ネットで家電を「ポチる」前に:製品事故の約3割はネットで買った品。極端に安くないか、不自然な日本語やレビュー、日本語で連絡できるか、PSEマークの近くに事業者名があるか。「PSEマーク取得」の書き方にも注意【NITE】
ネット通販で安いモバイルバッテリーや照明、ヒーターを買うことは多いはず。NITE(製品評価技術基盤機構)によると、購入先がわかった製品事故の約3割はネットで買ったものでした(2023年度)。ネット購入品ではバッテリーの事故がいちばん多く、その約6割は製造・輸入事業者がわかりませんでした。買う前に、ほかとくらべて極端に安くないか、説明やレビューが不自然な日本語でないか、日本語で連絡できる実在の窓口があるか、PSEなどのマークの近くに事業者名があるかを確かめましょう。PSマークは「取得」するものではなく、事業者が義務を果たした証として自ら表示するものです。

プレ男通販サイトで、有名メーカーの半額以下のモバイルバッテリーを見つけた!レビューも星5ばっかり!

メル美NITEが「ポチる前に確認すべきポイント」をまとめてるよ。いっしょに見てみよう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回はネットで家電を買う前のチェックです。NITE(製品評価技術基盤機構)の製品安全情報マガジン Vol.470「ネット購入品の事故」(2025年2月10日)をもとにまとめました。
事故の約3割はネットで買った品
- NITEが受けつけた製品事故のうち、購入先がわかった事故の約3割は、ネットで買ったものでした(2023年度の分析)
- ネット購入品では、バッテリー(モバイルバッテリー、電動工具用バッテリーなど)、照明器具(充電式が多い)、ガストーチの事故が多く、いちばん多いのはバッテリー。その約6割は製造・輸入事業者がわかりませんでした
- NITEの発表(2025年1月30日)では、2014〜2023年度の10年間にNITEに通知された製品事故のうち、ネット購入品による事故は1617件で、その割合は年々増加傾向です。海外の事業者が国内の輸入事業者を通さずにネットで売るケースも多くなり、製品が原因の火災などもおきています
事故の例
- ネットで買った電動工具用の非純正バッテリーを充電中に出火。電池のセルどうしの電圧のかたよりを見つける回路がないつくりで、充電しすぎて熱くなったと推定
- ネットで買ったLEDランプの電源プラグ付近から出火。プラグの刃が、電気用品安全法の基準を満たさないアルミニウム製で、配線の接続部も弱いつくりだったと推定
- ネットで買った電気ファンヒーターから出火。中の配線の取り回しに製造の不具合があり、首ふりのたびに力がかかって半分断線し、熱くなったと推定

プレ男基準を満たさない材料が使われてることもあるのか…。
買う前の4つのポイント
1. ほかとくらべて極端に安くないか
- 家電は、電気用品安全法などの安全基準を満たすための試験をしていて、その費用がふつうは価格にふくまれています。極端に安いものは、試験をしていなかったり、材料や設計にコストをかけていなかったりする可能性があります
2. 信頼できる販売元か
- 商品説明が不自然な日本語(翻訳ソフトの文をそのまま使ったようなもの)だったり、メーカー名が書かれていなかったりしないか
- レビューも、高評価の文章が不自然な日本語だったり、販売数のわりに数日でたくさんの高評価がついていたりする場合は、やらせレビュー(サクラレビュー)の可能性があります
- 販売元の問い合わせ先が実在し、日本語で対応してもらえるか。連絡先が海外になっていないか
3. PSEなどのマークの近くに事業者名があるか
- 電気用品安全法などの対象の製品は、国内の製造・輸入事業者が技術基準を満たしていることを確かめたうえで、PSEなどのPSマークを表示できます。マークの近くに事業者名(略称や登録商標の場合も)が必要です
- 「PSEマーク取得」などと書かれたものにも注意。PSマークは「取得」するものではなく、義務を果たした証として事業者が自ら表示するものです
- 海外から直接個人輸入された製品では、必要な検査をせずにマークをつけているケースもあります
4. リチウムイオン電池の製品は、捨て方を調べてから買う
- 海外から直接個人輸入した製品は、捨てるのがむずかしいことがあります。自治体や家電量販店で回収してもらえるか、買う前に確かめましょう。一般のごみにまぜないでください(ごみ収集車などの火災の原因になります)

