
プレ男中国のお正月って、爆竹をパンパン鳴らすイメージ! あれにも由来があるの?

メル美古い本に、鬼を追いはらうためって書かれているんだって。門にはる神さまや、「人の日」の話もあるの。
こんにちは、Dr. Taro です。 神話の解説、今回は中国の『荊楚歳時記』のお正月です。南の荊楚の国の年中行事を記した『荊楚歳時記』(宗懍撰、杜公瞻注)の原文(ウィキソース)の、正月の条を読みました。同じ本の七夕の話は牽牛と織女へ。鬼をはらう神は鍾馗へ。
プロフィール
| 行事 | 本文と注の説明 |
|---|---|
| 元日の朝 | 鶏が鳴くと起きる。庭で爆竹をして、山臊という悪い鬼をさける |
| 山臊 | 注にひく『神異経』では、西の山の中の、背たけ1尺あまりで一本足の者 |
| 門のかざり | 鶏の絵や、五色の鶏のかざり。桃の板(仙木)をつけ、2人の神神荼・鬱塁(門神)の絵をはる |
| 椒柏酒 | 衣冠をととのえ、年の順に新年のあいさつをして、山椒と柏の酒をすすめる |
| 人日 | 正月7日。7種類の菜のあつもの(スープ)、色紙の人形「人勝」 |
1. 爆竹と山の鬼
- 『荊楚歳時記』は、正月1日を「三元の日」とよび、「鶏が鳴くと起き、まず庭の前で爆竹をして、山臊という悪い鬼をさける」と書いています
- 杜公瞻の注は、『神異経』をひいて説明しています。「西のほうの山の中に、人のような者がいる。背たけは1尺あまりで、足は1本。人をおそれず、さわると人に寒けや熱をおこさせる。名を山臊という」
- 「人が竹を火の中に入れると、パチパチと音がして、山臊はおどろき、おそれて遠くへにげていく」

メル美もともとは、竹を火にくべて、はじける音で鬼をおどろかせていたんだね。だから「爆竹」なんだ!
2. 桃の木と門神
- 元日には、門に鶏の絵をはったり、五色の鶏のかざりをつけたりし、桃の板を門につけて「仙木」とよびました。そして、門の左右に2人の神の絵をはり、左を神荼、右を鬱塁として、「門神」とよびました
- 注によると、桃は「五行の精で、さまざまなばけものをおさえる」とされ、だから「仙木」とよばれました
- 注は、『括地図』もひいています。「桃都山に大きな桃の木があり、枝は3000里にわたってうねっている。上には金の鶏がいて、日がてると鳴く。木の下には2人の神がいて、アシのなわをもって、わざわいをなす鬼を待ちかまえている」
- また、応劭『風俗通』のひく『黄帝書』では、「大むかし、神荼・鬱塁という兄弟が、度朔山の桃の木の下にすみ、たくさんの鬼をしらべた。人をみだりにきずつける鬼は、アシのなわでとらえた」とされ、それをまねて、大みそかに桃の人形をかざり、アシのなわをたらし、門にトラをえがくようになった、と書かれています
3. 椒柏酒
- 元日の朝、大人も子どもも、みな衣冠をととのえ、順番に新年のあいさつをして、山椒と柏の酒をすすめた、と書かれています
4. 人日
- 「正月7日を人日とする。7種類の菜であつものをつくる。色紙を切って人の形にし、あるいは金箔を人の形にきざんで、屏風にはり、髪にもかざる」
- 注は、董勛『問礼俗』をひいています。「正月1日は鶏、2日は狗(犬)、3日は羊、4日は豚、5日は牛、6日は馬、7日は人。その日が晴れか曇りかで、実りのゆたかさをうらなう」
- そのため、「1日には鶏を殺さず、2日には犬を殺さず……7日には刑をおこなわない」とも書かれています
- 「人勝」という髪かざりについて、注は、西王母が正月7日に「勝」をかぶって漢の武帝に会ったことにならったものだ、という説もひいています

プレ男7日に7種類の菜…日本の「七草がゆ」とにてるね! 1日ごとに動物の日があるのもおもしろい。

『荊楚歳時記』の注では、西の山の一本足の鬼「山臊」は、竹を火に入れてパチパチと鳴らすと、おどろいて遠くへにげていく、と説明されています。
まとめ
- 『荊楚歳時記』では、元日の朝、爆竹で一本足の鬼「山臊」を追いはらった
- 門には桃の板(仙木)と、鬼をとらえる2人の門神「神荼・鬱塁」の絵をはった
- 桃の木の下で鬼をしらべる2人の神の話は、『括地図』や『風俗通』にも伝えられている
- 正月7日は「人日」。7種類の菜のあつものを食べ、色紙の人形「人勝」をかざった
- 同じ本の七夕の牽牛と織女、鬼をはらう鍾馗、「勝」をかぶる女神西王母もどうぞ
- 秋と冬の行事は『荊楚歳時記』の秋と冬へ
参考文献
- 宗懍(撰)・杜公瞻(注)『荊楚歲時記』(正月一日の条、正月七日人日の条). ウィキソース. https://zh.wikisource.org/wiki/荊楚歲時記 (閲覧日:2026年10月12日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。



