
メル美30代の先輩が、寒いと指が真っ白になって紫に変わって、指もソーセージみたいにはれて指輪が入らないんだって。関節も痛いらしい。

プレ男このあいだの全身性強皮症に似ているね。ちがう病気なのかな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、混合性結合組織病(MCTD)の話です。難病情報センターの「混合性結合組織病」(令和7年10月更新、自己免疫疾患に関する調査研究班)をもとにまとめました。
どんな病気?
- 膠原病の代表である全身性エリテマトーデス(SLE)、全身性強皮症、多発性筋炎/皮膚筋炎に似た症状がまじり、血液検査で抗U1-RNP抗体が高く陽性になる病気です(全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎)
- 自己免疫の病気と考えられていますが、なぜ自己抗体ができるのかはわかっていません。病気そのものが遺伝するのではなく、「なりやすい体質が引き継がれる」程度と考えてよいとされています
どんな人に多い?
- 受給者証をもつ人は10,199人(令和5年度)です
- 男女比は1対13〜16と圧倒的に女性に多く、30〜40歳代の発症が多くみられます
症状
- レイノー現象:寒さや緊張で血管が縮み、手指が白くなり、紫色、赤みをへて元の色に戻ります。ほぼ全員にみられ、最初の症状として出ることが多いとされます
- 手指・手の甲のはれ:ソーセージのようにはれぼったくなり、指輪が入りにくくなります。80〜90%にみられる特徴的な症状です
- SLEに似た症状:多くの関節の炎症(約80%)、リンパ節のはれ、顔の赤み、腎炎(SLEより軽いことが多い)など
- 全身性強皮症に似た症状:手指の皮膚の硬化(約60%)、間質性肺疾患(約30%)、食道の働きの低下(胸やけ、飲みこむときのつかえ)、便秘や下痢
- 筋炎に似た症状:腕や太ももの筋力の低下(約40%)。階段がつらい、しゃがむと立てない、髪をとかせないなど
- 三叉神経の障害(約10%):顔の下のほうの片側に、ピリピリした感覚過敏や味覚の障害

プレ男レイノー現象と、ソーセージのような指のはれ、関節の痛み…先輩の症状は、この病気の特徴に当てはまるところがあるんだ。
とくに注意したい合併症
- 肺動脈性肺高血圧症:約10%に合併する、命にかかわる重い合併症です。疲れやすい、動いたときの動悸や息切れが最初の症状になることが多く、早期発見・早期治療が重要です。MCTDと診断されたら、症状がなくても定期的に心臓の超音波検査を受けることがすすめられています(肺動脈性肺高血圧症)
- 無菌性髄膜炎:頭痛、吐き気、ときに発熱。イブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬で起こることがあるとされています
治療
- 原因がわからないため、その人の最も重い病態に対して、ステロイドなどの免疫を抑える治療を行います。軽い症状では使わない場合もあります
- レイノー現象には、手足だけでなく体全体を冷やさないことが大事です。たばこは血管を縮めて症状を悪くするので禁煙が必要です

混合性結合組織病は、30〜40歳代の女性に多く、レイノー現象や、指がソーセージのようにはれるのが特徴です。約10%に命にかかわる肺動脈性肺高血圧症が合併するため、症状がなくても定期的に心臓の超音波検査を受けましょう。

メル美冷え性と思いこまずに、指のはれのことも伝えて病院で調べてもらうようにすすめるね。
まとめ
- SLE・強皮症・筋炎に似た症状がまじり、抗U1-RNP抗体が陽性になる膠原病
- 30〜40歳代の女性に多い(男女比1対13〜16)
- レイノー現象(ほぼ全員)、ソーセージのような指のはれ(80〜90%)
- 関節炎、手指の皮膚の硬化、間質性肺疾患、筋力低下なども
- 約10%に肺動脈性肺高血圧症。症状がなくても定期的な心エコーを。冷やさない・禁煙
参考文献
- 難病情報センター. 混合性結合組織病(指定難病52)(情報更新日:令和7年10月、自己免疫疾患に関する調査研究班). https://www.nanbyou.or.jp/entry/105 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。