
メル美生理痛がひどい日があるんだけど、「生理休暇」って本当にとっていいのかな。上司は男性だし、言いにくくて……。

プレ男法律で決まってるんだよね?どんなルールなのか、ぼくも知っておきたいな。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、生理がつらいときの「生理休暇」の話です。労働基準法(e-Gov法令検索)と、厚生労働省の資料「働く女性と生理休暇について」(2023年9月28日)をもとにまとめました。つらい生理を、がまんしつづけなくていいんです。
法律で決まっている
労働基準法第68条には、次のように書かれています。
使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない。
- これに違反した会社には、30万円以下の罰金の決まりがあります(労働基準法第120条)
生理休暇のルール(厚生労働省の資料より)
厚生労働省の資料では、労働基準法の解釈として、次のようなQ&Aが示されています。
どんなときに使える?
- 実際に、生理日に働くのがとてもつらい状態のときに請求できます。単に「生理だから」というだけで休める制度ではありません
- 1日単位でなくてもよく、半日や時間単位でも請求できます
診断書はいる?
- 手続きを複雑にすると制度が使われなくなるので、原則として、特別な証明がなくても請求があれば与えることとされています
- 証明が必要な場合でも、医師の診断書のような厳しい証明は求めず、たとえば同僚の証言くらいの簡単な証明でかまわないとされています
日数は決められる?
- 生理のつらさや期間は人によってちがうので、就業規則などで生理休暇の日数を限ることは許されていません
- ただし、有給にする日数を限ることはできます(有給の日数をこえても、生理休暇そのものはとれる)
お給料は出る?
- 生理休暇を有給にするか無給にするかは、労働契約や就業規則などで決めてよいとされています。自分の会社の決まりを確かめましょう

プレ男診断書はいらないし、半日でもとれるんだ。日数を会社が勝手に決めることもできないんだね。
でも、ほとんど使われていない
厚生労働省の「雇用均等基本調査」によると、
- 2020年度に生理休暇を請求した女性労働者は0.9%でした
- 女性労働者がいる事業所のうち、2020年度に生理休暇の請求者がいた事業所は3.3%でした
同じ資料に引用されている民間の調査(日経BP「20〜40代働く女性1956人の生理の悩みと仕事と生活調査」2021年)では、
- 生理の不快な症状について、「症状が強いが我慢している」と答えた女性が66.4%
- 生理休暇をとりにくい理由は、「男性上司に申請しにくい」61.8%、「利用している人が少ないので申請しにくい」50.5%などでした
- 生理休暇の制度が職場にあると答えた人は、従業員の少ない会社ほど少なくなっていました

毎月、仕事を休むほどの生理痛は、子宮内膜症などの病気が隠れていることもあります。休むことも、治療を受けることも、がまんしなくていいことです。
つらい生理は、治療できることも
- 寝こむほどの生理痛は、月経困難症として治療の対象になります。低用量ピルや黄体ホルモンを出すIUDなどで軽くなることがあります(生理痛(月経困難症)はがまんしなくていい)
- 生理痛がだんだん重くなるときは、子宮内膜症などのこともあります(生理痛がどんどん重くなる、は「子宮内膜症」のサインかも)
- 生理の前の不調がつらいときは、生理前にイライラ、落ちこむのはPMS(月経前症候群)かもも見てください
職場のみんなにできること
- 厚生労働省の資料は、当事者だけでなく、職場のすべての人に生理や生理休暇への理解が必要だとしています
- 申請しやすい方法(たとえば、上司以外の担当者に連絡できるなど)を職場で決めておくと、使いやすくなります
- 同僚が休んだときに、理由を詮索しないことも大切です
まとめ
- 生理休暇は労働基準法第68条で決まっている権利
- 診断書は原則いらない。半日・時間単位でもとれる
- 日数を就業規則で限ることはできない(有給かどうかは会社の決まり)
- 2020年度に請求した女性労働者は0.9%。がまんしている人が多い
- つらい生理は治療できることも。婦人科へ
参考文献
- 労働基準法(昭和22年法律第49号)第68条、第120条. e-Gov法令検索. https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000049 (閲覧日:2026年10月10日)
- 厚生労働省 雇用環境・均等局雇用機会均等課. 働く女性と生理休暇について(令和5年9月28日、PDF). https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/001150877.pdf (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。