NISAの税金:ふつうは利益に20.315%かかるところ、NISA口座なら売却益も配当も非課税。ただし損失は「なかったこと」になり、ほかの口座の利益と相殺できない。2027年からは0〜17歳もつみたて投資枠(年60万円)
国税庁のタックスアンサー(令和8年4月1日現在)によると、株式や投資信託の売却益・配当には、ふつうは所得税15%・住民税5%に復興特別所得税を加えた20.315%がかかりますが、NISA口座で買ったものの売却益と配当は非課税です。年間投資枠はつみたて投資枠120万円・成長投資枠240万円、非課税保有限度額は1,800万円(成長投資枠は1,200万円まで)。一方、NISA口座の損失は「ないもの」とみなされ、特定口座などの利益との損益通算・繰越控除はできません。株の配当を非課税にするには「株式数比例配分方式」を選ぶ必要があります。令和8年度の税制改正で、2027年1月から0〜17歳もつみたて投資枠(年60万円・上限600万円)を使えるようになります。
目次

メル美NISAって「非課税」っていうけど、なにに税金がかからないの?

プレ男NISAで損したら、ほかの口座の利益と相殺できるのかな…?
今回は、NISA(少額投資非課税制度)の税金です。国税庁のタックスアンサー(No.1535・1463・1474、令和8年4月1日現在の法令等)、金融庁のNISA特設ウェブサイト、国税庁と財務省の令和8年度税制改正の資料で確認した内容をまとめました。
この記事は税金のしくみの説明です。どの商品を買うか、投資をするかどうかをすすめるものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。
ふつうは、利益に20.315%の税金
- 株式や投資信託を売って得た利益(譲渡益)や、受け取った配当・分配金には、ふつう税金がかかります
- 上場株式等の譲渡所得の税率は、所得税15%・住民税5%(タックスアンサー No.1463)。これに、所得税額の2.1%の復興特別所得税が加わるので、所得税と合わせて15.315%、住民税と合わせて20.315% です
- 金融庁のNISA特設ウェブサイトも、「利益や受け取った配当に対して約20%の税金がかかります」と説明しています
- これらの所得は、給料などとは分けて計算する「申告分離課税」です(→分離課税)
| 例:利益が10万円 | 税金 | 手元に残る額 |
|---|---|---|
| 特定口座・一般口座(課税口座) | 2万315円 | 7万9,685円 |
| NISA口座 | 0円 | 10万円 |
NISAで非課税になるもの
国税庁のタックスアンサー No.1535 によると、2024年(令和6年)以降のNISAでは、18歳以上(口座を開く年の1月1日現在)の人が、NISA口座のつみたて投資枠と成長投資枠で買った上場株式等について、
- 配当等
- 売却したときの譲渡益
が非課税になります。
| つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
| 非課税保有限度額(総枠) | 1,800万円(2つの枠の合計) | うち 1,200万円 まで |
| 非課税で持てる期間 | 無期限 | 無期限 |
- 金融庁の特設ウェブサイトによると、2つの枠は併用でき、合計で年360万円まで。総枠は買ったときの金額(簿価) で管理され、売ると、その簿価の分だけ翌年以降に枠が復活します
- NISA口座は1人1口座。金融機関の変更は年単位でできます
- 2023年までの一般NISA・つみたてNISAで買ったものは、1,800万円の外枠で、もとの非課税期間(一般5年・つみたて20年)のあいだ非課税です

プレ男売ったら枠が戻ってくるけど、翌年からなんだ。
注意1:NISAの損失は「なかったこと」になる
- タックスアンサー No.1535 では、NISA口座で買った上場株式等を売って生じた損失は「ないもの」とみなされます
- そのため、特定口座や一般口座の利益・配当との損益通算や、翌年以降への繰越控除はできません(No.1474 にも同じ説明があります)
- ふつうの課税口座なら、上場株式等の譲渡損失は確定申告で配当などと損益通算でき、引ききれない分は翌年以後3年間繰り越せます(No.1474)。NISAではこれが使えない、ということです

メル美利益に税金がかからないかわりに、損も税金の計算では使えないんだね。
注意2:株の配当は「株式数比例配分方式」を選ぶ
- NISAで非課税になる配当は、NISA口座がある証券会社などを経由して受け取るもの(株式数比例配分方式を選んだもの)だけです
- 株式を発行した会社から直接受け取る配当は、NISA口座の株でも課税されます(タックスアンサー No.1535)

