詐欺・違法スキームの見分け方2026年10月10日

「元本保証で高利回り」の出資は、それだけで出資法違反のおそれ:銀行などでない者が、不特定多数から元本を約束してお金を集めることは禁止。2025年の利殖勧誘事犯の検挙は40事件・被害額約809億円(警察庁)

「元本保証で月3%」のような出資の勧誘がなぜ危ないのかを、出資法(出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律)の条文と、警察庁「令和7年における生活経済事犯の検挙状況等について」(令和8年3月)でまとめました。出資法1条は、不特定多数から出資金の全額以上を払い戻すと示して出資金を受け入れることを禁じ、2条は、ほかの法律に特別の規定のある者(銀行など)以外が業として預り金をすることを禁じています。違反は3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金(併科あり)。2025年の利殖勧誘事犯の検挙は40事件・97人、被害人員2万5,392人、被害額約808億8,701万円。「元本保証」をうたった預り金の事犯は12事件・被害額約44億5,082万円でした。

目次
  1. 出資法が禁じていること
  2. なぜ「元本保証」が危ないサインなのか
  3. 数字で見る:2025年(令和7年)の利殖勧誘事犯(警察庁)
  4. こんな勧誘は要注意
  5. お金を出してしまったら
  6. まとめ

プレ男先輩に「元本保証で毎月3%の配当が出る事業がある」って誘われた。元本保証なら損しないし、いいかなって…

メル美銀行の預金でも金利はわずかなのに、元本保証で月3%…? それ、法律的に大丈夫なのかな

今回は、「元本保証で高利回り」をうたう出資の勧誘です。出資法の条文(e-Gov法令検索)と、警察庁「令和7年における生活経済事犯の検挙状況等について」(令和8年3月)で確認しました。

誘われた人や、お金を出してしまった人が悪いのではありません。知り合いからの話だと、断るのは難しいものです。この記事は、「元本保証」という言葉そのものが危ないサインになる理由を説明します。

出資法が禁じていること

正式名は「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」です。

1条:元本を約束して出資金を集めてはいけない

2条:預り金をしてはいけない

罰則(8条3項)

メル美「出資」でも「貸付」でも、名前を変えても、元本を約束して多くの人からお金を集めたらアウトなんだ

なぜ「元本保証」が危ないサインなのか

数字で見る:2025年(令和7年)の利殖勧誘事犯(警察庁)

2024年 2025年
検挙事件数 49事件 40事件
検挙人員 162人 97人
被害人員 8万6,128人 2万5,392人
被害額 約1,776億円 約808億8,701万円

類型別(2025年)の主なもの:

類型 検挙事件数 被害人員 被害額
集団投資スキーム(ファンド) 17事件 1万7,043人 約168億1,658万円
公社債 3事件 5,543人 約472億1,294万円
元本保証をうたった預り金(上記以外の預り金) 12事件 409人 約44億5,082万円
未公開株 1事件 2,000人 約110億円

こんな勧誘は要注意

お金を出してしまったら

まとめ


参考文献

  1. 出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(昭和29年法律第195号)第1条・第2条・第8条(e-Gov法令検索). https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000195 (閲覧日:2026年10月10日)
  2. 警察庁生活安全局生活経済対策管理官. 令和7年における生活経済事犯の検挙状況等について(令和8年3月). https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/2026_nenpou_teisei.pdf (閲覧日:2026年10月10日)

この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。