
プレ男ナウシカアって、どんな人?

メル美『オデュッセイア』に「ナウシカア」っていう王女が出てくるんだって。とっても勇気があって、やさしい人なの。
こんにちは、Dr. Taro です。 神話の解説、今回はギリシャ神話のナウシカアです。ホメロス『オデュッセイア』第6巻(A.T.マレー英訳、1919年、ペルセウス・デジタル・ライブラリー)を読みました。オデュッセウスの旅の全体はオデュッセウスへ。ギリシャ神話の全体はギリシャ神話の入門へ。
プロフィール
| ナウシカア | パイアケス人の王アルキノオスの娘 |
| みちびいた女神 | アテナ |
| 出会った人 | 嵐で流れついたオデュッセウス |
| たとえ | 侍女たちの中で、山をかけるアルテミスのように目立った |
| ことば | 「旅人やこまっている人は、みなゼウスからの人」 |
1. 海べの洗たく
- 女神アテナのみちびきで、ナウシカアは侍女たちと車に衣をつんで、川が海にそそぐあたりへ洗たくに出かけました
- 衣を洗いおえて浜にならべてほすと、ナウシカアたちは食事をし、かぶりものをとってボールあそびをはじめました。ナウシカアが歌の先頭に立ちます
- 「アルテミスが、森のニンフたちの中でひときわ頭が高く、すぐに見わけられるように、ナウシカアは侍女たちの中でかがやいていた」と書かれています
2. ボールのさけび声
- 帰ろうとしたとき、アテナは、オデュッセウスが目をさまして王女に出会うように計らいました
- ナウシカアが侍女にボールを投げると、ボールはそれて、川の深いうずに落ちてしまいました。みんなが大声をあげると、しげみでねむっていたオデュッセウスが目をさましました
- 嵐で衣をうしなっていたオデュッセウスは、しげった木の枝を折って体をかくし、しげみから出てきました。潮にまみれたそのすがたは、とてもおそろしく見えました

メル美いきなり、ぼろぼろの大男がしげみから出てきたら、こわいよね…。
3. ふみとどまった王女
- 侍女たちは、おそれて浜のあちこちへにげました。「アルキノオスの娘だけが、その場にとどまった。アテナが、心に勇気をあたえ、手足からおそれをとりのぞいたからだ」
- オデュッセウスは、王女のひざにすがるとおこらせるかもしれないと考え、はなれたところから、ていねいな言葉でたのみました。「あなたは女神か、人間か。……どうか、あわれんでください。町を教えて、体にまとうものをください」
4. 「ゼウスからの人」
- ナウシカアは答えました。「旅の方、あなたは悪い人にもおろかな人にも見えません。幸せも不幸も、ゼウスがそれぞれにあたえるもの。あなたにはこのさだめがあたえられたのだから、たえなければなりません。でも、わたしたちの国へ来たからには、衣にも、こまっている旅人にふさわしいものにも、不自由はさせません」
- そして、にげた侍女たちをよびもどしました。「とまりなさい。男の人を見て、なぜにげるの。この人は、こまって流れついた旅人です。わたしたちが世話をしなければ。旅人やこまっている人は、みなゼウスからの人。小さなおくりものでも、よろこばれるのです。食べものと飲みものをさしあげて、川で体を洗ってさしあげなさい」

プレ男見た目でこわがらずに、こまっている人を助ける…。かっこいい王女さまだね。

『オデュッセイア』では、ナウシカアは侍女たちに「旅人やこまっている人は、みなゼウスからの人。小さなおくりものでもよろこばれる」と言って、オデュッセウスの世話をさせました。
まとめ
- ナウシカアは、パイアケス人の王アルキノオスの娘
- アテナのみちびきで海べへ洗たくに行き、侍女たちとボールあそびをした
- ボールのさけび声で、流れついたオデュッセウスが目をさました
- 侍女たちはにげたが、ナウシカアはふみとどまり、「旅人やこまっている人は、みなゼウスからの人」と言って、食べものと衣をあたえた
- 旅の主人公オデュッセウス、みちびいた女神アテナ、同じく『オデュッセイア』のプロテウスと魔女の女神キルケもどうぞ
参考文献
- Homer. The Odyssey(英訳:A. T. Murray、1919年), 6.85–210. Perseus Digital Library. https://www.perseus.tufts.edu/hopper/text?doc=Perseus:text:1999.01.0136:book=6:card=85 (閲覧日:2026年10月10日)
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