content/12500000/001620594.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。