
プレ男仙人って、雲に乗ってるおじいさんのイメージ!

メル美『捜神記』の仙人は、コイに乗ったり、木のヒツジに乗ったり、とってもバラエティ豊かなんだって。
こんにちは、Dr. Taro です。 神話の解説、今回は中国『捜神記』の仙人たちです。晋の干宝が書いた『捜神記(そうじんき)』第1巻の原文(ウィキソース)から、6人の仙人の話を読みました。同じ『捜神記』の動物の恩返しもどうぞ。中国神話の全体は中国神話の入門へ。
プロフィール
| 仙人 | 時代 | ふしぎなこと |
|---|---|---|
| 赤松子 | 神農の時代 | 雨の神。火に入っても平気、風雨とともにのぼりおり |
| 偓佺 | 堯の時代 | 松の実を食べ、体に毛、目が四角。馬より速く飛ぶ |
| 葛由 | 周の成王の時代 | 木彫りのヒツジに乗って綏山へ |
| 琴高 | 宋の康王の時代 | 赤いコイに乗って水から出てくる |
| 陶安公 | (六安の鋳物師) | 7月7日に赤い竜にむかえられる |
| 王喬 | 後漢の明帝の時代 | くつが2羽のカモになる |
1. 雨の神・赤松子
- 赤松子(せきしょうし)は、神農の時代の雨師(雨の神)でした。「水玉」を服(の)んで、それを神農に教え、火の中に入って自分を焼いても平気でした
- 崑崙山へ行くと、いつも西王母の石室に入り、風雨とともに、空をのぼりおりしました。炎帝の末娘があとを追い、いっしょに去っていきました
- 高辛の時代にも、また雨師になりました。「いまの雨師は、これがもとである」と書かれています
2. 松の実の仙人・偓佺
- 偓佺(あくせん)は、槐山で薬草をとる老人でした。松の実を食べるのが好きで、体に7寸の毛が生え、両目が四角になりました
- 飛んで、走る馬にも追いつくことができました。偓佺は堯帝に松の実をおくりましたが、堯は食べませんでした。そのとき食べた人は、みな300歳まで生きたといいます

メル美目が四角くなるって、どんな顔!? でも馬より速く飛べるのはうらやましい。
3. 木のヒツジの葛由
- 葛由(かつゆう)は、蜀の羌(きょう)の人で、周の成王の時代、木を彫ってヒツジをつくり、売るのが好きでした
- ある日、葛由は木のヒツジに乗って蜀へ入りました。蜀の王侯や身分の高い人たちが追いかけると、葛由は綏山(すいざん)にのぼりました。峨眉山の南西にある、はてしなく高い山で、モモがたくさんなっています
- 追いかけた人たちは、二度ともどらず、みな仙人になりました。それで村では「綏山のモモをひとつ手に入れれば、仙人になれなくても、自まんできる」と言われ、山のふもとには何十もの祠がたてられました
4. 赤いコイの琴高
- 琴高(きんこう)は、趙の人で、琴がうまく、宋の康王につかえました。冀州や涿郡のあたりを、200年あまりもただよい歩きました
- のちに、「涿水(たくすい)に入って竜の子をとってくる」と言って、弟子たちに約束しました。「明日、みな身を清めて待っていなさい」
- 弟子たちが水べに祠をつくって待っていると、はたして琴高は赤いコイに乗って水から出てきて、祠の中にすわりました。1万人もの人が見物しました。琴高は1か月とどまってから、また水の中へ去っていきました

プレ男赤いコイに乗って登場! 1万人も見に来たなんて、大スターだね。
5. 赤い竜の陶安公
- 陶安公は、六安の鋳物師で、よく火をつかいました。ある朝、炉の火がはじけて、むらさき色の炎が天をついたので、陶安公は炉の下にひれふして、ゆるしをこいました
- まもなく、朱雀(すざく)が炉の上にとまって言いました。「安公よ、安公よ。炉は天に通じた。7月7日に、赤い竜でおまえをむかえよう」
- その日になると、陶安公は赤い竜に乗って、東南へ去りました。町の何万人もの人が見送り、みな別れのあいさつをしました
6. カモになったくつ・王喬
- 後漢の明帝の時代、尚書郎の王喬は、鄴(ぎょう)の県令になりました。王喬はふしぎな術をもっていて、毎月1日に、県から都の役所へやってきました
- 明帝は、王喬がたびたび来るのに、車も馬も見えないのをふしぎに思い、こっそり見はらせました。すると、王喬が来るときには、いつも2羽のカモが東南から飛んでくるのです
- カモをあみでとらえてみると、そこにあったのは、1足のくつだけでした。しらべさせると、4年前に役人たちにたまわったくつでした

『捜神記』では、王喬が都へ来るときは2羽のカモが飛んできて、あみでとらえると、1足のくつだけがのこっていました。
まとめ
- 赤松子は雨の神で、西王母の石室に出入りし、風雨とともに空をのぼりおりした
- 偓佺は松の実を食べて、体に毛が生え、目が四角くなり、馬より速く飛んだ
- 葛由は木のヒツジに乗って綏山へのぼり、追った人たちも仙人になった
- 琴高は赤いコイに乗って水から出てきた。陶安公は7月7日に赤い竜にむかえられた
- 王喬のくつは、2羽のカモになって都へ飛んできた
- 同じ『捜神記』の動物の恩返し、赤松子が出入りした西王母、仙人の山の話五つの神山と巨大なカメもどうぞ
参考文献
- 干寶『搜神記』第一卷(赤松子、偓佺、葛由、琴高、陶安公、王喬の条). ウィキソース. https://zh.wikisource.org/wiki/搜神記/第01卷 (閲覧日:2026年10月10日)
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