
プレ男妊娠中でも「もうちょう」になることってあるの?

メル美おなかが痛くても、妊娠中だと「赤ちゃんのせいかな」って思っちゃいそう。
こんにちは、Dr. Taro です。 今回は、妊娠中の虫垂炎(いわゆる「もうちょう」)の話です。日本産婦人科医会の研修ノート「No111 合併症妊娠」の「虫垂炎」(医師向け)をもとにまとめました。
症状が典型的でないことが多い
研修ノートによると、
- 妊娠中の虫垂炎は、症状や診察の所見が典型的でないことが多いとされています
- 主な症状は腹痛、吐き気・嘔吐などです
- 虫垂炎をみつけるための点数のつけ方(スコア)も、妊婦さんでは役に立たないことが多いとされています。白血球がふえるなど妊娠によるふつうの変化と重なることや、大きくなった子宮で虫垂の位置が動くことが理由です
研修ノートの例では、妊娠32週の人が右下腹部の痛みで受診し、痛みはそれほど強くないものの続いたため検査を進めたところ、虫垂炎がみつかっています。
妊娠中の腹痛全体については、妊娠中の腹痛を見てください。

妊娠中の虫垂炎は、典型的な症状が出にくいとされています。続く腹痛や吐き気を「妊娠のせい」と決めつけずに、かかっている産院に相談してください。
診断
研修ノートによると、
- 超音波検査で、腫れた虫垂などを探します。ただし、正確にみるには慣れが必要で、妊娠週数が進むとさらにみつけにくくなります
- MRIは緊急時にすぐ行うのがむずかしい施設も少なくなく、CT検査が選ばれることが多いとされています。CTで病変がみつからないときに、MRIが役立つこともあります
研修ノートの例でも、超音波ではみつからず、必要性を説明して同意を得たうえでCTを行い、虫垂炎と診断されています。妊娠中のCTについては、妊娠に気づかずレントゲンやCTを受けたらも見てください。
治療:原則としてすみやかに手術
研修ノートによると、
- 妊婦さんは重症化しやすいため、原則としてすみやかな手術が選ばれます
- 腹膜炎や、虫垂に穴があくこと(穿孔)は、流産や早産の原因になります(早産は日本では5.7%)
研修ノートの例では、手術のあと5日目に退院し、妊娠38週で経腟分娩で出産しています。

プレ男妊娠中でも、虫垂炎は手術で治すのが基本なんだね。ためらって悪くなるほうがこわいんだ。
まとめ
- 妊娠中も虫垂炎は起こる
- 子宮で虫垂の位置が動き、典型的な症状が出にくい
- 診断は超音波、必要に応じてCTやMRI
- 妊婦さんは重症化しやすく、原則としてすみやかに手術
- 腹膜炎や穿孔は流産・早産の原因に。続く腹痛は早めに相談を
参考文献
- 公益社団法人日本産婦人科医会. 研修ノート No111 合併症妊娠「(1)虫垂炎」. https://www.jaog.or.jp/notes/note20015/ (閲覧日:2026年10月10日)
この記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療に代わるものではありません。 気になる症状や不安がある場合は、医療機関にご相談ください。