製品事故の約3割はネットで買った品でした。極端に安くないか、不自然な日本語やレビューはないか、日本語で連絡できるか、PSEマークの近くに事業者名があるかを、買う前に確かめましょう。
「残りわずか」「カウントダウン」にあせらない
見守り新鮮情報 第489号(2024年8月22日)より。
- ドライブレコーダーを安く売るサイトで「残りわずか」と出ていたので急いで注文し、代金を振りこんだが、2週間たっても届かず、メールの返信もない
- タイムセールの残り時間のカウントダウンにあせって約1万円の服を買ったら、翌日も同じタイムセールをしていた
- こうした表示は、あせらせて買わせる手口の可能性があります。商品の内容、支払総額、取引条件、解約条件、事業者の所在地や電話番号をよく確かめてから買いましょう
ネットモールの運営会社は、原則トラブルに入らない
国民生活センターの「デジタル・プラットフォームが介在する取引」のページには、ネットモールで海外事業者から買ったヘッドホンから出火し、モールの運営会社に教えられた海外事業者のメールアドレスに連絡しても返信がなく、運営会社からは「当社に責任はない」と言われた、という相談が紹介されています。ネットモールの運営会社は、利用規約で、トラブルは原則として消費者と販売事業者が直接交渉するとしていて、介入しないケースが多くみられます。販売事業者の連絡先は、買う前に確かめておきましょう。
2025年12月からの新しいルール
- 消費生活用製品安全法などが改正され、2025年12月25日から、海外の事業者がネットモールなどで国内の消費者に直接売る場合も規制の対象になり、国内管理人を選ぶことなどが必要になりました
- 危険のおそれがあるのに出品者がリコールなどをしない製品について、ネットモールに出品の削除を要請できるしくみもできました(NITEの2025年2月時点の案内)
明らかに粗悪な品を買ってしまったときは、消費生活センターに相談できます。製品事故などのトラブルは消費者ホットライン188へ。ガジェットの電波の表示は海外のスマホや通販のワイヤレスイヤホン、「技適マーク」は確認した?、モバイルバッテリーの注意はモバイルバッテリーの発火を防ぐへ。

プレ男マークのそばに会社の名前があるか、レビューが不自然じゃないか、見てから決める。

メル美安さだけで「ポチる」のは、ちょっと待ってね。
ガストーチの安全な使い方は、料理やキャンプのガストーチ、ボンベを傾けすぎると大きく燃えあがるへ。
非純正バッテリー(互換バッテリー)の注意は、安い「互換バッテリー」は大丈夫?へ。
引越し・新生活の家電の注意は、引越し・新生活の家電の事故へ。
受けとり方の「置き配」と「代引き」の注意は、ネット通販の「置き配」、気づかず初期設定のまま?へ。
まとめ
- 購入先がわかった製品事故の約3割はネットで買った品(2023年度)。いちばん多いのはバッテリー
- 極端に安くないか
- 不自然な日本語の説明やレビュー、数日でたくさんの高評価に注意。日本語で連絡できるか
- PSEなどのマークの近くに事業者名があるか。「PSEマーク取得」の書き方に注意
- リチウムイオン電池の製品は、捨て方を調べてから買う
- 「残りわずか」「カウントダウン」にあせらない
- ネットモールの運営会社は、トラブルに原則介入しないことが多い。販売事業者の連絡先を確認
参考文献
- 製品評価技術基盤機構(NITE). 製品安全情報マガジン Vol.470「ネット購入品の事故」(2025年2月10日). https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/mailmagazin/2024fy/vol470_250210.html (閲覧日:2026年10月10日)
- 製品評価技術基盤機構(NITE). ネット通販の落とし穴 「ポチる」前に確認すべき4つのポイント~ネット購入品の事故増加を受けて新たな規制が開始されます~(2025年1月30日). https://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2024fy/prs250130.html (閲覧日:2026年10月10日)
- 国民生活センター. 見守り新鮮情報 第489号 残りわずか?焦らせて購入させるネット通販のわな(2024年8月22日). https://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen489.html (閲覧日:2026年10月10日)
- 国民生活センター. 各種相談の件数や傾向 デジタル・プラットフォームが介在する取引. https://www.kokusen.go.jp/soudan_now/data/degitalplatform.html (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。