大人の教養An Evening of Culture

第一幕Act I — Love & Letters

芥川龍之介『六の宮の姫君』「悲しみも知らないと同時に、喜びも知らない生涯」。落ちぶれた姫君は、通ってきた男を待ちつづけた。9年後、朱雀門で再会した男に看取られて、口にした最後の言葉は「暗い中に風ばかり」

No.1742026年10月22日

芥川龍之介の短編『六の宮の姫君』(末尾に「大正十一年七月」)。古い宮家の血をひく姫君は、両親を亡くして暮らしに困り、乳母のすすめで丹波の前司の息子を夫に迎えます。けれど男は、父について陸奥へ下ったまま9年帰らず、屋形は倒れ、姫君は待ちつづけます。京へ戻った男がようやく姫君を見つけたのは、朱雀門のそばの荒れた建物の中。念仏をすすめる法師の前で、姫君は「何も見えませぬ。暗い中に風ばかり」とつぶやいて息を引きとります。そして最後に明かされる法師の正体まで、青空文庫の原文で紹介します。

目次
  1. 「悲しみも知らないと同時に、喜びも知らない」
  2. 乳母のすすめた縁談
  3. 「五年たてば任終ぢや」
  4. 6年目の春、9年目の秋
  5. 朱雀門のそばで
  6. 「暗い中に風ばかり」
  7. 法師の正体
  8. まとめ

メル美芥川龍之介の平安時代の話って、『羅生門』や『藪の中』のほかにもあるの?

プレ男『六の宮の姫君』は、待ちつづけたお姫さまの話なんだって。

こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、芥川龍之介の短編『六の宮の姫君』です。青空文庫の原文(底本:『現代日本文学大系43 芥川龍之介集』筑摩書房)で読みました。作品の末尾には「大正十一年七月」とあります。同じ平安の都を舞台にした芥川の作品は、『藪の中』や『袈裟と盛遠』でも紹介しています。

※作品には、人が亡くなる場面があります。

「悲しみも知らないと同時に、喜びも知らない」

乳母のすすめた縁談

メル美悪い人じゃない。でも、うれしいとは思えない…。暮らしのための結婚って、つらいね。

「五年たてば任終ぢや」

6年目の春、9年目の秋

プレ男同じ月の夜に、片方は待ちつづけて、片方は新しい奥さんと…。この場面の切りかえ、きついなあ。

朱雀門のそばで

「暗い中に風ばかり」

法師の正体

作品の冒頭で、姫君の日々は「悲しみも知らないと同時に、喜びも知らない生涯」と書かれています。法師は最後に、姫君を「極楽も地獄も知らぬ、腑甲斐ない女の魂」と呼んでいます。

まとめ


参考文献

  1. 芥川龍之介. 六の宮の姫君(底本:『現代日本文学大系43 芥川龍之介集』筑摩書房、1968年). 青空文庫. https://www.aozora.gr.jp/cards/000879/card130.html (閲覧日:2026年10月22日)

この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。