セガサミーホールディングスの強みとは:「ソニック」などのゲームやアニメのエンタテインメントコンテンツと、パチスロ・パチンコの遊技機が二本柱、海外のゲーミングも。2026年3月期は売上高4,875億円(+13.7%)、Rovioなどの減損で当期純損失58億円
セガサミーホールディングスを、2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日)で分析しました。売上高4,875億円(+13.7%)、営業利益471億円(−2.1%、営業利益率9.7%)、経常利益542億円(+2.1%)、親会社株主に帰属する当期純損失58億円(Rovioののれん・無形資産などの減損損失546億円)、ROE−1.6%、自己資本比率56.5%。セグメントの経常利益は、エンタテインメントコンテンツ344億円(−17.8%、一部タイトルの計画未達とRovioの低迷、映像分野とライセンスアウト収入は好調)、遊技機333億円(+58.8%、パチスロの販売が好調)、ゲーミングは8億円の損失(GAN・Stakelogicの取り込み、ゲーミング機器販売は過去最高)。年55円の配当(DOE3%以上を基準)、約200億円の自己株式取得。2027年3月期は売上高5,100億円・営業利益445億円・当期純利益325億円・年55円の予想。スクウェア・エニックス・コナミとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男セガって、ゲームの会社だよね。セガサミーは何をしているの?

メル美決算短信を見ると、ゲームやアニメの事業と、パチスロ・パチンコの機械の事業が二本柱なんだって。海外のゲーミング事業もあるみたい
企業分析の連載、193社目はセガサミーホールディングスです。2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日)で確認しました。比較には、この連載のスクウェア・エニックス・ホールディングスの強みとは・コナミグループの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、セガサミーホールディングス株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。ゲームや遊技をすすめるものでもありません。
1. ひとことで言うと
家庭用ゲーム・F2Pゲーム・アニメ・アミューズメント機器・玩具の「エンタテインメントコンテンツ」、パチスロ・パチンコ機の「遊技機」、海外のオンラインゲーミング・統合型リゾート・ゲーミング機器の「ゲーミング」を手がける会社
| 項目(日本基準・連結) | 2026年3月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 4,875億円 | +13.7% |
| 営業利益 | 471億円 | −2.1% |
| 営業利益率 | 9.7% | 前期 11.2% |
| 経常利益 | 542億円 | +2.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純損益 | −58億円 | 前期 451億円 |
| ROE(自己資本当期純利益率) | −1.6% | 前期 12.2% |
| 自己資本比率 | 56.5% | 前期 59.1% |
| 配当 | 年55円 | 前期 52円 |
- 当期純損失になったのは、Rovioなどののれん・無形資産と、Stakelogicののれんなどの減損損失(合計546億円)を計上したためです
- 会社は、純損失の年もDOE(株主資本配当率)3%以上を基準に配当するとして、年55円を配当しました。約200億円の自己株式も取得しました
2. 何で稼いでいるか
セグメント利益は経常利益の段階の数字です。
| セグメント | 主な動き(決算短信の記載) | 売上高 | 経常利益 |
|---|---|---|---|
| エンタテインメントコンテンツ | 「ソニック」など主力IPの新作、一部タイトルの計画未達、Rovioの低迷、映像とライセンスアウト収入は好調 | 3,272億円(+1.6%) | 344億円(−17.8%) |
| 遊技機 | パチスロの各タイトルの販売が好調 | 1,322億円(+35.9%) | 333億円(+58.8%) |
| ゲーミング | GAN・Stakelogicの取り込み、ゲーミング機器販売は過去最高、韓国のパラダイスシティの持分法利益も過去最高 | 253億円(+362.6%) | −8億円 |
- 2026年3月期は、エンタテインメントコンテンツと遊技機がほぼ同じくらいの経常利益を稼ぎました
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 主力IPとトランスメディア展開
- 主力IPの新作を投入し、ライセンスアウト収入は前期比31.6%増えました。映像分野では、劇場版アニメが興行収入約147億円のヒットになりました
② 遊技機の好調
- 遊技機は、パチスロの各タイトルの販売が好調で、経常利益が+58.8%でした。会社は、パチスロの新しい筐体(分離筐体)の投入を始めたとしています
③ 株主還元の方針
- DOE3%以上を基準に配当を決め、2026年3月期は配当(約114億円)と自己株式の取得(約200億円)で株主に還元しました(→配当方針の読み方)
4. 弱み・リスク
① 買収した会社の減損
- 買収したRovioは既存の主力タイトルの低迷や新作の遅れで業績が低調で、のれんなどの減損を計上しました
② 遊技機市場の縮小
- 会社は、遊技機市場は長期的な縮小傾向が続いているとしています。2027年3月期は、主力タイトルの減少や部材の高騰による原価の増加を見込んでいます
③ ゲーミングの先行投資
- ゲーミングは、成長基盤の構築に向けた先行投資で、2027年3月期は損失の幅が広がる見込みです
5. ライバルとの比較
ゲームなどのエンタメの会社と比べます。会計基準(コナミはIFRS)と事業の中身が違うので、おおまかな比較です。3社とも2026年3月期です。
| セガサミーHD | スクウェア・エニックスHD | コナミグループ | |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,875億円(+13.7%) | 2,977億円(−8.3%) | 4,937億円(+17.1%) |
| 営業利益 | 471億円(−2.1%) | 547億円(+34.9%) | 1,359億円(+33.3%) |
| 営業利益率 | 9.7% | 18.4% | 27.5% |
| ROE | −1.6% | 8.7% | 19.1% |
- セガサミーは遊技機とゲーミングももつのが特徴で、2026年3月期は減損で赤字でした(→スクウェア・エニックス・ホールディングスの強みとは、コナミグループの強みとは)。キャラクターのIPの会社はバンダイナムコホールディングスの強みとはも
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
セガサミーHDの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年3月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| エンタテインメントコンテンツの経常利益 | 344億円 | 決算短信(事業別の状況) |
| 遊技機の経常利益 | 333億円 | 決算短信(事業別の状況) |
| 減損損失 | 546億円 | 決算短信(損益計算書) |
| 会社の業績予想 | 2027年3月期 売上高5,100億円、営業利益445億円、当期純利益325億円 | 決算短信(今後の見通し) |
| 配当 | 年55円、2027年3月期予想55円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男ゲームと遊技機の二本柱なんだね。買収した会社の業績がどうなるかも見ておこう
まとめ
- セガサミーHDは、エンタテインメントコンテンツと遊技機が二本柱、海外のゲーミングも手がける会社
- 2026年3月期は売上高4,875億円(+13.7%)、営業利益471億円(−2.1%)
- Rovioなどの減損546億円で当期純損失58億円
- 遊技機はパチスロの販売好調で+58.8%
- 2027年3月期は当期純利益325億円・年55円の予想
参考文献
- セガサミーホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日). https://www.segasammy.co.jp/cms/wp-content/uploads/pdf/ja/ir/20260512_q4_tanshin_j.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- スクウェア・エニックス・ホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月14日). https://www2.jpx.co.jp/disc/96840/140120260514533836.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- コナミグループ. 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)(2026年5月8日). https://www2.jpx.co.jp/disc/97660/140120260508519554.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。