バンダイナムコホールディングスの強みとは:ガンダム・ドラゴンボールなどのIP(キャラクター)を、おもちゃ・ゲーム・アニメ・施設に横に広げる「IP軸戦略」。2026年3月期は売上高1兆3,482億円・営業利益1,895億円。利益の約6割はガンプラなどのトイホビー
バンダイナムコホールディングスを、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月13日)で分析しました。売上高1兆3,482億円(+8.6%)、営業利益1,895億円(+5.2%、営業利益率14.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益1,407億円(+8.8%)、ROE17.0%。セグメント利益はトイホビー1,269億円(+24.2%。ガンプラ、コレクターズフィギュア、一番くじ、カード、たまごっちなど)、デジタル567億円(−17.3%。ELDEN RING NIGHTREIGNなどがヒットしたがタイトル編成の違いで減益)、映像音楽122億円、アミューズメント101億円。顧客の所在地別の売上は日本57.8%で、2028年3月期に海外売上比率50%以上が目標。2027年3月期は営業利益1,850億円(−2.4%)の予想。任天堂との比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男ガンプラもゲームもガシャポンも、全部バンダイナムコなんだって! いちばん稼いでるのはゲーム?

メル美たまごっちもそうだよね。キャラクターの会社って、どうやって稼ぐのかな
企業分析の連載、23社目はバンダイナムコホールディングスです。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月13日)で確認しました。比較には、この連載の任天堂の強みとはで確認した任天堂の2026年3月期の数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、バンダイナムコ株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
1. ひとことで言うと
ガンダムなどのIP(キャラクターや作品)を、おもちゃ・ゲーム・アニメ・アミューズメント施設に横に広げて稼ぐ会社
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1兆3,482億円 | +8.6% |
| 営業利益 | 1,895億円 | +5.2% |
| 営業利益率 | 14.1% | 前期 14.5% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,407億円 | +8.8% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 17.0% | 前期 17.3% |
| 自己資本比率 | 72.3% | 前期 71.9% |
| 配当 | 年73円(配当性向33.6%) | 前期 71円 |
- 会社は、IPの世界観や特性を活かし、最適なタイミング・商品・地域で届けてIP価値を最大化する「IP軸戦略」を進めています
2. 何で稼いでいるか
| セグメント | 主な中身(決算短信の記載から) | 売上高 | セグメント利益 | 前期比(利益) |
|---|---|---|---|---|
| トイホビー | ガンプラ、コレクターズフィギュア、一番くじ、カード、ガシャポン、菓子・食品、たまごっち | 6,740億円 | 1,269億円 | +24.2% |
| デジタル | アプリ(ネットワークコンテンツ)、家庭用ゲーム | 4,766億円 | 567億円 | −17.3% |
| 映像音楽 | ガンダムシリーズの映像作品、ラブライブ!など | 955億円 | 122億円 | +3.4% |
| アミューズメント | 施設運営、業務用ゲーム | 1,527億円 | 101億円 | +19.8% |
- 利益の約6割(60.8%)がトイホビー、約27%がデジタルです
| 地域(顧客の所在地) | 売上高 | 割合 |
|---|---|---|
| 日本 | 7,799億円 | 57.8% |
| アメリカ | 2,292億円 | 17.0% |
| アジア | 1,816億円 | 13.5% |
| ヨーロッパ | 1,576億円 | 11.7% |
3. 強み
会社の資料で確かめられる事実から、強みと考えられる点を挙げます。
① 1つのIPを、いくつもの事業で
- ガンダムシリーズは、新作映像作品「機動戦士Gundam GQuuuuuuX」のヒット、大阪・関西万博の出展などで話題が広がり、ガンプラ(トイホビー)、アプリ(デジタル)、映像(映像音楽)、業務用ゲーム(アミューズメント)と、各事業を連動させました
② 大人向けの商品
- ガンプラ、コレクターズフィギュア、一番くじなどハイターゲット(大人)層向けの商品が好調でした
③ 多彩なIPのポートフォリオ
- 会社は「幅広いカテゴリーと多彩なIPによるポートフォリオが効果を発揮」したとしています。アプリではドラゴンボール、ONE PIECE、アイドルマスター、家庭用ゲームではELDEN RING NIGHTREIGNなどがあります
4. 弱み・リスク
① ゲームの当たり外れ
- デジタル事業は、ヒット作があっても、家庭用ゲーム全体では前の年とのタイトル編成の違いで17.3%の減益でした
② 関税
- トイホビーは、中間期を中心に関税の影響を一部受けたとしています
③ 日本の比重
- 売上の57.8%が日本。会社は2028年3月期に海外売上比率50%以上を目標にしています
④ 2027年3月期は減益の予想
- 売上高1兆3,500億円(+0.1%)、営業利益1,850億円(−2.4%)の予想です
5. ライバルとの比較
ゲーム・キャラクターの任天堂と比べます(どちらも日本基準・2026年3月期)。
| バンダイナムコHD | 任天堂 | |
|---|---|---|
| 売上高 | 1兆3,482億円(+8.6%) | 2兆3,130億円(+98.6%) |
| 営業利益 | 1,895億円 | 3,601億円 |
| 営業利益率 | 14.1% | 15.6% |
| 稼ぎ方 | IPをおもちゃ・ゲーム・映像・施設に広げる | ゲーム機とソフト(Nintendo Switch 2など) |
- 任天堂は2025年6月発売のNintendo Switch 2で売上が大きく伸びました。バンダイナムコはおもちゃ(トイホビー)が利益の中心という違いがあります(→任天堂の強みとは)
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
バンダイナムコの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| トイホビーのセグメント利益 | 1,269億円(+24.2%) | 決算短信(セグメント別) |
| デジタルのセグメント利益 | 567億円(−17.3%) | 決算短信(セグメント別) |
| 海外売上の割合 | 日本以外42.2% | 決算短信(地域ごとの情報) |
| 営業利益率(目標は継続的に12%以上) | 14.1% | 決算短信 |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 営業利益1,850億円 | 決算短信のサマリー |
- 配当は、ベース配当に業績に応じた分を加える方針で、2027年3月期の期末配当の予想は未定です
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

メル美ゲームの会社と思ってたら、利益の中心はガンプラやフィギュア。1つのキャラクターをいろんな形で楽しめるようにしてるんだね
ゲームに集中する会社はカプコンの強みとはへ。
テーマパークの会社はオリエンタルランドの強みとはも参考にしてください。
映画とアニメのIPの会社は東宝の強みとはも参考にしてください。
キャラクターの物販とライセンスの会社はサンリオの強みとはも参考にしてください。
まとめ
- バンダイナムコは、IPをおもちゃ・ゲーム・映像・施設に広げる「IP軸戦略」の会社
- 2026年3月期は売上高1兆3,482億円、営業利益1,895億円(+5.2%)、ROE17.0%
- 利益の約6割はトイホビー(ガンプラ、フィギュア、一番くじ、カードなど)
- デジタルはタイトル編成の違いで減益。関税の影響も
- 海外売上比率50%以上が目標(2026年3月期は42.2%)
参考文献
- バンダイナムコホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月13日). https://www.bandainamco.co.jp/files/1_2026E5B9B43E69C88E69C9F_E6B1BAE7AE97E79FADE4BFA1.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
- 任天堂. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月8日). https://www.nintendo.co.jp/ir/pdf/2026/260508.pdf (閲覧日:2026年10月5日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。