株主総会と議決権のしくみ:株を1単元(100株)持てば、株主総会で1個の議決権。ふつうの決議は出席した株主の議決権の過半数、定款変更などの特別決議は3分の2以上。議決権の1%以上か300個以上を6か月持てば議案を出せる(株主提案権)
株主総会と議決権のしくみを、会社法(e-Gov法令検索)の124条・189条・295条・296条・303条・308条・309条・312条でまとめました。株主総会は、取締役会のある会社では会社法と定款で定めた事項を決議します。定時株主総会は毎事業年度の終了後一定の時期に開かれ、議決権を使えるのは基準日の株主(権利は基準日から3か月以内に行使)。議決権は原則1株に1個、単元株式数を定めた会社では1単元に1個で、単元未満株には議決権がありません。普通決議は議決権の過半数を持つ株主が出席し、その過半数で、特別決議は出席株主の議決権の3分の2以上で決まります。株主提案権、書面・電磁的方法(インターネット)での議決権行使も紹介します。

メル美株を持ってる会社から「株主総会の招集ご通知」が届いた。わたしも投票していいの?

プレ男100株しか持ってないのに、意味あるのかな?
今回は、株主総会と議決権のしくみです。会社法(e-Gov法令検索)の条文で確認しました。
この記事はしくみの説明です。特定の議案への賛否や、特定の会社の株の売買をすすめるものではありません。
株主総会とは
- 会社法295条は、株主総会は、会社法に定める事項や、会社の組織・運営・管理などについて決議できるとしています。ただし取締役会のある会社(上場会社はふつうこちら)では、会社法と定款で定めた事項に限られます
- 定時株主総会は「毎事業年度の終了後一定の時期」に開かれ、必要があればいつでも臨時の株主総会を開けます(296条)。3月決算の上場会社なら、6月に開かれることが多いです
- 株主総会で決める主なこと:取締役の選任、配当(剰余金の処分)、定款の変更、合併 など
誰が投票できる?:基準日
- 会社法124条により、会社は「基準日」を定めて、その日に株主名簿にのっている株主を、権利を行使できる人と決められます
- 基準日の株主が行使できる権利は、基準日から3か月以内に行使するものに限られます
- 3月末が基準日なら、6月の株主総会で議決権を使えるのは3月末時点の株主です。基準日までに株を買うしくみは、配当と同じです(→配当・株主優待と権利確定日)
議決権は何個?
- 会社法308条により、株主は原則として1株につき1個の議決権を持ちます
- ただし、定款で単元株式数を定めている会社では、1単元につき1個です。上場会社は100株が1単元なので、100株で1個です(→株式投資の基礎)
- 単元未満株(100株未満)には、議決権がありません(189条)
- 会社が持っている自社の株(自己株式)には議決権がありません
どうやって決まる?
| 決議 | 決まり方(会社法309条) | 主な議案の例 |
|---|---|---|
| 普通決議 | 議決権の過半数を持つ株主が出席し、出席した株主の議決権の過半数(定款で変えられる) | 取締役の選任、配当 など |
| 特別決議 | 議決権の過半数(定款で3分の1まで下げられる)を持つ株主が出席し、出席した株主の議決権の3分の2以上 | 定款の変更、合併 など |

プレ男100株で1票。大株主ほど票が多いけど、ぼくの1票も数には入るんだね
株主から議案を出せる:株主提案権
- 会社法303条により、株主は、取締役に対して、一定の事項を株主総会の議題にするよう請求できます
- 取締役会のある会社では、総株主の議決権の1%以上、または300個以上の議決権を、6か月前から引き続き持つ株主に限られます(定款で緩めることもできる)
- 300個なら、100株単位の会社で3万株です
会場に行かなくても投票できる
- 株主総会に出席しなくても、議決権行使書面(郵送)や、会社が認めれば電磁的方法(インターネット)で議決権を行使できます(312条など)
- 「招集ご通知」には、議案の内容と、議決権の行使方法が書かれています
株主が議案を出すしくみは株主提案のしくみへ。
まとめ
- 株主総会は、取締役の選任・配当・定款変更などを決める場
- 投票できるのは基準日の株主。権利は基準日から3か月以内
- 議決権は1単元(100株)で1個。単元未満株には議決権がない
- 普通決議は過半数、特別決議は3分の2以上
- 議決権の1%以上か300個以上を6か月持てば、株主提案ができる
参考文献
- e-Gov法令検索. 会社法(平成十七年法律第八十六号)第124条・第189条・第295条・第296条・第303条・第308条・第309条・第312条. https://laws.e-gov.go.jp/law/417AC0000000086 (閲覧日:2026年10月7日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。