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プレ男日本って、同性どうしで結婚できるんだっけ?

メル美まだできないけど、最高裁で裁判が進んでるって聞いたよ。パートナーシップ制度とは何が違うんだろう?
こんにちは、Dr. Taro です。 性的指向(どの性別の人を好きになるか)や、ジェンダーアイデンティティ(自分の性別をどう認識しているか)は、すべての人に関係することです。この記事では、LGBTQ にかかわる日本の法律と制度の「いま」を整理しました。
※この記事は、法律の条文や国の公開資料をもとにまとめた法律の一般論で、弁護士の監修は受けていません。実際にどうなるかは、一人ひとりの事情によって変わります。困ったときは、弁護士や相談窓口にご相談ください。 ※この記事のねらいは、リスクを知ったうえで、大人としてちゃんと振る舞うためのヒントをお届けすることです。 ※法律や裁判の状況は変わることがあります。この記事は2026年9月時点の情報です。
同性婚:最高裁の大法廷で審理中
- 日本の法律では、いまのところ同性どうしの結婚(法律婚)は認められていません
- 同性カップルが「結婚を認めないのは憲法違反」として国を訴えた裁判が、全国で6件起こされました
- 高等裁判所の判決は、5件が「違憲」、1件が「合憲」と分かれました
- 2026年3月25日、最高裁は6件を大法廷(15人の裁判官全員で審理する法廷)に回付しました。憲法について、統一的な判断が示される見込みです(時事通信)
パートナーシップ制度
- 自治体が、同性カップルなどの関係を「パートナー」として証明・受け付ける制度です。2015年11月に渋谷区が全国で初めて始めました
- 2025年5月31日時点で、530自治体が導入し、人口カバー率は92.5%、登録は9,836件です(渋谷区・虹色ダイバーシティの共同調査)
- 受けられる配慮(公営住宅への入居、病院での面会など)は、自治体や施設によって違います
ただし、パートナーシップ制度は自治体の制度で、法律上の結婚とは違います。たとえば、相続(法定相続人になること)や、配偶者としての税金の控除などは、この制度だけでは認められません。
大切なパートナーに財産を残したいときなどは、遺言などで備える方法もあります。具体的なことは、弁護士などの専門家に相談するのが安心です。
LGBT理解増進法(2023年)
2023年6月に、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律(いわゆるLGBT理解増進法)ができました。
- 基本理念として、「性的指向及びジェンダーアイデンティティを理由とする不当な差別はあってはならない」と定めています(第3条)
- 事業主や学校には、理解を深めるための啓発や環境の整備、相談の機会の確保などに努めることが求められています(第6条)
- この法律は理解を広めるための法律で、差別をした人への罰則はありません
職場での「アウティング」はパワハラになりうる
厚生労働省のパワーハラスメント対策の資料では、次のような言動が、パワハラにあたりうる例としてあげられています。
- 相手の性的指向・ジェンダーアイデンティティに関する侮辱的な言動
- 労働者の性的指向・ジェンダーアイデンティティなどの機微な個人情報を、本人の了解を得ずに、ほかの労働者に暴露すること(いわゆるアウティング)
- カミングアウトを禁止したり、強要したりすること
事業主には、パワハラを防ぐための対策が義務づけられています。職場で困ったときは、会社の相談窓口や、都道府県の労働局に相談できます。

プレ男「ここだけの話だけど、あの人ってゲイらしいよ」…って、軽い気持ちで言うのもダメなんだ。

メル美誰に話すかは、本人が決めること。聞いた話は、自分のところで止めておこうね。
戸籍の性別の変更(性同一性障害特例法)
性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律では、2人以上の医師の診断を受けた人が、次の条件をすべて満たすと、家庭裁判所の審判で戸籍の性別を変更できるとされています(第3条第1項)。
- 18歳以上であること
- いま結婚していないこと
- いま未成年の子がいないこと
- 生殖腺がない、または生殖腺の機能が永続的にない状態であること
- 性器の部分が、変更したい性別の外観に近いこと
2023年の最高裁決定
- 2023年10月25日、最高裁大法廷は、4.の条件(いわゆる生殖不能要件)について、憲法13条に違反し無効と判断しました。裁判官15人全員一致の判断です
- 最高裁は、この条件が、手術を受けるか、性別の変更をあきらめるかの二者択一を迫るもので、「自分の意思に反して体への侵襲を受けない自由」を制約すると指摘しました
- 5.の条件(いわゆる外観要件)については、最高裁は判断せず、高等裁判所で審理をやり直すことになりました。その後、外観要件についても「違憲で無効」とした家庭裁判所の判断が報じられています(2025年9月、札幌家裁)
- 法律の条文そのものは、2026年9月時点でも改正されていません
健康のこと:相談しやすい場所で、検査と予防を
性的指向やジェンダーアイデンティティにかかわらず、性感染症の予防と定期的な検査は、すべての人にとって大切です。
- HIVの予防には、コンドームに加えて、PrEP(曝露前予防)という方法もあります
- 心配なことがあってから72時間以内なら、PEP(曝露後予防)があります
- 検査の受け方は、性病検査の受け方をご覧ください
まとめ
- 日本では、同性どうしの結婚はまだ認められていない。2026年3月、同性婚の裁判は最高裁の大法廷へ
- パートナーシップ制度は530自治体、人口カバー率92.5%(2025年5月)。ただし法律婚とは違い、相続などの効果はない
- LGBT理解増進法は「不当な差別はあってはならない」と定めるが、罰則はない
- 職場でのアウティングや侮辱的な言動は、パワハラにあたりうる
- 戸籍の性別の変更の生殖不能要件は、2023年に最高裁が違憲・無効と判断
参考文献
- 時事ドットコム. 同性婚6訴訟、大法廷に回付 高裁判決割れる、統一判断へ―最高裁(2026年3月25日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2026032500878&g=soc (閲覧日:2026年9月26日)
- 渋谷区. 全国に広がるパートナーシップ制度を渋谷区とNPOが共同調査(報道発表 2025年6月27日). https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kusei/hodo/hodo-2025/hodo_20250627.html (閲覧日:2026年9月26日)
- 性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律(令和5年法律第68号)第1条、第3条、第6条(e-Gov法令検索). https://laws.e-gov.go.jp/law/505AC1000000068 (閲覧日:2026年9月26日)
- 厚生労働省. 職場におけるハラスメント対策に関するリーフレット(PDF). https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001338359.pdf (閲覧日:2026年9月26日)
- 性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(平成15年法律第111号)第2条、第3条(e-Gov法令検索). https://laws.e-gov.go.jp/law/415AC0100000111 (閲覧日:2026年9月26日)
- 内閣府(法務省民事局資料). 「生殖不能要件」を違憲と判断した最高裁決定について(PDF). https://www8.cao.go.jp/rikaizoshin/meeting/k_3/pdf/s2-2.pdf (閲覧日:2026年9月26日)
- 日本学術会議. 見解「性的マイノリティの権利保障をめざして(Ⅲ)―司法判断の進展をふまえて―」(2026年6月11日). https://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf2/kohyo-26-k260611.pdf (閲覧日:2026年9月26日)
- LGBT法連合会. 【声明】性同一性障害特例法3条1項5号のいわゆる「外観要件」に関する札幌家裁の決定報道を受けて(2025年9月24日). https://lgbtetc.jp/news/4321/ (閲覧日:2026年9月26日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。