企業分析2026年10月12日

パーソルホールディングスの強みとは:人材派遣のStaffingと、転職支援のCareerが営業利益の約7割。2026年3月期は売上収益1兆5,558億円(+7.2%)・営業利益665億円(+15.8%)、ROE20.9%

パーソルホールディングスを、2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月14日、東証の適時開示)で分析しました。売上収益1兆5,558億円(+7.2%、全てのSBUで増収)、営業利益665億円(+15.8%、営業利益率4.3%)、調整後EBITDA882億円(+12.6%)、親会社の所有者に帰属する当期利益427億円(+19.0%)、ROE20.9%、親会社所有者帰属持分比率35.4%。セグメントの営業利益は、Staffing304億円(+13.0%、派遣就業者数+1.8%・請求単価+2.2%)、Career287億円(+11.9%、ハイクラス層の人材紹介が好調)、Technology87億円、BPO76億円(+80.1%)、Asia Pacific76億円(−1.6%)。年11.5円の配当、2027年3月期は営業利益710億円・年13円の予想。リクルートホールディングスとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

目次
  1. 1. ひとことで言うと
  2. 2. 何で稼いでいるか
  3. 3. 強み
  4. 4. 弱み・リスク
  5. 5. ライバルとの比較
  6. 6. 投資プレイヤー的チェックポイント
  7. まとめ

プレ男パーソルって、派遣や転職の会社だよね

メル美決算短信を見ると、人材派遣と転職支援の2つで利益の7割くらいを出しているんだって。人手不足の中で、どちらも伸びているみたい

企業分析の連載、221社目はパーソルホールディングスです。2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月14日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のリクルートホールディングスの強みとはで確認した数字を使っています。

この記事は会社のしくみと数字の解説で、パーソルホールディングス株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

1. ひとことで言うと

日本国内で人材派遣・人材紹介などの人材サービスを幅広く手がけ、アジア・パシフィック(APAC)で人材サービスやファシリティマネジメントも行う会社

項目(IFRS・連結) 2026年3月期 前期比
売上収益 1兆5,558億円 +7.2%
営業利益 665億円 +15.8%
営業利益率 4.3% 前期 4.0%
調整後EBITDA(会社が重視する指標) 882億円 +12.6%
親会社の所有者に帰属する当期利益 427億円 +19.0%
ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率) 20.9% 前期 18.8%
親会社所有者帰属持分比率 35.4% 前期 35.1%
配当 年11.5円(配当性向59.2%) 前期 9.5円

2. 何で稼いでいるか

セグメント 主な動き(決算短信の記載) 売上収益 営業利益
Staffing 事務領域を中心とした人材派遣と人材紹介。派遣就業者数+1.8%、請求単価+2.2% 6,081億円(+3.5%) 304億円(+13.0%)
Career 正社員の中途採用を支援する人材紹介・求人メディア。ハイクラス層の人材紹介が好調 1,529億円(+5.7%) 287億円(+11.9%)
Technology IT・エンジニアリングの設計・開発受託、技術者派遣 1,248億円(+8.8%) 87億円(+13.8%)
BPO 受託請負のBPO、パーソルコミュニケーションサービスを取得 1,431億円(+22.1%) 76億円(+80.1%)
Asia Pacific アジアの人材サービス、豪州の人材サービス・ファシリティマネジメント 4,964億円(+4.3%) 76億円(−1.6%)

3. 強み

会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。

① 人材派遣の規模

② 転職支援(Career)の利益率

③ 高いROE

4. 弱み・リスク

① 低い営業利益率

② 採用の慎重化

③ 海外事業の減益

5. ライバルとの比較

人材サービスのリクルートホールディングスと並べます。どちらもIFRS・2026年3月期ですが、事業の中身と規模が違うので、おおまかな比較です。

パーソルHD リクルートHD
売上収益 1兆5,558億円(+7.2%) 3兆6,973億円(+3.9%)
営業利益 665億円(+15.8%) 6,305億円(+28.5%)
営業利益率 4.3% 17.1%
ROE 20.9% 31.0%

6. 投資プレイヤー的チェックポイント

パーソルHDの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。

見ておく数字 2026年3月期 どこに書いてある
Staffingの派遣就業者数・請求単価 +1.8%・+2.2% 決算短信(セグメントの業績)
Careerの営業利益 287億円 決算短信(セグメントの業績)
調整後EBITDA 882億円 決算短信のサマリー
会社の業績予想 2027年3月期 売上収益1兆6,650億円、営業利益710億円、当期利益445億円 決算短信のサマリー
配当 年11.5円、2027年3月期予想13円 決算短信

プレ男人手不足が続くと、派遣も転職支援も需要があるんだね。企業の採用が慎重になっていないかも見ておこう

求人サイトと人材紹介の会社はエン(旧・エン・ジャパン)の強みとはも参考にしてください。

まとめ


参考文献

  1. パーソルホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月14日). https://www2.jpx.co.jp/disc/21810/140120260514533700.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
  2. リクルートホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月15日). https://file.recruit-holdings.com/files/ja/Recruit_202603Q4_earnings_jp.pdf (閲覧日:2026年10月12日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。