吉野家ホールディングスの強みとは:牛丼の「吉野家」1,290店、うどんの「はなまる」418店、海外1,035店。2026年2月期は既存店売上高+6.5%で売上高2,257億円(+10.1%)、吉野家は原材料高で減益、海外は+61.2%
吉野家ホールディングスを、2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月9日、東証の適時開示)で分析しました。売上高2,257億円(+10.1%)、営業利益81億円(+10.7%、営業利益率3.6%)、経常利益88億円(+10.1%)、親会社株主に帰属する当期純利益47億円(+22.7%)、ROE7.1%、自己資本比率54.5%。全社の既存店売上高は+6.5%、国内78店・海外111店を出店し、店舗数2,886。セグメント利益は吉野家76億円(−2.1%、原材料を中心としたコスト上昇)、はなまる24億円(+21.0%)、海外20億円(+61.2%、米国・中国・シンガポール)。ラーメン事業を「第3の事業ドメイン」として育成。年22円の配当、2027年2月期は営業利益85億円・年22円の予想。ゼンショーHDとの比較と、見ておくべき数字も。売買をすすめるものではありません。

プレ男吉野家って、牛丼だけの会社じゃないの?

メル美決算短信だと、はなまるうどんやラーメン、海外のお店もあって、全部で2,886店なんだって。海外の利益が大きく伸びたみたい
企業分析の連載、266社目は吉野家ホールディングスです。2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月9日)で確認しました。会社のサイトは今回の確認方法では読めなかったため、東京証券取引所の適時開示に載っている同じ決算短信を使っています。比較には、この連載のゼンショーホールディングスの強みとはで確認した数字を使っています。
この記事は会社のしくみと数字の解説で、吉野家ホールディングス株の売買をすすめるものではありません。目標株価や「買い時」も書きません。投資判断はご自身の責任でお願いします。特定の店をすすめるものでもありません。
1. ひとことで言うと
牛丼の「吉野家」、讃岐うどんの「はなまる」、米国・中国・シンガポールなどの海外事業、ラーメン事業をもつ外食の会社
| 項目(日本基準・連結) | 2026年2月期 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 2,257億円 | +10.1% |
| 営業利益 | 81億円 | +10.7% |
| 営業利益率 | 3.6% | 前期 3.6% |
| 経常利益 | 88億円 | +10.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 47億円 | +22.7% |
| ROE(自己資本当期純利益率) | 7.1% | 前期 6.1% |
| 自己資本比率 | 54.5% | 前期 53.9% |
| 配当 | 年22円(配当性向30.5%) | 前期 20円 |
- 全社の既存店売上高は+6.5%でした。国内78店・海外111店を出店し、店舗数は2,886店です
2. 何で稼いでいるか
| セグメント | 主な動き(決算短信の記載) | 売上高 | セグメント利益 |
|---|---|---|---|
| 吉野家 | 新サービスモデル店舗を590店に、タブレットを897店に。原材料を中心としたコスト上昇 | 1,512億円(+9.7%) | 76億円(−2.1%) |
| はなまる | 25周年の施策、狭小モデル店舗「ずずず」 | 330億円(+6.9%) | 24億円(+21.0%) |
| 海外 | 米国のアプリ販促、中国の会員システム、シンガポールのセントラルキッチン | 293億円(+5.2%) | 20億円(+61.2%) |
- 3つのセグメントの利益の合計のうち、約63%が吉野家です(計算値)
- 海外は暦年決算のため、1〜12月の数字です
| 店舗数(2026年2月末) | 店舗数 | 出店・閉店 |
|---|---|---|
| 吉野家 | 1,290店 | 出店51・閉店20 |
| はなまる | 418店 | 出店16・閉店13 |
| 海外 | 1,035店 | 出店111・閉店74 |
| グループ合計 | 2,886店 | — |
3. 強み
会社の資料にある事実から、この連載で強みと考えた点です。
① 既存店の伸び
- 商品開発と販売施策で、全社の既存店売上高は+6.5%でした
② 海外事業の伸び
- 海外のセグメント利益は+61.2%で、海外の店舗は1,035店あります
③ 新しい柱づくり
- ラーメン事業を「第3の事業ドメイン」に育てる方針で、グループの会社どうしで連携し、中国への出店も始めました
4. 弱み・リスク
① 原材料のコスト
- 吉野家セグメントは、売上高が+9.7%でも、原材料を中心としたコスト上昇で減益でした。会社は、米を中心とした原材料費などに触れています
② 低い利益率
- 営業利益率は3.6%です
③ 外食業界のコスト環境
- 会社は、人件費・光熱費・物流費・建築費などの上昇と、労働市場の変化を大きな課題としています
5. ライバルとの比較
牛丼の「すき家」をもつゼンショーホールディングスと並べます。決算期と規模が違うので、おおまかな比較です。
| 吉野家HD(2026年2月期) | ゼンショーHD(2026年3月期) | |
|---|---|---|
| 売上高 | 2,257億円(+10.1%) | 1兆2,641億円(+11.2%) |
| 営業利益 | 81億円(+10.7%) | 814億円(+8.4%) |
| 営業利益率 | 3.6% | 6.4% |
| ROE | 7.1% | 15.8% |
| 自己資本比率 | 54.5% | 35.5% |
| 牛丼チェーンのセグメント | 吉野家 売上高1,512億円・利益76億円 | グローバルすき家 売上高3,145億円・営業利益93億円 |
- ゼンショーのくわしい中身はゼンショーホールディングスの強みとはへ。外食の会社はトリドールホールディングスの強みとは、すかいらーくホールディングスの強みとはも
6. 投資プレイヤー的チェックポイント
吉野家HDの決算を見るときに、毎回確かめておきたい数字です(売買の判断基準ではありません)。
| 見ておく数字 | 2026年2月期 | どこに書いてある |
|---|---|---|
| 全社の既存店売上高 | +6.5% | 決算短信(経営成績の概況) |
| 吉野家セグメントの利益 | 76億円(−2.1%) | 決算短信(セグメント概況) |
| 海外セグメントの利益 | 20億円(+61.2%) | 決算短信(セグメント概況) |
| 会社の業績予想 | 2027年2月期 売上高2,420億円、営業利益85億円、当期純利益49億円 | 決算短信のサマリー |
| 配当 | 年22円、2027年2月期予想22円 | 決算短信 |
- 指標の読み方はPER・PBR・ROE・配当利回りの見方へ

プレ男お客さんは増えても、材料費が上がって吉野家の利益は少し減ったんだね。海外とラーメンの伸びも見ておこう
まとめ
- 吉野家HDは、吉野家・はなまる・海外・ラーメンの外食の会社
- 2026年2月期は売上高2,257億円(+10.1%)、既存店+6.5%
- 吉野家は原材料のコスト上昇で減益、海外は+61.2%
- 店舗数は2,886店
- 2027年2月期は営業利益85億円・年22円の予想
参考文献
- 吉野家ホールディングス. 2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月9日). https://www2.jpx.co.jp/disc/98610/140120260408500410.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
- ゼンショーホールディングス. 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年5月12日). https://www2.jpx.co.jp/disc/75500/140120260512525178.pdf (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は投資についての一般的な情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・金融商品の売買をすすめるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。