長期投資とインデックス投資の考え方:「長期・積立・分散」でリスクと付き合う。指数に連動するインデックス型と、指数を上回ることを目指すアクティブ型。差がつきやすいのは毎年かかる手数料(信託報酬)
金融庁と資産運用業協会の説明をもとに、長期投資・積立投資(ドル・コスト平均法)・分散投資の考え方と、インデックス型とアクティブ型の投資信託の違いをまとめました。TOPIXは浮動株時価総額加重型(1968年1月4日=100)、日経平均株価はプライム市場の225銘柄の株価平均型。投資信託には購入時手数料・信託報酬・信託財産留保額などのコストがあり、信託報酬は持っている間ずっとかかります。年0.1%と年1.5%の差が20年でどれくらいになるかの計算例も。元本は保証されず、将来の値上がりを約束するものではありません。

プレ男どの株が上がるかなんて、わかんないよ…。全部まとめて買うみたいな方法ってないの?

メル美「インデックス」ってよく聞くけど、何に連動してるの? 手数料ってそんなに大事?
今回は、長期投資とインデックス投資の考え方です。金融庁(NISA特設ウェブサイト「資産形成の基本」)、資産運用業協会(「投資信託を学ぼう」)、日本取引所グループ(TOPIX)、日本経済新聞社(日経平均株価)の公式の説明で確認した内容をまとめました。
この記事は考え方の説明です。特定の投資信託や指数をすすめるものではありません。インデックス型でも値下がりして元本割れすることがあります。投資判断はご自身の責任でお願いします。
リスクと付き合う3つの方法:長期・積立・分散
金融庁は、株や投資信託は預貯金より高いリターンが期待できる一方で「元本割れのおそれもあります」としたうえで、不安と付き合いながら資産形成をする工夫として、次の3つを挙げています。資産運用業協会も同じ3つを「一般的にとられる方法」としています。
| 方法 | 金融庁・資産運用業協会の説明(要約) |
|---|---|
| 長期投資 | 長い期間続けると複利の効果が大きくなる。市場は短期では大きく動くことがあるが、長期でみると変動リスクが小さくなる傾向がある |
| 積立投資 | 一度に全部ではなく、決まった金額を続けて買う。高いときにだけ買ってしまうことを避けられる |
| 分散投資 | 値動きの違う複数の資産(国内/海外、株式/債券/不動産など)に分けると、価格の変動をある程度抑えられる |
- 複利:得た収益を元本に足して運用し、収益がさらに収益を生むこと(金融庁の説明)
- 資産運用業協会は「ローリスクでハイリターンという都合の良い金融商品は存在しません」とも書いています。うまい話には注意、の基本です
積立の代表:ドル・コスト平均法
- 同じ商品を、定期的に、同じ金額で買い続ける方法です
- 値段が高いときは少ししか買えず、安いときは多く買えるので、平均の買付単価を抑える効果が期待できる(資産運用業協会)
- ただし、これは「高値づかみを避けやすい」という性質で、利益が出ることを保証するものではありません。ずっと値下がりを続ければ、積立でも損失になります
インデックス型とアクティブ型
投資信託は、運用のしかたで大きく2つに分かれます。
| インデックス型 | アクティブ型 | |
|---|---|---|
| 目指すもの | 指数(インデックス)に連動する運用成果 | 指数を上回る運用成果 |
| 中身 | 指数を構成する銘柄に、指数と同じような割合で投資 | 運用会社が銘柄を選んで投資 |
| コスト | 一般に低め | 一般に高め |
- 資産運用業協会の商品分類では、「インデックス型」は「各種指数に連動する運用成果を目指すもの」です
- インデックス型の成績は、ほぼ「指数の成績−コスト」になります。指数が下がれば、同じように下がります
代表的な日本の指数
| TOPIX(東証株価指数) | 日経平均株価 | |
|---|---|---|
| 算出する会社 | JPX総研(日本取引所グループ) | 日本経済新聞社 |
| 対象 | 日本の株式市場を広く網羅 | 東証プライム市場から選ばれた225銘柄 |
| 計算のしかた | 浮動株時価総額加重型(会社の規模=時価総額が大きいほど影響が大きい) | 株価平均型(株価の水準が高い銘柄ほど影響が大きい) |
| 基準 | 1968年1月4日の時価総額を100 | 公表開始 1950年9月7日 |
| 銘柄の入れ替え | — | 年2回(4月初・10月初) |
- 同じ「日本株」でも、計算のしかたが違うので、動き方は同じではありません
- 海外の株式の指数に連動する投資信託もあります(全世界・米国など)。海外の資産は為替(円高・円安)の影響も受けます
差がつきやすいのは「コスト」
資産運用業協会によると、投資信託にかかる主なコストは次のとおりです。
| コスト | いつ | 払い方 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 購入時手数料 | 買うとき | 直接 | 販売会社に払う。かからないもの(ノーロード)もある |
| 運用管理費用(信託報酬) | 持っている間ずっと | 信託財産から間接的に | 保有額に応じて日々差し引かれる。年率で目論見書に書いてある |
| 監査報酬・売買委託手数料 | 持っている間 | 間接的に | 監査の費用、投資信託が株などを売買する費用 |
| 信託財産留保額 | 換金時など | 直接 | かかるものとかからないものがある |
- 信託報酬は毎年かかり続けるので、長く持つほど差が大きくなります
- 投資信託の中身が別の投資信託(ファンドオブファンズ)の場合、信託報酬を二重に払うことになるので、「実質的な信託報酬率」を見ます
計算例:コストの差は20年でどれくらい?
あくまで仮定の計算です(将来の運用成績の予想ではありません)。100万円を、手数料を引く前で毎年4%で増える資産に投資し、20年間そのまま持ったとします。
| 毎年のコスト | 20年後(計算上) |
|---|---|
| 年0.1% | 約215万円 |
| 年0.5% | 約199万円 |
| 年1.5% | 約164万円 |
- 計算式:100万円×(1+0.04−コスト)の20乗。税金・購入時手数料は入れていません
- 同じ値動きでも、毎年のコストの違いだけで約50万円の差になります
- 実際の運用成績は毎年変わり、マイナスの年もあります。「毎年4%」は計算のための仮の数字です

