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アソ美結婚さえすれば、毎日幸せになれると思ってるんだけど…。ちがうのかな。

オタ男結婚した先輩が「最初だけだよ」って言ってたのが気になってて。研究ではどうなってるんだろう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、結婚の前とあとで幸福感はどう変わるかを調べた研究です。2012年に学術誌 Journal of Personality and Social Psychology に載った、ルーマン(Luhmann)らの論文「Subjective well-being and adaptation to life events: A meta-analysis」の原文をもとにまとめました。
どんな研究?
- 同じ人を時間を追って何度も調べた研究(縦断研究)を集めたメタ分析です。188本の論文、313のグループ、合わせて6万5,911人分のデータをまとめました
- 調べた出来事は、家族の出来事4つ(結婚・離婚・死別・出産)と、仕事の出来事4つ(失業・再就職・退職・転居や移住)です
- 幸福感は、2つに分けて見ています
- 人生の満足度など、自分の人生を「考えて」評価するもの
- ふだんの気分(楽しい・つらいなどの感情)
- 結婚については、38のグループ(平均年齢26.4歳)の研究が入っていて、男女はほぼ半々でした
わかったこと(1):結婚の直後に満足度は上がり、その後もどっていく
- 人生の満足度は、結婚の直後には結婚前より高く、その後の月日で下がっていきました
- ふだんの気分は、結婚の前後でほとんど変わりませんでした(ただし、気分を調べた研究はとても少なく、論文も「もっと研究が必要」としています)
- 相手との関係の満足度も、結婚のあと時間とともに下がっていく傾向でした

オタ男先輩の「最初だけ」は、研究でもそうなっているんだ…。
わかったこと(2):「下がる」は「不幸になる」ではない
論文は、ここをていねいに説明しています。
- 結婚の直前は、人生の満足度がふだんより高い時期でした
- そのため、結婚のあとに下がるのは、結婚前のふだんの水準にもどっていくことを表していて、「結婚すると前より不幸になる」という意味ではない、としています
- 論文は、この「ハネムーン効果」は長続きせず、とくに相手との関係の満足度では、慣れ(適応)が早く始まるとまとめています
わかったこと(3):年齢や、別れたかどうかによるちがい
- 結婚したときの年齢が高いグループほど、結婚が満足度によい方向にはたらく傾向がありました
- 男女のちがいは、はっきりしませんでした
- グループの中に別居した人がいなかった研究では、満足度の下がりかたがゆるやかでした
離婚はどうだった?
- 論文では、離婚のあとは、軽く下がったあとで幸福感が上がっていました
- ただし論文は、離婚の前は幸福感がふだんより低かった可能性があり、「離婚がよいことだ」という意味ではない、とも書いています

アソ美結婚の直前がいちばん盛り上がっていて、そのあとは「いつもの自分」にもどっていくってことね。

この分析では、結婚の直後に人生の満足度が上がり、その後は結婚前のふだんの水準にもどっていきました。結婚は、幸せがずっと上乗せされ続けるできごととは限らないようです。
研究の限界
- 論文は、「ふだんの水準」の見積もりには2つの弱点があり(ほかのグループのデータから推定している、使えた研究が3分の1ほど)、どの時点で慣れが終わるかははっきり言えない、と書いています
- 出来事の前から気持ちが変わる(予想して先に上がる・下がる)ことがあり、結婚の前から何度も調べた研究が少ない、としています
- 結婚の研究の多くは、結婚を調べるために集めた若い人のグループ(平均26.4歳)です
- 平均の傾向なので、一人ひとりがこうなるという意味ではありません
婚活に当てはめると
- 「結婚すれば、ずっと今より幸せでいられる」と期待しすぎると、結婚のあとで「こんなはずじゃなかった」と感じやすいかもしれません
- 研究からいえるのは、結婚のあとは相手との関係の満足度が下がっていきやすい傾向があること。長く続くカップルの関係の研究はカップルの満足度を左右するのは?の記事にまとめています
- 結婚の利点についての国の調査はそもそも、結婚のメリットって何?、独身のあいだの幸せは独身のあいだも、幸せでいられる?の記事もどうぞ

オタ男結婚はゴールじゃなくて、スタートなんだね。結婚してからも、ちゃんと話す時間をつくりたい。

アソ美「結婚すれば全部うまくいく」じゃなくて、どんな暮らしをしたいかも考えてみる。
まとめ
- 188本の縦断研究(6万5,911人分)のメタ分析では、結婚の直後に人生の満足度が上がり、その後もどっていった
- 結婚の直前は満足度がふだんより高い時期。下がるのは「もとの水準にもどる」こと
- ふだんの気分はほとんど変わらず、相手との関係の満足度は時間とともに下がる傾向
- どの時点で慣れが終わるかは、まだはっきりしない
参考文献
- Luhmann M, Hofmann W, Eid M, Lucas RE. Subjective well-being and adaptation to life events: A meta-analysis. Journal of Personality and Social Psychology. 2012;102(3):592-615. doi:10.1037/a0025948. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3289759/ (閲覧日:2026年10月22日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。

