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メル美去年の冬、姪っ子が夜中に吐いて、そのあと家族みんなにうつっちゃったんだって。片づけのとき、どうすればよかったんだろう。

プレ男アルコールでシュッシュすればいいんじゃないの?
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、ノロウイルスの話です。厚生労働省の「ノロウイルスに関するQ&A」(令和3年11月19日改訂)をもとにまとめました。
11月から増えて、12〜1月がピーク
- ノロウイルスによる胃腸炎や食中毒は一年中起こりますが、冬に流行します
- 食中毒は、11月ごろから増えはじめ、12〜翌年1月がピークになる傾向があります
- 乳幼児やお年寄りのあいだでは、毎年11月ごろから2月にかけて流行します
どうやってうつる?
ほとんどが口から入って感染します。
- 患者の便や吐いたものから、人の手などを介してうつる
- 家庭や施設など、人と人が接することの多い場所で、しぶき(飛まつ)などで直接うつる
- 感染した人が調理した食品を食べる
- 汚染された二枚貝を、生や加熱不十分で食べる
- ノロウイルスは少ない量でも感染するので、ごくわずかな便や吐いたものがついた食品でも、多くの人が発症するとされています
症状
- 感染から24〜48時間で、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛。熱は軽いことが多いです
- ふつうは1〜2日で治り、後遺症もありません。感染しても症状が出ない人や、軽いかぜのような症状の人もいます
- ただし、子どもやお年寄りでは重くなったり、吐いたものをのどに詰まらせて亡くなることがあります

メル美症状が出ない人もいるなら、知らないうちにうつしちゃうこともあるんだね。
治療:水分と栄養。下痢止めは使わないほうがいい
- ノロウイルスにはワクチンがなく、効く抗ウイルス薬もありません。治療は症状をやわらげるものです
- とくに乳幼児やお年寄りは、脱水にならないよう水分と栄養を十分にとりましょう。脱水がひどいときは、病院で点滴などが必要です
- 下痢止めは、回復を遅らせることがあるので、使わないことが望ましいとされています
アルコールでは不十分。石けん手洗いを
- 手洗いは、手についたノロウイルスを減らす最も有効な方法です。調理の前、食事の前、トイレのあと、便や吐いたものの処理・おむつ交換のあと(手袋をしていても)には必ず洗いましょう
- 爪を短く、指輪をはずし、石けんを十分泡立てて洗い、流水で十分にすすぎ、清潔なタオルかペーパータオルでふきます
- 石けんそのものにウイルスを失活させる力はありませんが、手の脂などの汚れを落とし、ウイルスをはがれやすくする効果があります
- 消毒用アルコールによる手指の消毒は、石けんと流水の手洗いの代わりにはなりません。すぐに手洗いができないときの補助です

プレ男アルコールじゃダメなんだ…。石けんでしっかり洗うのが基本なんだね。
吐いたもの・便の片づけ方
- 使い捨てのガウン(エプロン)、マスク、手袋をつけます
- 吐いたものや便を、ペーパータオルなどで静かにふき取ります(ウイルスが飛び散らないように)
- ふき取ったあとは、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度約200ppm)で床を浸すようにふき、そのあと水ぶきします。家庭用の塩素系漂白剤でも代用できます(使用上の注意を確認)
- ふき取ったペーパータオルやおむつは、ビニール袋に密閉して捨てます
- 12日以上前にノロウイルスで汚れたカーペットから感染した例もあり、時間がたっても感染力が残っていることがあります

ノロウイルスには、消毒用アルコールでは不十分です。石けんと流水での手洗いを基本に、吐いたものは静かにふき取り、塩素系の消毒をしましょう。下痢止めは使わないほうがよいとされています。
治ったあとも、しばらくは注意
- 下痢などの症状がなくなっても、ふつう1週間ほど、長いときは1か月ほど、便にウイルスが出続けることがあります
- 症状が治ったあとも、しばらくは手洗いを徹底し、料理はなるべくほかの人にお願いしましょう
食べもので気をつけること
- 二枚貝などは、中心部が85〜90℃で90秒以上の加熱が望まれます
- とくに子どもやお年寄りは、加熱が必要な食品は中心までしっかり加熱して食べましょう
- 二枚貝を扱ったまな板や包丁は、洗浄・消毒するか専用のものを。熱湯(85℃以上)で1分以上の加熱も有効です
- 鶏肉の生食・加熱不足による細菌の食中毒はカンピロバクターの記事もどうぞ

メル美冬になる前に、マスクと手袋、塩素系の漂白剤をセットにして用意しておこう。
まとめ
- ノロウイルスは11月から増え、12〜1月がピーク
- 感染から24〜48時間で吐き気・嘔吐・下痢・腹痛。子どもやお年寄りは重くなることも
- ワクチン・特効薬はない。水分と栄養。下痢止めは使わないのが望ましい
- アルコールは手洗いの代わりにならない。石けん+流水
- 吐いたものは静かにふき取り、塩素系で消毒。治ったあとも1週間〜1か月ウイルスが出ることも
参考文献
- 厚生労働省. ノロウイルスに関するQ&A(作成:平成16年2月4日、最終改訂:令和3年11月19日). https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html (閲覧日:2026年9月29日)
- 厚生労働省. ノロウイルスに関するQ&A(全体版PDF). https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/001483940.pdf (閲覧日:2026年9月29日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。