国税庁のタックスアンサーでは、NISA口座の株でも、配当の受け取り方が「株式数比例配分方式」でないと課税されます。NISAで株を持つ人は、証券会社で受け取り方を確かめておきましょう。
2027年から:0〜17歳もつみたて投資枠
令和8年度の税制改正(2026年3月31日公布の法律)で、NISA口座を開ける年齢の下限がなくなり、2027年(令和9年)1月1日から、0〜17歳もつみたて投資枠を使えるようになります(国税庁の改正のあらまし、財務省の資料)。
| 0〜17歳のつみたて投資枠 | 18歳以上のつみたて投資枠 | |
|---|---|---|
| 年間投資枠 | 60万円 | 120万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円 | 1,800万円(成長投資枠と合わせて) |
| 対象 | 積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 同じ |
- 18歳になると、自動的に大人のつみたて投資枠に移ります
- 子どものあいだは、口座から引き出すことが制限されます。12歳以降は、子どもの教育費や生活費にあてるためなど、一定の書類を出せば引き出せます(子どもの同意を示す書面も必要と、財務省の資料に書かれています)
- 2016〜2023年の「ジュニアNISA」とは別の制度です。ジュニアNISAは18歳まで原則引き出せず、非課税期間も5年でしたが、新しい制度は非課税期間が無期限です(金融庁「アクセスFSA」の解説)
確定申告はいる?
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NISA口座の売却益と配当は非課税なので、NISAの利益だけなら申告するものはありません
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課税口座でも、「源泉徴収あり」の特定口座で、確定申告をしないことを選んだ所得は、会社員の「給与以外の所得20万円」の計算に含まれません(タックスアンサー No.1900)。課税口座の損失を繰り越したいときなどは、確定申告が必要です
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副業などほかの所得がある人は副業の確定申告もどうぞ
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2027年分(令和9年分)以後は、所得税の源泉徴収に「防衛特別所得税」が加わると国税庁のタックスアンサーにあります。国税庁のタックスアンサー No.1600(公的年金等の課税関係)には、2027年1月1日以後に生ずる所得について、復興特別所得税の税率が1.1%に引き下げられ、防衛特別所得税(源泉徴収すべき所得税の額の1%)が合わせて源泉徴収される、と書かれています
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課税口座で損をしたときの繰越控除は、株で損をしたときの税金もどうぞ
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NISA以外の口座の配当の税金は、配当控除もどうぞ
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NISA口座の外国株の配当と外国の税金は、外国税額控除もどうぞ
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NISA以外の特定口座のしくみは、株の特定口座もどうぞ
まとめ
- 株・投資信託の利益には、ふつう20.315%(所得税15%・住民税5%・復興特別所得税)
- NISA口座なら、売却益と配当が非課税。年360万円、総枠1,800万円(成長投資枠は1,200万円まで)、期間は無期限
- NISAの損失は「ないもの」。ほかの口座の利益と損益通算できず、繰越もできない
- 株の配当を非課税にするには株式数比例配分方式
- 2027年1月から、0〜17歳もつみたて投資枠(年60万円・上限600万円)
参考文献
- 国税庁. No.1535 NISA制度(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1535.htm (閲覧日:2026年10月4日)
- 国税庁. No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1463.htm (閲覧日:2026年10月4日)
- 国税庁. No.1474 上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1474.htm (閲覧日:2026年10月4日)
- 国税庁. No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1900.htm (閲覧日:2026年10月4日)
- 金融庁. NISAを知る(NISA特設ウェブサイト). https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/nisa2024/index.html (閲覧日:2026年10月4日)
- 金融庁. よくある質問(NISA特設ウェブサイト). https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/qa/index.html (閲覧日:2026年10月4日)
- 国税庁. 個人の方が株式等や土地・建物等を譲渡した場合の 令和8年度税制改正のあらまし(令和8年5月). https://www.nta.go.jp/publication/pamph/joto-sanrin/r08aramashi.pdf (閲覧日:2026年10月4日)
- 財務省. NISAのつみたて投資枠の拡充(令和8年度改正)(令和9年〜). https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/income/nisa_2.pdf (閲覧日:2026年10月4日)
- 金融庁. アクセスFSA 第270号 令和8年度税制改正について. https://www.fsa.go.jp/access/r7/270/270_03.pdf (閲覧日:2026年10月4日)
- 国税庁. No.1600 公的年金等の課税関係(令和8年4月1日現在法令等). https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1600.htm (閲覧日:2026年10月4日)
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