メル美値上がりは選べないけど、コストは自分で選べる。目論見書の「信託報酬」はちゃんと見よう
長期投資の注意点
- 長く持てば必ずもうかる、ではありません。過去に長期で上がった市場が、これからも同じように上がるとは限りません
- 急な出費で値下がりしたときに売ることにならないよう、すぐ使うお金は投資に回さないのが基本です。金融庁も、家計管理の基本として「収支を黒字にすること、そして黒字分を貯蓄すること」を挙げています
- 値下がりしたときに慌てて売ると、損が確定します。どれくらいの値下がりまで耐えられるかを、始める前に考えておくのが大事です
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まとめ
- リスクと付き合う基本は長期・積立・分散(金融庁・資産運用業協会)
- ドル・コスト平均法は高値づかみを避けやすいが、利益の保証ではない
- インデックス型は指数に連動、アクティブ型は指数を上回ることを目指す
- TOPIXは時価総額加重、日経平均は225銘柄の株価平均
- 差がつきやすいのは毎年かかる信託報酬。計算例では年0.1%と1.5%で20年後に約50万円の差
- 元本は保証されない。すぐ使うお金は投資に回さない
参考文献
- 金融庁. 資産形成の基本(NISA特設ウェブサイト). https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/invest/ (閲覧日:2026年10月5日)
- 資産運用業協会. 資産運用で大切なこと(投資信託を学ぼう). https://www.imaj.or.jp/study/investmenttrust/meritrisk/reduction.html (閲覧日:2026年10月5日)
- 資産運用業協会. 運用対象での分類(投資信託を学ぼう). https://www.imaj.or.jp/study/investmenttrust/type/category.html (閲覧日:2026年10月5日)
- 資産運用業協会. 投資信託のコスト(投資信託を学ぼう). https://www.imaj.or.jp/study/investmenttrust/costtax/cost.html (閲覧日:2026年10月5日)
- 日本取引所グループ. TOPIX(東証株価指数、TPX)(2026年10月1日更新). https://www.jpx.co.jp/markets/indices/topix/ (閲覧日:2026年10月5日)
- 日本経済新聞社. 日経平均プロフィル(日経の指数公式サイト). https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/index/profile?idx=nk225 (閲覧日:2026年10月5日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。