サンリオの強みとは:「ハローキティ」「クロミ」「マイメロディ」などのキャラクターの物販とライセンス。2026年3月期は売上高1,940億円(+33.9%)、営業利益778億円(+50.3%)で過去最高、営業利益率40.1%
サンリオを、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年6月23日、東証の適時開示)で分析しました。売上高1,940億円(+33.9%)、営業利益778億円(+50.3%)、経常利益793億円(+48.4%)、親会社株主に帰属する当期純利益546億円(+30.9%)で、いずれも過去最高。営業利益率40.1%、ROE41.6%、自己資本比率66.4%。売上の内訳は物販その他976億円・ロイヤリティ964億円。地域別の営業利益は日本538億円(+47.1%)、アジア162億円(+140.4%)、北米97億円、欧州8億円、南米8億円。テーマパークのサンリオピューロランドも増益。元常務取締役が米国子会社から報酬とは別に約2.5億円の経済的利益を受けていた件(2026年5月の特別調査委員会の報告)も。2026年4月に1株を5株に分割、2027年3月期は売上高2,298億円・営業利益895億円・年16円(分割後)の予想。バンダイナムコHDとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

メル美サンリオって、キャラクターのグッズを売っている会社だよね?

プレ男決算短信を見ると、グッズの物販と、キャラクターを使う権利の「ロイヤリティ」がほぼ半分ずつなんだって。営業利益率は40%もあるみたい
企業分析の連載、232社目はサンリオです。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年6月23日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のバンダイナムコホールディングスの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、サンリオ株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
1. ひとことで言うと
「ハローキティ」「クロミ」「マイメロディ」「ポムポムプリン」などのキャラクターで、グッズの物販と、ほかの会社にキャラクターを使ってもらう「ライセンス(ロイヤリティ)」で稼ぐ会社。サンリオピューロランドなどのテーマパークも
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,940億円 | +33.9% |
| 営業利益 | 778億円 | +50.3% |
| 営業利益率 | 40.1% | 前期 35.8% |
| 経常利益 | 793億円 | +48.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 546億円 | +30.9% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 41.6% | 前期 48.6% |
| 自己資本比率 | 66.4% | 前期 52.9% |
| 配当 | 年69円(分割前、配当性向30.4%) | 前期 53円 |
- 売上高・各段階の利益は、いずれも過去最高でした
- 2026年4月1日に1株を5株に分割しました。2027年3月期の配当予想(年16円)は分割後の金額です(→株式分割と投資単位)
- 海外の子会社の決算期は1〜12月なので、海外の数字は2025年1〜12月の分です
2. 何で稼いでいるか
| 売上の種類 | 売上高 | 前期比 |
|---|---|---|
| 物販その他 | 976億円 | +31.7% |
| ロイヤリティ | 964億円 | +36.3% |
- 売上高の約半分(約50%)がロイヤリティです(計算値)
| 地域 | 売上高 | 営業利益 | 主な動き(決算短信の記載) |
|---|---|---|---|
| 日本 | 1,135億円(+32.1%) | 538億円(+47.1%) | 国内客が大きく増え、新店も人気。ライセンスは飲料・外食・コスメなど幅広く伸びた |
| アジア | 380億円(+62.6%) | 162億円(+140.4%) | 物販・ロイヤリティとも大きく増加 |
| 北米 | 275億円(+0.4%) | 97億円(+10.0%) | ロイヤリティは横ばい |
| 欧州 | 115億円(+85.4%) | 8億円(−47.1%) | ロイヤリティは増加 |
| 南米 | 33億円(+84.5%) | 8億円(+60.4%) | ロイヤリティが増加 |
- 地域の営業利益の合計のうち、約66%が日本です(計算値、調整額を除く)
- テーマパークのサンリオピューロランド(東京都多摩市)とハーモニーランド(大分県)は、どちらも増益でした
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① たくさんの人気キャラクター
- 『ハローキティ』の人気が続き、周年を迎えた『クロミ』『マイメロディ』『ポムポムプリン』も売上を引っぱりました。会社は、複数のキャラクターの「IPポートフォリオ」を広げることを中期経営計画の柱にしています
② 利益率の高いライセンス
- 売上の約半分がロイヤリティで、営業利益率は40.1%です
③ 会員サービス
- グループ共通の会員サービス「Sanrio+」の会員数は、2026年3月末で約326万人です
4. 弱み・リスク
① ガバナンスの問題
- 2026年5月29日の特別調査委員会の報告で、元常務取締役が、決められた報酬とは別に、米国子会社から複数年度にわたり約168万ドル(約2.5億円)の経済的利益を受けていたことがわかりました。会社は、連結業績に虚偽は確認されていないとし、有価証券報告書の訂正、役員報酬の一部返納、再発防止策を進めるとしています
② 人気の移り変わり
- 業績はキャラクターの人気に支えられています。会社は、ボラティリティ(業績の振れ)をおさえて永続的な成長をめざすとしています
③ 北米の伸び悩み
- 北米の売上高は+0.4%で、ほかの地域にくらべて伸びが小さい結果でした
5. ライバルとの比較
キャラクター(IP)を軸にするバンダイナムコホールディングスと並べます。事業の中身(バンダイナムコはゲームや玩具の比重が大きい)と規模が違うので、おおまかな比較です。どちらも2026年3月期です。
| サンリオ | バンダイナムコHD | |
|---|---|---|
| 売上高 | 1,940億円(+33.9%) | 1兆3,482億円(+8.6%) |
| 営業利益 | 778億円(+50.3%) | 1,895億円(+5.2%) |
| 営業利益率 | 40.1% | 14.1% |
| ROE | 41.6% | 17.0% |
| 自己資本比率 | 66.4% | 72.3% |
- 規模はバンダイナムコHDが大きく、利益率はサンリオが高い結果です(→バンダイナムコホールディングスの強みとは)。テーマパークの会社はオリエンタルランドの強みとはも
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
サンリオの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| ロイヤリティの売上高 | 964億円 | 決算短信(報告セグメント) |
| 地域別の営業利益 | 日本538億円、アジア162億円 | 決算短信(報告セグメント) |
| 営業利益率 | 40.1% | 決算短信(経営成績の概況) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 売上高2,298億円、営業利益895億円、当期純利益638億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年69円(分割前)、2027年3月期予想16円(分割後) | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男キャラクターの力で、すごく高い利益率なんだね。ガバナンスの立て直しも見ておかないと
まとめ
- サンリオは、キャラクターの物販とロイヤリティがほぼ半分ずつの会社
- 2026年3月期は営業利益778億円(+50.3%)、過去最高
- 営業利益率40.1%、ROE41.6%
- 日本とアジアが大きく伸び、北米は横ばい
- 元常務取締役の報酬の問題で、ガバナンスの強化を進めている
参考文献
- サンリオ. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年6月23日). https://www2.jpx.co.jp/disc/81360/140120260623576716.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- バンダイナムコホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月13日). https://www.bandainamco.co.jp/files/1_2026E5B9B43E69C88E69C9F_E6B1BAE7AE97E79FADE4BFA1.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。